PEUGEOT 207SW プジョー207SW
現状のベスト207
昨年上陸したハッチバック、CCに続くシリーズ第3弾、ステーションワゴンタイプのSWが登場した
1.6.NAのベースグレードと同ターボ+5MTのGTiの2グレードの展開。これが実にいい味出してます
名は体を表す的なデザインをやらせれば今、もっともわかりやすいところにいるのはライオン印のプジョーということになるだろう。そりゃあ上には光岡オロチ様がいるものの、その顔は見たまんま猫科でしかも凶暴系。たっぷりしたオーバーハングの407も、間もなく日本上陸を果たす308もと、切れ長目の猫デザインはすっかりプジョーの顔として定着した。
この流れの先陣を切り、日本も含む世界中で売れに売れたコンパクトといえば206だ。その206、ハッチバックとCCそしてSWという3タイプを持つ中で、意外にも日本でのSWの販売比率は年次によって3割前後に達していたという。それゆえ、この207SWに対するインポーターの期待も大きいようだ。
207SWの全長は4150mm。既に導入されているハッチバックに対して120mm延ばされた全長ぶんはリアの荷室に与えられ、容量はハッチバック比で通常時が67リットル大きい337リットル、後席格納時で325.大きい1258.となる。206SWに対してもその容量は1割近く大きい。ちなみにリアシート格納はバックレストを倒すだけで座面もチルトダウンするワンタッチ式を採用しており、生まれるフラットな荷室も含めて使い勝手は良さそうだ。加えて開口部がハッチバック比で140mm下げられた207SWのリアゲートは、ガラス部とハッチ部が独立開閉となる。これにより、後ろ側に余裕のない場所でも荷物の出し入れが可能になる一方、荷室を目隠しするハードボードのシェルフは室内からも開閉できるなど、荷室へのアクセスは充分に練られている。
全高が40mm高められたというキャビンの後席側に入るとまず気づくのは、1.1㎡という巨大な固定式ガラスルーフが全車標準でルーフに備わっていることだ。ヘッドクリアランスの拡大以上にこの開放感が大きいようで、後席の居心地はハッチバックの比ではない。ホイールベースが同一のためカップルディスタンスは15mmの拡大に留まるが、座面も20mmほど高められているため、後席からの前方視界や着座姿勢など、改善されている項目は想像以上に大きいといえるだろう。
装備差を考慮した上での価格差は10万.15万円といったところ。そして顔の強さがやたら目立つハッチバックに対しての佇まいの収まりの良さ。そこに使い勝手も含めて考えると207はSWがベストなんじゃあないか。その印象は乗ってさらに確かなものになる。ボディ変更に合わせて足回りに微細な調整を施した207SWのフットワークは軽快さをキッチリ保ちつつもリア回りの落ち着きが増しており、クラスを超えたしっとり感が味わえる仕上がりになっている。電動パワステのフィーリング、そして改善されたとはいえATのシフトプログラムにはもう一歩の感もあるが、今や日本車を引っくるめても希少なサイズのコンパクトワゴンという成り立ちを加味すれば、充分買いに値する一台といえるだろう。少なくとも僕の中では、現状のベスト207はSWだと言い切れる。
SPECIFICATIONS(207SW)
PRICE:2,690,000yen
DRIVE SYSTEM:FF
TRANSMISSION:4AT
LENGTH:4150mm
WIDTH:1750mm
WEIGHT:2500kg
WHEELBASE:2540mm
SEATS:5
ENGINE:INLINE4 DOHC
DISPLACEMENT:1598cc
POWER:88kW(120ps)/6000rpm
TORQUE:160Nm(16.3kg-m)/4250rpm
TIRE:195/55R16
文/渡辺敏史 写真/尾形和美













