わからないからこそ面白い
米光一成 Kazunari Yonemitsu
ゲームクリエイター/立命館大学映像学部教授/ライター
1964年生まれ。大学卒業後、ゲーム制作会社コンパイルに入社。『ぷよぷよ』『トレジャーハンター』シリーズなどを手がけ、スティングに移籍後、『BAROQUE』などのゲームを監督。現在ネットワークゲーム・携帯コンテンツ・WEB記事の制作など幅広く活躍中。主な著書に『仕事を100倍楽しくするプロジェクト攻略本』(ベストセラーズ)、編著『デジタルの夢でメシを食うためにボクらは!』(マイクロマガジン社)、共著『恋愛ふいんき語り』(ポプラ社)など。
●米光一成公式ブログ「こどものもうそうblog」
http://blog.lv99.com/
●米光ラジオ(平日毎日24時30分~25時・Twitterで開始予告)
https://twitter.com/yonemitsu
1990年代に登場し大ブームとなったアクションパズルゲーム「ぷよぷよ」の生みの親である米光一成さん。現在はフリーのゲームクリエイターとして活躍する傍ら、立命館大学映像学部教授としてゲームのデザインや制作を教える。また、雑誌「POPEYE」(マガジンハウス)のブックレビューをはじめ、雑誌やWEBの連載を複数抱えるライターであり、発想力や表現力を鍛える講座の講師でもある。
一見すると、ゲームと執筆の世界はそう遠くないようにも思える。だが、米光さんのライターとしての初仕事は、当時マガジンハウスから出版されていた雑誌「鳩よ!」の映画評。著書も、いわゆる"ゲーム本"ではない。
例えば、『仕事を100倍楽しくするプロジェクト攻略本』では、仕事をロールプレイングゲームに見立て、その攻略法を説く。一方、『恋愛小説ふいんき語り』は米光さんら本好きのゲーム作家3人が"女性作家による恋愛小説"について語り合うという書評鼎談。既存の枠にあてはまらない、新しいジャンルを次々と生み出す。その発想はどのようにして生みだされてきたのか。
「新しいことにはうさん臭さがつきものだし、ある種の恐怖を感じてしまいがちだけれど、なるべくそういう目で見ないようにしようと心がけています。まったく興味がなかったことでも、機会があれば一度は試してみる。すると、思いがけない面白さを発見できたりするんです」
米光さんの中で「つまらない→面白い」に転じたものは数えきれないほどある。ケータイ小説発のベストセラー書籍『恋空』もその一つだ。
「大人が読むと『え~!?』と思うような描写や展開がたくさんあるし、僕自身も最初はまったく面白さがわからなかったんです。主人公にも物語にも、まったく共感できない。でも、大勢の女子高生がこの作品にシンパシーを感じる理由を考え始めたら、読むのが愉しくなった。『共感できないものはつまらない』はじつは、思い込みに過ぎない。『共感できないからこその面白さ』を探すという愉しみ方もあるんです」
わからないからこそ面白い。その視座を手に入れると、見慣れたはずの日常の中に散らばる無数の好奇心の種が見えてくるのだ。






