コルベット ZR1
世界最速級のモダンスーパーカー
C4に設定されていたコルベット最強のグレードZR1が復活。638馬力、最高速度は330km/h!
ニュルブルクリンクではGT-Rを抜いて7分26秒という量産車最速タイムをたたき出したという
Z06の興奮も覚めやらぬ中、638hpという途方もないパワーを引っ提げてデビューしたZR1。その目的はアメリカ人の魂というべきコルベットというブランドを、ポルシェ911GT2やフェラーリ599といった超高級&高性能スポーツカーの領域に引き上げることだった。もちろんコストパフォーマンスは高いままで(どこかで聞いた話だが)
既に高性能では評価の定まっているZ06よりもさらにスポーティであることはもちろん、洗練されて快適なGT性能を備えることを目標とした。数ある専用装備の中でも特に重要な役割を果たしているのが、6.2リットルV8スモールブロックにスーパーチャージャーを添えたLS9エンジンと新6MT(ツインクラッチ、トランスアクスル)のパワートレイン、そしてZ06では採用されなかったマグネティックライドコントロールだ。
ベースは軽くて強靭な、かのZ06用アルミニウム&マグネシウムストラクチャーである。基本的な部位に変更点はない。シャシー面で言えばこれに、MRダンパーとよりソフトなスプリングを組み付け、専用仕様のミシュランタイヤと専用デザインの20インチスピードラインホイール、そしてアメリカ車では初となるカーボンコンポジットローター付きのブレンボブレーキシステムを加えればZR1の中身が一丁上がりとなる。
アクセルをじんわり踏み続けている限りは、とても600馬力超えとは思えないほど大人しい。分厚いトルクのおかげで、1速から即6速でも街中は事足りる。ノーマルのコルベットよりも乗り心地はいいくらいで、正に洗練された感が漂う。確かにこれならロングツーリングにも使えそうだ。
GMテストコースのトラックフィールドで全開を試みた。もちろん、MRCとESPのモードはスポーツだ。3000回転を超えるとEXフラップが開いて爆音が轟く。スーチャーの音はほとんど聞こえないが、実際には混ざり合っているのかZ06のようにおどろおどろしいV8ノートとも違うサウンドだ。外で聞く分にはとにかくド迫力。
Z06よりもどっしりとした印象があり、各所の剛性感も相当に大きいから、フル加速中でも怖さがない。裏返せば、Z06よりもスリルなく、高い速度域にまでもってゆける。
ブレーキは利き、フィールともにフェラーリやポルシェレベル。とにかく最初の食いつきがよく、1.5tというこのクラスにしては軽い重量と相まって、減速Gの気持ちよさも存分に味わえる。
コーナーに進入すれば、適度なロールを伴う動きが乗り手に安心を与え、実にコントロールしやすい。タイヤの限界も相当に高そうだ。
とにかく、“抜けた”ところがない。ステアリングポストの剛性感から良好なステアフィールにシフトフィール、痛快なサウンド、強力無比なブレーキ、そして速さを感じさせない安定感などなど。
いかにもV8でワイルドなアメ車が欲しい人には躊躇うことなくZ06を勧める。モダンなスーパーカーの一員として、コルベットのカタチとユーティリティ(荷室の使い勝手は随一)が欲しいという我がままな高性能車好きにはZR1だろう。
SPECIFICATIONS(ZR1)
DRIVE SYSTEM:FR
TRANSMISSION:6MT
LENGTH:4476mm
WIDTH:1928mm
HEIGHT:1244mm
WEIGHT:1507kg
WHEELBASE:2685mm
SEATS:2
ENGINE:V8 SUPERCHARGED
DISPLACEMENT:6162cc
POWER:476kW(638hp)/6500rpm
TORQUE:819Nm/3800rpm
USE FUEL:PREMIUM
TIRES:285/30ZR19・335/25ZR20












