BMW 5 Series GRANTURISMO ビー・エム・ダブリュー 5シリーズ グランツーリスモ
BMWの最新技術を満載する次世代VIPカー
平たく言えば7シリーズベースの高級5ドアハッチバック。しかし、BMWの狙いは新たな顧客の創造にある
■西川 淳の見解
まったく新しいユーザーを獲得したいのか。はたまた既存のファンの意識改革を望んだか。
グランツーリスモを名乗る新しいカタチのBMWからは、期待と不安とが入り交じったインプレッションを得た。
5シリーズというからややこしい。7シリーズショートとほとんど同じというボディサイズを見れば明らかなように、クルマとしての中身は7シリーズである。これは、電子プラットフォームも含めて、という話だから、現時点におけるBMWの最新テクノロジーを満載したクルマでもあるというわけだ。なかでも注目は、8速化なったオートマチックと535iに積まれた新しい直噴3L直6シングルターボエンジンである。
それにしても、このカタチはどうだろうか。セダン以上SUV以下のクロスオーバーで、サルーン寄りのデザインであり、なおかつ5ドアハッチバック臭がほとんどない。5ドアハッチバックサルーンというと、パブロフの犬的に嫌悪感を覚えがちな日本の消費者にとって、このカタチがどう映るのか、非常に興味深い。個人的には、お世辞にも格好いいとは思えないが。
シルエットはともかく、エッジの利いたサイドラインや、その上に置かれたドアアウターノブなど、ディテールの処理は7シリーズによく似たものが多くちりばめられている。
独特のフォルムを生かした大きなサイドウィンドウがよく物語っているように、室内はとても広い。特に、後席は全方位的に広さを感じることができて、これは新しいVIPカーになりえると確信した。
新しい直6ターボエンジンは、低回転域こそぼそぼそとしているものの、速度に乗ってから期待に違わずパワフルでスムーズ。高回転域では正にビーエムの6発だ。8速ATの威力もあって、数字以上の力強さで巨体を引っ張ってくれる。パフォーマンス的には535iで十分。もちろんV8ツインターボの550iも捨て難いが、このカタチにあそこまでのパワーは似合わない。
名前のとおり、高速クルージングが素晴らしかった。視線の絶妙な高さと相まって、とってもラク。それは街中でも非常に有効で、高すぎず低すぎず、で、ひょっとすると今、ベストな視界の高さかもしれない。
巨体ゆえの取り回しづらさも気になるところだが、インテグラル・アクティブ・ステアリングのおかげで、意外といける。
BMWの新しいカタチは、新スタンダードになりえる実力を十分に持っていると言っていい。
SPECIFICATIONS (535i)
PRICE:8,780,000yen
DRIVE SYSTEM:FR
TRANSMISSION:8AT
LENGTH:5000mm
WIDTH:1900mm
HEIGHT:1565mm
WEIGHT:2020kg
WHEELBASE:3070mm
SEATS:5
ENGINE:INLINE6 TURBOCHARGED
DISPLACEMENT:2979cc
POWER:225kW(306ps)/5800rpm
TORQUE:400Nm/1200-5000rpm
USE FUEL:PREMIUM
TIRES:245/50R18






