ランチア デルタ
傲慢でKY?な名門ランチア復活!
WRCのイメージで一世を風靡した第1世代、正規輸入が途絶え日本ではほとんど
お目にかかれない第2世代、そして続くこの第3世代デルタはついに正規輸入でやってくる
プレスキットにやたらアルファベット3文字の単語が並んでいる。ESPやASR、EBSあたりならまだ分かるけど、DST、AHS、LTF、TTC、MCF、RSSときた日にゃ…。最近のフィアット系はホント、3文字をよく使う。クルマは3文字で走ると思っているのかもしれない。ようやく最新装備に目覚めたからか。これも一種のKY語?
亀の顔をしたシャコタンのムラーノのようなクルマ、これが新しいランチアデルタだ。ミートと500アバルトのついでに乗って来た、わけじゃない。来年、この3代目デルタ登場を機に、ランチアが再び日本へ、正規上陸する予定なのだそう。98年にマツダ(オートザム)が輸入を止めて以来、久々の正規輸入である(その間、テージスやイプシロンなどを意欲的に輸入してくれたガレーヂ伊太利屋の功績も記憶に留めておきたい)。
新型デルタのベースは日本未輸入のフィアットブラーバだ。単純なハッチバックカーかと思いきや、実物を見て驚いた。でかい。ゴルフのライバルというにはでかすぎる。デルタといえば初代のイメージが強く、日本でいうところのランエボやインプWRXのハシリのようなインテグラーレばかりが思い浮かぶが、その血筋を匂わす気配すらない。とってもラグジュアリィな雰囲気だ。
それもそのはずで、新型デルタのコンセプトは、C&Dセグメントのいいとこ取り。それほど世間は甘くないよと言いたいところだけれども、巨人に立ち向かうニッチなブランドは、正攻法で攻めるわけにはいかないということだろう。
ディメンジョンを聞いて驚くなかれ、全長4.5m超え、全幅1.8m近く、ホイールベースは何と2.7mというから、これはもう立派なDセグだ。ダウンサイジングが叫ばれる時代に、これまた見事なKYぶり。裏を返せば、今、大きなサイズのクルマに乗っている人のための受け皿、と言えなくもない。これなら同じ感じで乗れまっせ~、と。
乗り味は、至って健全な乗用車である。静かだし、マニエッティマレリ社と共同開発したRSS(リアクティブ・サスペンション・システム)のおかげか乗り味も相当にしなやかでオトナだ。イタリア車と言えば、とりあえず我先に出たがる性格のクルマが多い中、さすがにランチアは違うと思わせるに十分な味わい。そういえば、ランチアにすばしこいイメージが付いたのはWRC参戦モデルのせいで、それ以外のランチアはとにかく極上のまろやかさが売り(今のテージスもそうだ)だったのである。それはもう50年代あたりから!
ポルトラナフラウ社製のレザーシートやダッシュボードのデザインなどインテリアに見るべき点が多いのもランチアらしい。個人的にはもう少し、高貴で枯れた雰囲気も欲しいと思ったが・・・。
褒めているのやら貶しているのやら、分からない報告になったが、ポイントを容易に絞らせない傲慢なKYさもまた名門ランチアの魅力である。日本導入は来年春以降。フィアット待望の新エンジン、200ps1.8.直噴ツインターボ+アイシン6AT+右ハンドルの登場を待ってのこととなる。
SPECIFICATIONS(Fire 1.4 Turbo Jet)
DRIVE SYSTEM:FF
TRANSMISSION:6MT
LENGTH:4520mm
WIDTH:1797mm
HEIGHT:1499mm
WEIGHT:1320kg
WHEELBASE:2700mm
SEATS:5
ENGINE:INLINE 4
DISPLACEMENT:1368cc
POWER:110kW(150bhp)/5500rpm
TORQUE:206Nm(21.0kg-m)/2250rpm
TIRES:195/55R16












