RENAULT TWINGO RS ルノー トゥインゴ RS
意のままに操れる、走りの楽しさを最優先する人に
シンプルな小型車トゥインゴがルノースポールの手にかかると…それはまさにゴーカートフィーリング
■森口将之の見解
「昔のホットハッチってこうだったよな」
10月に上陸した2台のルノースポール(RS)の一台、トゥインゴRSに乗ってそう思った。レベルが低いというわけじゃない。ハイテクに頼りすぎず、シンプルなメカを磨き上げた作りが、最新の高性能車ではなかなか味わえないピュアな一体感を堪能させてくれたからだ。
そのエンジンは、スタンダードは1・2L自然吸気、GTでは1・2Lターボなのに対し、
1・6L自然吸気を搭載。これをメカチューンして134ps/6750rpm、16・3kg-m/4400rpmと高回転高出力型に仕立て、5速MTと組み合わせている。
車重は1120kgだが、力もほどほどだから、加速は強烈じゃない。でも500ps級あふれる現在だからこそ、全力を振り
絞って走れることが新鮮だ。しかもアクセルの動きと加速のツキがシンクロし、1000rpmごとに吹けや音が移ろいゆき、サウンドはマフラーで人工的に作られたものではなく、吸気音や回転音が主体の懐かしい調べ。だからつい踏み、回してしまう。
フランスでは快適性を考慮したシャシースポールと運動性能優先のシャシーカップが選べるサスペンションは、日本仕様は後者に統一。GTより10mmローダウンしたほか、トレッドは前後とも60mm拡大、ホイール/タイヤは15インチから一気に17インチにアップしている。
おかげで乗り心地はハード。街中だけでなく高速道路でもショックを正直に伝えがちだ。でもルノー伝統のよくできたシートとフラットライドのおかげで苦じゃない。トゥインゴにはGTもあるわけだし、フランスで乗ったシャシースポールはスパイス不足に感じたから、日本仕様はシャシーカップでいい。
そのぶんハンドリングはかなり切れ味鋭い。ターンインはクイックで、その後はハードに思えた足がしっとりした接地感を生み出してくれるものの、アクセルワークでリアをスライドさせることは簡単だ。最近のFFスポーツでは希に見るコントローラブルな性格である。
21世紀の自動車としてこの性格は過激という人もいるだろう。しかしこれはRSのシャシーカップ、走りの楽しさを最優先する人向けである。それにちょっと前のホットハッチは、こういうキャラが多かった。安全第一、安定重視のスポーツカーが増える昨今だからこそ、自在に振り回せるこういう車は貴重だし、昔を知る人間ほど親しみを感じてしまうのである。
SPECIFICATIONS
PRICE:2,500,000yen
DRIVE SYSTEM:FF
TRANSMISSION:5MT
LENGTH:3610mm
WIDTH:1690mm
HEIGHT:1460mm
WEIGHT:1120kg
WHEELBASE:2365mm
SEATS:4
ENGINE:INLINE4
DISPLACEMENT:1598cc
POWER:98kW(134ps)/6750rpm
TORQUE:160Nm(16.3kg-m)/4400rpm
USE FUEL:PREMIUM 40L
TIRES:195/40R17






