MERCEDES-BENZ E63 AMG メルセデス・ベンツ E63 AMG
21世紀の究極的高性能サルーン
Eクラスセダンがモデルチェンジしたばかりだが、間髪入れずAMGの登場だ。実はすでに国内でも先行予約が始まっている
■山崎元裕の見解
新型E 63AMGのサスペンションは、フロントにベースとなるEクラスのそれを改良したメカニカル式、一方リアにはエアサスを採用した独特なもの。そしてこのデザインこそが、新型E 63AMGに与えられた性格を何より明確に物語っている。
E63AMGは、そのスパルタンなテイストを積極的に表現してみせたC63AMGよりも、あるいはMCにより、さらにその魅力を高めたS63AMGよりも、幅広い層のカスタマーをターゲットとしたモデルだ。言葉を変えるのならば、それはS63AMGに迫る快適性を持ちながら、ドライバーが望めばC63AMGに近い、ダイナミックな走りが楽しめる一台。専用のフロントスポイラーなどで、よりシャープで端正な印象を強めたエクステリアも、走りへの期待感を大きく高めてくれる。
エンジンは、最高出力を従来型からさらに11ps強化した525ps仕様のV型8気筒NA。6.3ℓという排気量を生かしたトルク感には、誰もが圧倒されるだろう。ミッションも、多板クラッチによる最新の7速MCTに変化し、その副産物として燃費も12%向上した。それはまさに21世紀の究極的高性能サルーンなのだ。
■島下泰久の見解
正直言って困惑している。新型E63AMG、その変貌ぶりがあまりに過激だからだ。
何しろハンドリングのキャラクターがこれまでとはまったく違う。トレッドを拡大しスプリングをエアから金属に改めたフロントサスペンションなどの効果で、操舵応答性がすこぶる高くなっているのだ。もちろん曲がるのはいい。でもCクラスならともかくEクラスでここまでやらなくても…と思ってしまった。
というのは、代わりにあの圧倒的な直進性が薄まった感があるから。これはEクラス自体の特性でもあるが、速度を上げても今イチ落ち着かない乗り心地を含めて、現行ユーザーには容易には納得してもらえないのでは?と危惧してしまう。
一方、SLに続いて7速MCTを得た6・2ℓV8は、パフォーマンスも快適性も十分納得のいくものだったと思う。こちらはひと安心。
販売台数1位である北米市場の要望を聞いてのこのハンドリング志向らしいのだが、日本だってAMGにとっては販売台数2~3位の重要な国のはず。もっとユーザーの求めるものをリサーチしてくれても良かったのに!と思ってしまった。
SPECIFICATIONS(E63 AMG)
PRICE:14,950,000yen
DRIVE SYSTEM:FR
TRANSMISSION:7AT
LENGTH:4891mm
WIDTH:1872mm
HEIGHT:1442mm
WEIGHT:1840kg
WHEELBASE:2874mm
SEATS:5
ENGINE:V8 DOHC
DISPLACEMENT:6208cc
POWER:386kW(525hp)/6800rpm
TORQUE:630Nm/5200rpm
TIRES:255/40R 18・285/35R18










