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BMW 120i Cabriolet  BMW 120i カブリオレ

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あえてのソフトトップが軽快さを生んでいる

BMWのボトムレンジを担うハッチバックの1シリーズにクーペ、そして
このカブリオレが追加された。エントリーモデルとは呼べないできの良さはさすがである

  貴重なFRコンパクトカーとして1シリーズの人気には侮り難いものがある。ここ数年の日本におけるBMW販売純増分は、ほぼ1シリーズ分(とX3が少し)に相当するというから、躍進の一端を担っていると言ってよさそうだ。

 これまでの1シリーズは、個性的なデザインの5ドアハッチバックスタイルのみであった。先だってノッチバッククーペの135iがこれに加わったが、さらなるブランドエントリーユーザー獲得のため、また新たな“魅力”が付加されることに。クーペをベースとしたカブリオレである。

 最近のコンパクトなオープンカーといえばクーペ&カブリオレ(CC)のハードルーフが主流だが、120iカブリオレはあえてソフトトップを採用する。個人的にもソフトトップの方がエレガントだと思うし、重量移動が気になる格納式ハードルーフタイプよりも運動力学的に優れていると思う。特に小さいクルマではその両方が顕著に現れるから、1シリーズが今回ソフトトップを採用したことについては諸手を上げて賛成したい。

 そういえば、ほぼ同時期に欧州デビューしたアウディA3カブリオレもソフトトップだった。ちなみにこちらも相当にいいクルマだったが、残念ながら日本市場への導入予定はない。  さて。ソフトトップをまとった1シリーズは、一見ずんぐり体形に見えるのだが、ひとたびトップを開ければ1シリーズに特有の有機的なボディラインが生きた、なかなか存在感のあるオープンカーとなる。クーペよりも軽快なイメージだ。

 ソフトトップの開閉はもちろんワンタッチの電動フルオート式。要する時間はおよそ22秒で、40km/h以下での開閉が可能というから、途中で急に雨が降り出しても信号待ちの前後で十分対処できる。トップそのものの作りも非常に頑丈だ。

 まずはクローズドで走り出す。気付くのが静粛性の高さだった。加えて、ルーフ全体がかっちりとしており、ソフトトップであることをほとんど感じさせない。これならソフトトップであることのネガはもう悪戯以外にないかもしれない。

 それにしてもパワーステアリングのフィールが重た過ぎる。最近のクルマが、BMWも含め可変レシオ式を採用するなど微速域での軽さを強調する傾向にあるので、余計に重く感じる。BMWの最近のノンアクティブ車の場合、それが顕著だ。加えてハンドルの握りも太いから、女性は苦労するのではないか。男の私でも重いと思うのだから。

 オープンにする。オプションのディフレクターを立てれば風の巻き込みも最小だ。基本的にはハッチバックの120iと同じパフォーマンスだが、車両重量が140kgも重い。さすがに120ハッチバックのような軽快さに欠ける。

 そう思うと、ふとこのクルマの本質が見えなくなるのだった。ライフスタイル系ファッションに合わせてというにはBMWのイメージはスポーティに過ぎるし、逆にBMWらしくスポーツオープンと思って乗るにはパフォーマンスが圧倒的に足りない。そんな中途半端さが最後まで気になった。

SPECIFICATIONS(120i Cabriolet) PRICE:4,340,000yen
DRIVE SYSTEM:FR
TRANSMISSION:6AT
LENGTH:4370mm
WIDTH:1750mm
HEIGHT:1410mm
WEIGHT:1530kg
WHEELBASE:2660mm
SEATS:4
ENGINE:INLINE4 DOHC
DISPLACEMENT:1995cc
POWER:115kW(156ps)/6400rpm
TORQUE:200Nm(20.4kg-m)/3600rpm
USE FUEL:PREMIUM
FUEL CONSUMPTION(10.15MODE):11.2km/L
TIRES:205/55R16

文/西川 淳 写真/篠原晃一

【BMW 1シリーズカブリオレのカタログを見る】

荷室容量は5名乗車時で450L、2:1の分割可倒式リアシートをフラットにすれば最大1465Lもの空間が得られる。HDDナビをはじめ、コマンドシステム、パーキングアシストリアビューカメラは全車に標準装備。C200、C250アバンギャルドにはオプションで大型ブレーキやスポーツサスペンション、AMGスタイリングパッケージなどがセットになったアバンギャルドSパッケージ(52万円)も用意されている。EASY-PACK自動開閉テールゲートはC63AMG(1050万円)にのみ標準装備されている