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BENTLEY CONTINENTAL GT SPEED ベントレー コンチネンタル GTスピード

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名ばかりのコンチネンタルにあらず

昨年8月、08モデルとして本国で発表されたベントレー最速モデル「GTスピード」がようやく日本にも上陸した。
その初お披露目の舞台はなんと北海道の雪上。その実力とは?

 それまではごく限られた好事家のために細々とフルハンドメイドのクルマを作り続けていたベントレーの販売台数を一気に、限りな く1万台にまで引き上げた立役者。それはもちろんグループメリットを活かしてW12ツインターボ+AWDという最新のソリューションを得た コンチネンタルシリーズである。日本でもピーク時はフェラーリをも上回る登録台数を記録し、巷での認知度もかつてとは比べものになら ないほどになった。

 そのコンチネンタルシリーズもフライングスパー、GTCと役が揃って早2年。そして先陣を切ったコンチネンタルGTに、満を持してスペシ ャリティモデルが投入された。「スピード」の名はベントレーが歴代のレーシングモデルに好んで使ったもので、直近では03年にル・マン を制したスピード8 にもその命脈はある。

 軽量コンロッドの採用や排気系、総合マネジメントの変更を受けたGTスピードの最高出力は610ps。0~100km/hではなくマイルを10.2秒 で駆け抜け最高速度は326km/hとなる。完全にトップクラスのスーパーカー領域に突入したそれの日本初上陸版をいち早くドライブする機会 に恵まれた。しかしその場所は、冬の北海道は旭川。つまりはこんなクルマを走らせることなど想像だにしない雪上&氷上での試乗である 。

 その豪快に過ぎるプログラムはアジアパシフィックのセールス部門に大陸横断の名を冠したコンチネンタルシリーズの芸幅の一端を知っ てもらうことが目的だという。当然それがセールスに結びつくとは思えないが、ベントレー側は曰く「セールスがお客さんと接する時に、 話のネタになればいいんですよ」と。お金では買えない経験を欲するユーザーに接するとなれば、それは確かに面白い会話の引き出しには なるだろう。と同時にそれは、こういうブランドのロイヤリティが効率のみで維持できるものではないことも物語っている。

 特殊な環境だがGTスピードの素性はある程度理解できた。まず特筆すべきはドライブフィールが全般的に軽くしなやかになっていること だろう。車重は35kgのマイナスと発表されているが、その多くをバネ下重量の軽減で稼いでいる模様で、ステアリングのフィールやアシの 裁きがかなりスムーズになっている。加えて専用設定のサスペンションは2.4tに近いボディを押さえ込み、一方で極低速域から減衰力をし っかり働かせるため、操舵に対する動きの一体感が一気に高まったばかりか、乗り心地も大きく改善されていた。

 そして特別な試乗環境ゆえ、驚かされたのはそのトラクション能力とボディコントロール性能の高さだ。乾燥路から圧雪路まで刻々と変 わる路面状況に特性が揺すられないのは装着したピレリのウインタータイヤ、ソットゼロによるところも大きかったが、しっかりとしたグ リップ力が持続し、殆どのシーンをオン・ザ・レールでクリア出来たのは間違いなくこのクルマの素養がなせるところである。お飾りのAWD でも名ばかりのコンチネンタルにもあらず。そこをしかと思い知らされた。

 

SPECIFICATIONS(GT SPEED)
PRICE:25,700,000yen
DRIVE SYSTEM:4WD
TRANSMISSION:6MT
LENGTH: 4804mm
WIDTH:1965mm
HEIGHT:1380mm
WEIGHT:2350kg
WHEELBASE:2745mm
SEATS:4
ENGINE:W12 TWIN TURBOCHARGED
DISPLACEMENT:5998cc
POWER: 449kw(610ps)/6000rpm
TORQUE: 750Nm(76.5kg-m)/1750rpm
USE FUEL:PREMIUM

文/渡辺敏史 写真/ベントレーモータース

ベントレーの現行ラインナップが勢揃いするWinterDriving Trainingで国内初お披露目されたGTスピード。ベースモデルとの外観上の違いは大型のロアエアインテークと、よりアップライトにデザイ ンされたラジエータグリル。専用チューニングされたW12エンジンは、最大トルクで15%、最高出力は9%向上。また、独自のシャシーチュー ニングが施され、9.5J 20インチの新型ホイールにはピレリ製の専用タイヤを履く