JAGUAR XKR ジャガーXKR
しなやか、軽快。新エンジンでも主役はシャシー
06年に登場したXKシリーズがビッグマイナーチェンジ。エンジンは新たに5ℓを搭載、6月にXKRとXK PORTFOLIO、年末にはXKが上陸する
■渡辺敏史の見解
ジャガーのコアユニットともいえるV8エンジン「AJ-V8」は今回、XKシリーズに搭載された5.のそれで3代目となる。前型との共通部品は2点のみというほど徹底的に刷新されたそれは直噴化も果たすなど、近い将来の各国環境基準にも対応したものだ。
ニューXKのエンジンバリエーションはNAとスーパーチャージドの2種類。いずれも前世代に対して90~100 psに近い出力向上を果たしつつ、前世代と同等の300g /㎞を切る環境性能を兼ね備える。内外装の変更点は大きなところでLEDリアコンビランプやロータリー式のジャガードライブセレクトなど。微細だが、内装トリムやレザー及び幌の色選択幅が広がった点も見逃せない。
そもそもアルミモノコックの軽量・高剛性ボディを持つがゆえ、パワーはNA仕様のXKでも十分以上。ここに「R」が加わると510 psという途方もないパワーを受け止めるため、アシも固められたものにはなるが、それでも乗り味はギリギリで動物的なしなやかさを保っている。抜群のコントロール性も含め、新エンジンを得てもなお主役はシャシーというところがジャガーらしい。
■九島辰也の見解
人によってはジャガーを「大人しいサルーンメーカー」と思っているかもしれない。だが、歴史を紐解けばそれは大間違いであることがわかる。SSカーズ時代からここはスポーツカーメーカーであり、その走りこそクルマ好きが胸躍らせるものである。
4・2ℓから5ℓへスープアップされた新型XKとXKRのステアリングを握って、そんなことを思い出した。気持ちのいいステアリングワークと軽快なフットワークこそ、このクルマの真骨頂である。
とはいえ、今回の目玉はエンジン。排気量アップとともにXKは298 psが385 psに、スーパーチャージャー付き“R”は416psが510psになった。後者は0→100㎞/hを4・8秒で駆け抜けるとあってとてつもなく速い。不意にアクセルを踏み込めばカラダが残されてしまう。
が、それでいて思いのほかハンドリングを楽しめるから恐れ入る。アクティブダイナミクスが常に車体をフラットに保つため、どんな状態でもアクセルを踏める。それに“猫足”も健在だ。ただ、タイトコーナーが続くワインディングではXKRはオーバースペック。どこでもこのハンドリングを楽しみたいならXKの方が操りやすい。
SPECIFICATIONS(XKR Convertible)
PRICE:16,500,000yen
DRIVE SYSTEM:FR
TRANSMISSION:6AT
LENGTH:4790mm
WIDTH:1915mm
HEIGHT:1330mm
WEIGHT:1860kg
WHEELBASE:2750mm
SEATS:4
ENGINE:V8 DOHC SUPERCHARGED
DISPLACEMENT:4999cc
POWER:375kW(510ps)/6000-6500rpm
TORQUE:625Nm/2500-5500rpm
USE FUEL:PREMIUM:71ℓ
FUEL CONSUMPTION(10・15 MODE):6.6km/ℓ
TIRES:255/35ZR20・285/30ZR20










