メルセデス・ベンツSLKクラス
最高のパーソナルスポーツカー
国産勢にはライバルのいないコンパクト2シータースポーツカテゴリーにおいて
日本国内で約30割のシェアを誇るトップセラーがこのSLKだ。このMCで着実にまた良くなった
03年に現行型R171へとバトンタッチされたSLKクラス。
SLと同じリトラクタブルハードルーフ(バリオルーフ)をもつ小型のオープン2シータースポーツとして世界的に成功したモデルが、このたび定例のフェイスリフトを受けた。
フロントノーズ、アロータイプのサイドマーカー、リアアンダーディフューザー、そしてダークテールランプといった程度の外観変更なのだが、これがけっこう見栄え質感に効いており、前期型オーナーがジェラシーを覚えるかも。
ただ本来、エクステリア変更点の中でも最大の見せ場であるはずのF1タイプ・フロントバンパーが、日本の縦に長いナンバープレートを付けるとほとんど隠れてしまい、新しいSLKクラスであることを明確にアピールできないのがとても惜しい。
インテリアの雰囲気も、デザインテイストは同じながら、けっこう変わった感がある。センターコンソールの塗色がシルバーからブラックに改められたことと、コマンドシステムが加わった点が大きい。メーターなど、細かな変更も施された。
もっとも、前期型オーナーが本当に嫉妬すべきは、見栄え云々よりもエンジン出力の向上をはじめとする走りのポテンシャルアップ=熟成度合だ。
SLK200コンプレッサー、SLK350ともにエンジンパワーはおよそ10%アップとなって、力強さに磨きがかかった。
同時に、シャシー性能も熟成させ、さらにはダイレクトステアといった新しいアイテムを加えることで、クルマとしての充実度が相当に向上している。
特に、めざましいパフォーマンスをみせてくれたのがSLK350だった。
ついにオーバー300psの心臓部を手に入れたことで、パワフルさは少し前のAMGモデルばりに。
ダンピングのよく効いたアシと、ダイレクトステアリングによる違和感のない、けれども切れ味鋭いステアフィールが相まって、乗り手を夢中にさせるハンドリングマシンと化した。
7Gトロニックには新たにブリップ制御が付加されたため、コーナー手前では実に気持ち良くシフトダウンできる。
それに、このクルマはオープンカーなのだ。
V6エンジンの胸を空くエグゾースノートやシフトダウン時のブリッピング音を聞きながら、爽やかな青空のもと、緑香る風を感じるオープンエアを楽しむ快感が得られるのだから…。最高のパーソナルスポーツカーになるはずだ。
ダイレクトステアリングは、複雑なシステムを用いずに、巧妙な歯車を組み合わせるだけで実現したアクティブステアリングの一種だが、これが実に自然なフィールで扱いやすい。低速時の据え切りはラクだし、高速走行時の安定感ももちろん確保されていて、さらにはワインディングでも威力を発揮する。
上手いシステムだと思う。
SLK200もよくできたオープンカーで、選択肢としては悪くない。パワー的にも問題ないが、ダイレクトステア導入でSLK350でも鼻先を軽く感じるようになった分、長所が相対的に減ったかも。
SPECIFICATIONS(SLK350)
PRICE:7,430,000yen
DRIVE SYSTEM:FR
TRANSMISSION:7AT
LENGTH:4110mm
WIDTH:1810mm
HEIGHT:1300mm
WEIGHT:1500kg
WHEELBASE:2430mm
SEATS:2
ENGINE:V6 DOHC
DISPLACEMENT:3497cc
POWER:224kW(305ps)/6500rpm
TORQUE:360Nm(36.7kg-m)/4900rpm
USE FUEL:PREMIUM
FUEL CONSUMPTION(10・15 MODE):9.1km/リットル
TIRES:225/45R17 245/40R17











