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EDGE Wave Sensor~自在に移動

Hatenaブックマークに追加 この記事をクリップ! 06/11

シーンを考え尽くされた"デザイン"の正体

8-inch LCD TV/±0
専用の無線で映像を飛ばすため、電源さえあればアンテナケーブルが届かずとも映像を愉しむことができる。TFTアクティブマトリクス方式を採用し、高コントラスト・広視野角を実現した。本体背後にステレオスピーカーを搭載。付属のビデオコントローラを接続すれば、他機器のリモコンをテレビに向けるだけで、離れた場所のビデオやDVDプレイーヤーの操作も可能となる。7万8750円
http://www.plusminuszero.jp/
"デザイン家電"という言葉がある。よくよく考えてみると、不思議な言葉である。世に送り出されるすべての製品はデザインされている。例えば車ならインテリアやエクステリアそれぞれを担当するデザイナーがいるのは当然で、それと同様に家電製品にもプロダクトデザイナーがいるはずなのだ。デザインされていて当たり前のものにわざわざ「デザイン」という言葉が付加されている。妙な話だ。

「デザインプロダクト」を発信する『±0(プラスマイナスゼロ)』というブランドは、既存のプロダクトについて当たり前だとされていることを見つめ直している。例えば、リビングダイニングにあるテレビや加湿器などのプロダクトは同じ空間に同居していても、まったく違う方向を向いたデザインということが少なくない。例えば、ひとつは先鋭化させた機能を象徴するためのデザインで、もうひとつは空間にとけ込むためのデザイン。「±0」のプロダクトは、そうしたズレとは無縁のところに位置している。デザインディレクターはプロダクトデザインのトップランナーである深澤直人氏。「モノが本来あるべき必然の姿」を見つけ出し、「ありそうでなかったモノ」を作り出す。

例えば小型の液晶テレビ。世の多くの小型の液晶テレビは、まるでカーナビのような薄型でメカニカルなデザインが施されているものが多い。だが小型の液晶テレビは、どんな場所で使いたくなるものか。例えばデスクの上、例えば寝室のベッドの上、例えばキッチン……。そこでのテレビは主役ではない。あくまでも「ついで」であり「脇役」という位置づけでありながらも、プロダクトがとけ込まなければならない「場面」の種類は雑多である。つまり主張を抑えた、人の心に近いデザインが必要となる。

機能面でも制約は多い。持ち運ぶことを前提とする以上、アンテナケーブルの存在は排除したくなる。だが、本体内蔵のアンテナではクリアな画像を常時愉しむことは難しい。さまざまな場所に置かれることを考えると、通常のテレビスタンドでは対応しきれない。

と少し考えただけでも、小型液晶テレビにはこれだけの課題が与えられる。だが「±0」の『8-inch LCD TV』は、そうした課題がすべて解決されている。本体付属のセットトップボックスをアンテナジャック付近に設置し、室内に無線で映像を飛ばすため室内ではクリアな映像を愉しむことができる。さらにブラウン管のようにも見えるその形状は、ベッドの上のような場所で本体が倒れる心配とも無縁。デスク上、キッチン、寝室にもすんなりとけ込むシンプルなデザインは、まさに「±0」の真骨頂とも言えるデザインだ。

家電がデザインされているのは、当然のこと。実は"デザイン家電"とはデザインされた家電という意味ではない。「ライフスタイルをデザインする家電」を指すのだ。それは言い方を換えれば、人の心に寄り添うプロダクトでもある。

文・高田純造 text/TAKADA Junzo

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