VOLVO S60 ボルボ S60
しなやかだけどスポーツ、万が一にも安心
新型S60は世界に先駆けた安全技術を搭載する、まさにボルボ流の新世代モデルだ
■河口まなぶの見解
いまやこのクラスのセダンはBMW3シリーズの影響が強く「スポーツ」であることがマストな要件といえる。
実はS60は初代モデルから「スポーツ」を意識した生い立ちで、今回登場した新型=2代目はそのコンセプトをさらに推し進めた。またデザインにも相当に注力。XC60から始まった流れを汲み、内外装とも大幅に質感を高めている。この新型が同クラスのライバルと一線を画すのは、「スポーツ」を意識してもなお“ボルボ味”が残されたところにある。今回の試乗車は日欧仕様で標準装備のダイナミック・シャシー(北米はコンフォート・シャシー)だったが、それでも乗り味走り味にはどこかボルボらしい“暖かみ”“温もり”が残されていた。それはドイツ勢のビシッと引き締まって論理的に破綻のない、ちょっと冷たさすら感じる機械的スポーツ性とは確実に違うものだ。
身のこなしに優れて情緒的で、車の動きにしなやかさが感じられる、血の通った動物的スポーツ性とでも言おうか。とにかく車体の隅々にまで活き活きとした感覚が漲っている。
試乗できたのは、3Lの直6ターボにAWDを組み合わせた「T6AWD」の他、今回のメインともいえる2Lの直4直噴ターボ+FFの「2・0T」の2グレード。確かにT6AWDはパワフルで魅力的だったが、印象に強く残ったのは 2・0Tの方だ。理由は先に記した血の通った動物的なS60特有のスポーツ性を、こちらの方がより深く体感できると思えたからだ。2L直噴ターボは最高出力203psの十分なパワーと、最大トルク30・6㎏‒mという十分以上のトルクを生む。加えてトランスミッションは2ペダルMTのパワーシフトを組み合わせるため、エンジンの力強さや軽快さをダイレクトに味わえる。
つまりボルボならではの普段使いに気軽に扱える側面を持つ一方で、実質的な速さや気持ち良さを存分に実現し、軽快なスポーツセダンならではの世界観を生み出している。
実は来春の日本導入時にはさらなる本命として1・6Lの直4直噴ターボも搭載されるらしいので期待したい。またS60は既にXC60等で採用するシティセーフティに加え、世界初の「フルオートブレーキ付き歩行者検知システム」も搭載される予定だ。
この新型はエンジン、ハンドリング、セーフティ、デザインと死角なしの高次元バランスを目指したボルボ渾身の新世代セダンなのだ。
SPECIFICATIONS(2.0T)
DRIVE SYSTEM:FF
TRANSMISSION:6DCT
LENGTH:4628mm
WIDTH:1899mm
HEIGHT:1484mm
WHEELBASE:2776mm
WEIGHT:1545kg
SEATS:5
ENGINE:INLINE4 DOHC TURBOCHARGED
DISPLACEMENT:1999cc
POWER:203hp/6000rpm
TORQUE:300Nm
USE FUEL:PREMIUM
TIRES:235/45R18






