BMW Active Hybrid X6 ビー・エム・ダブリュー アクティブハイブリッドX6
7の次の世界最強ハイブリッドカー
7シリーズと異なりX6は、トヨタ方式の2モードハイブリッドを採用。残念ながら日本への導入は未定だ
■西川 淳の見解
ドイツ勢のプレミアムハイブリッド戦略が前倒しで勢いを増してきた。メルセデスのSクラスハイブリッドに続き、近日BMWが7シリーズの、アウディは将来的にQ5の、ハブリッドモデル投入を決めている。
彼らがハイブリッド車を、大型の高級モデルから導入する理由は3つある。まずコストと重量の吸収が比較的容易いこと。次にモーターによる+αパワーでダイナミック性能を犠牲にせず、停車時と巡航域での燃料カットによってCO2を大幅に削減できること。そしてブランドイメージを高められること(特に北米市場において)、だ。
BMWが今のところ日本市場への導入予定がないX6アクティブハイブリッドの披露試乗会に日本人ジャーナリストを招待したことも、ハイブリッド先進国への敬意と、その日本からの評価を期待してのことだろう。
X6ハイブリッドのシステムは7シリーズとは違って比較的出力の高い2個のモーター(67kWと63kW)と2.4kWhのニッケル水素バッテリーを備える。右足さえ気遣えば発進時から60km/hまでEVとして使える領域がかなりある(もちろんアイドリングストップも)し、高負荷領域ではいずれのモーターも4.4ℓ直噴V8ツインターボ407psエンジンに対して駆動力を支援するから、システム出力485psという世界最強ハイブリッドカーとなった。
低速と高速で制御を変える2モードeCVTはBMW独自のものだ(システム全体はメルセデス/GMとの共同開発)。持ち前のダイナミック性能をさらに飛躍させつつも、燃費の向上(10km/ℓ以上)、引いては500馬力近いクルマなのにCO2排出量231gというエミッション性能も得るための秘密兵器である。
これほどの巨体が無音で走りだすのは、慣れないこともあって、ちょっと気分がいい。乗り心地も重厚で、かなりの高級車っぷりだ。その巨大さが功を奏してか、3つもある心臓部の連携に、ドライバーが違和感を覚えることはほとんどなかった。エンジン始動も極めてスムース。
3つの動力源をフルに使っての加速は、ドッカーンというものではないが、空気を切り裂く迫力はある。確かに重さは感じるが、その配分がいいのか、床下で重量物がだらしなく広がっているという印象がない。欲を言えば新たなEPSのフィールにもう少し手応えがあれば…。
重量のあるシステムが上手く車体全体に溶け込んだ、いかにも駆け抜けてナンボのBMWらしいハイブリッドSUVである。
SPECIFICATIONS( ActiveHybrid X6)
DRIVE SYSTEM:4WD
TRANSMISSION:7AT
LENGTH:4877mm
WIDTH:1983mm
HEIGHT:1697mm
WEIGHT:2450kg
WHEELBASE:2933mm
SEATS:4
ENGINE:V8 DOHC TWINTURBO
DISPLACEMENT:4395cc
POWER:300kW(407hp)/5500-6400rpm
TORQUE:600Nm/1750-4500rpm
MOTOR1:67kW/260Nm
MOTOR2:63kW/280Nm
TIRES:255/50R19






