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CHRYSLER CHEROKEE クライスラー チェロキー

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際立つ乗り心地の良さ

1983年に北米市場でデビュー、日本でも大ヒットした初代、2001年に現行2代目へ
そして来年ついに3代目が日本へ導入される。伝統的な四角いジープデザインが復活、人気再燃なるか

 ボイジャーがミニバンの元祖ならチェロキーはSUVの元祖。クライスラーにはそういう自負があるのではないだろうか。かつて は無骨な実用車のシンボルともいえた4WDの概念を街中に持ち込んだという点で、チェロキーチーフをベースにしたワゴニア、そして コンパクトサイズのチェロキーへと続いたジープブランドのモデル展開は大きな意味を持つものだった。特に初代チェロキーはそのス クエアなデザインと手頃なサイズから、日本市場でも大きな人気を博したモデルだ。
 3代目となる新しいチェロキーは、その初代のスクエアなイメージとコマンダーから繋がるテイストが融合したデザインが与えられ た。キャビン形状をみてもおわかりの通り、ダッジのナイトロとは兄弟車的な位置づけだ。しかし中身にはジープブランドを名乗るべ く様々な手が加えられ、従来型と比べても飛躍的な性能向上を果たしていることが今回の試乗では確認できた。
 そのキモとなるのはドライブトレインに採用したセレクトラックⅡ 4×4システムだ。基本的にフルタイム4WDとして機能し、スキ ッド状況を予測しながら駆動配分を調整するという、ジープとしては電子制御を深く介入させた駆動システムとなっている。トランス ファーのクラッチロックも含めたローレンジも備えるこのシステムは、シフトレバー横の電気式スイッチによって任意での切り替えが 可能だ。これに加えて新型チェロキーには、ギアポジションによって1.5km/hから15km/hまでの速度で自動調整されるヒルディセント システム、そしてブースター残圧により2秒程度のフットブレーキホールドが掛かるヒルスタートアシストが装着されている。ちなみ に日本仕様の新型チェロキーに搭載されるエンジンはラングラー等にも使われている伝統の3.7L V6のOHV。トランスミッションは4速 ATとなり従来と変わらない。
 このクルマで大胆に進化したポイントのひとつはオンロードでのドライバビリティだ。従来型の常に上屋が落ち着かないオフロード 車然とした乗り味はすっかり影を潜めている。街中を練り回すような低速域から100km/hを超える高速域まで上屋をきちんとフラット に保ちつつ、アタリの柔らかい上質なライド感がもたされた点は、このクルマのキャラクターや使われ方からみても多くのドライバー に歓迎されるだろう。
 オフロードに関しては強靱な走破性を保持しつつ、そこでの走りに特別なテクニックをドライバーに強要しないという点に進化の軸 足が置かれたようだ。試乗したコースはパリ=ダカールラリーにも用いられるモロッコの巨大な砂丘だったが、そこでは100km/hに迫 るフラットダートでの巡航も含め、車体が音を上げることはまったくなかった。そしてここでも際立つのは乗り心地の良さだ。体が揺 すられないぶんしっかり運転に集中できる。そういう、中身云々以前の基本がこのクルマの安心感に繋がっていることを痛感した。ち なみにこちらもボイジャーと同様、来年の春~夏にかけての導入が予定されている。

 

SPECIFICATIONS(EU MODEL)
DRIVE SYSTEM:4WD
TRANSMISSION:4AT
LENGTH:4493mm
WIDTH:1839mm
HEIGHT:1797mm
WEIGHT:1935kg
WHEELBASE:2694mm
SEATS:7
ENGINE:V6 SOHC
DISPLACEMENT:3700cc
POWER:151kW(205ps)/5200rpm
TORQUE:314Nm(32kg-m)/4000rpm
TIRES:235/65R17

文/渡辺敏史 写真/クライスラー日本

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しっかり立ったAピラーと短いダッシュボードから想像できるように、視界や四隅視認性の良さはこのクルマの大きな美点。シンプル かつ機能的なレイアウトのインテリアは及第な質感だが、クルマの性質を考えればネガティブな要素にはならないだろう。オプション 設定される大開口のキャンバストップは、ボタンひとつで前側にも後ろ側にも畳み寄せることが出来る。シートのレイアウトは至って 平均的な作りだが、後席の着座位置はきちんと高く採られ、視界を遮られにくいように工夫されている