JAGUAR XJ ジャガーXJ
MB、BMW、ポルシェやマセラティにもがっぷり四つ
伝統の丸目4灯を刷新、新世代XJはまったく新しい、しかし、紛うことなきジャガーである
■渡辺敏史の見解
1968年の初代登場から42年。もちろんその間、中身も外観も何度となく大小変更を受けているわけだが、我々の頭の中では「変わった!」というインパクトが希薄だった車‒。
そう考えると歴史上もっとも大胆なモデルチェンジと言ってもいいだろう。オーソドックスな3ボックスフォルムを捨て去り、ビッグキャビンのファストバック風なスタイリングを採用した。我々の固定概念とはまるで違うように見えるそのフォルム、それでもじっくり目をやれば、そのオーバーハングの関係や量感溢れるフェンダーの造形に、デザインチーフであるイアン・カラム言うところのジャガーネスがしかと見て取れる。もちろん独立したトランクを持つビッグサルーンであることに変わりなく、後席を多用するオーナーのためにロングホイールベース版も用意されている。
日本仕様のボディタイプはそのロングホイールベースと標準仕様の2タイプ。グレードは4種類が用意され、エンジンはチューニング違いで510㎰/470㎰のスーパーチャージャー付き直噴V8、NAで385㎰の直噴V8がグレードに応じてあてがわれる。ミッションは全車ZF製の6速AT。すなわち機関系は最新世代のジャガーオリジナルに統一されたことになる。
ボディは先代のX350系から継承するアルミモノコックとなる。が、リベット&ボンディングで構成されるその独特な工程はさらにリファインされ、車重の軽さと剛性の両立に加えて、製造時の消費電力の少なさにも配慮されるに至った。使用する素材の適材適所化も進み、全素材の5割は再生アルミを使用する。燃費だけでなくライフサイクルレベルでの環境負荷低減にも貢献するアルミボディ。ジャガーならではのキーワードは、このセグメントの顧客層にも好意的に受け入れられるだろう。
この、アルミボディの恩恵を走り始めから即座に感じられるほどXJの走りは軽い。その軽さが全般にメリットとして感じられながら、アルミボディのいびつな共振感も、前コイル/後エアという変則的なサスの悪影響も一切感じられない。とにかくしなやかで滑らかで、ステアリングを切れば素早くも優しく反応する。意のままに速いだけでなく、意のままに柔らかい。その振る舞いはジャガー以外の何者でもない。
メルセデス/BMWといった定番銘柄はもとより、ポルシェやマセラティといった新たなライバルに対しても個性でがっぷり四つが組める、新型XJはそういう車だ。
SPECIFICATIONS (Portfolio)
PRICE:13,200,000yen
DRIVE SYSTEM:FR
TRANSMISSION:6AT
LENGTH:5135mm
WIDTH:1900mm
HEIGHT:1455mm
WEIGHT:1850kg
WHEELBASE:3030mm
SEATS:5
ENGINE:V8
DISPLACEMENT:4999cc
POWER:283kW(385ps)/6500rpm
TORQUE:515Nm/3500rpm
CONSUMPTION(10·15MODE)7km/L
TIRES:245/40ZR20 275/35ZR20






