CITROEN DS3&C3 シトロエン DS3&C3
その個性、この乗り心地、まさに小さな高級車
シトロエンのBセグメントに新たなラインナップ「DS3」と新型「C3」が登場。コンパクトがどんどんおもしろくなってきた
■藤野太一の見解
どうやら世界的な不況や環境意識の高まりは必ずしもネガなことを引き起こすばかりではないようだ。限られた枠の中で創意工夫しようという作り手の意欲をかきたてる効果もある。
一度は日本撤退を余儀なくされたシトロエンのBセグメントがここにきて一気に攻勢をかける。まず3月より先行予約販売を行っていたDS3が正式発売となった。DSと聞くと車好きはあのDSを思い浮かべるが、復刻の意味ではないという。「C」とともに新たなシリーズとして「DS」シリーズをラインナップ。のちDS4、DS5と続いていくということだ。
シリーズ第1弾となったDS3の最大の特徴は“ビークルパーソナリゼーション"。これはボディカラーやルーフ&ドアミラーカラー、ダッシュボードカラー、シート、アルミホイールのカラーなどを好みに応じて組み合わせられるシステムだ。ボディとルーフとの組み合わせだけでもその数19通り。これまでにもこの種のものがなかったわけではない。画期的なのはそれが車両本体に含まれる無償オプションであるということだ。ものは試しにとウェブ上でシミュレートしてみたら、あっという間に100万円アップ、のお見積もりに打ちのめされる心配はない。
BMWミニ譲りの1・6Lターボエンジン+6MTを組み合わせる「SportChic」に試乗する。過激なスポーティさを期待すると拍子抜けするほど乗りやすい。マニュアルシフトもスムーズ、さらに17インチタイヤを見事に履きこなしていて気持ちよく走る。身長180cm前後の大人2人で前後シートを交互に行き来してみたが、後席も十分使える。
一方のC3はプラットフォームをDS3と共用する5ドアハッチバック。こちらはゼニスウインドウと呼ばれる大型のフロント窓が最大の特徴だ。これがいい。頭上にピラーがない分だけ、空を見上げたときの開放感はオープンカーにもまさる。
インパネのデザインは基本DS譲りのモダンなもの。エンジンは1・6LNAの1種類の設定だが、普段使いにはこれで十分。長年使用され、熟成を重ねる4速ATも確実に進化。日本の道路事情に合わせてテンポ良くシフトアップしていく。そして何より、乗り心地がいい。このクラスでは最上級だろう。シートも適度に柔らかく、その感触に昔懐かしいBXを思い出した。
ちなみにDSには独創的で革新的な「DifferentSpirit」という意味も込められているという。本当の意味での“小さな高級車"の誕生かもしれない。
SPECIFICATIONS(SportChic)
PRICE:2,690,000yen
DRIVE SYSTEM:FF
TRANSMISSION:6MT
LENGTH:3965mm
WIDTH:1715mm
HEIGHT:1455mm
WEIGHT:1190kg
WHEELBASE:2455mm
SEATS:5
ENGINE:INLINE4 DOHC
DISPLACEMENT:1598cc
POWER:156ps/6000rpm
TORQUE:240Nm/1400-3500rpm
USE FUEL:PREMIUM/50L
TIRES:205/45R17
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