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EDGE Wave Sensor~“天才”アラーキーの色気に触れる

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艶味あふれる色味に感じるのは、色気か、それとも…

荒木経惟「好色」/RAT HOLE GALLERY&BOOKS
会期中、会場ではスライドを使用した表現手法である“アラキネマ”「空」の上映も。
また作品18点が収録された個展のカタログ「KOUSHOKU-Painting」のほか、全154点が載録された写真集『好色』も販売される。
2008年10月17日(金)~12月7日(日)
12:00~20:00(月曜休)
東京都港区南青山5-5-3-B1
TEL:03-6419-3581
http://www.ratholegallery.com/
「“色”とは彩りなのか、艶なのか」。アート好きの間では、昔からこうした論議が幾度となく行われてきた。だが、そこに正解なるものは存在しない。そこにある解答はあくまでも、解釈のひとつの形であり、その過程となる議論は、解釈論に他ならない。

そんな“色”に対するひとつの解釈が、この10月17日から東京・南青山ラットホール・ギャラリーで提示されている。「好色」と名づけられた、“アラーキー”こと、写真家の荒木経惟の個展である。

展示されているのは、130×160cm以上のサイズのロール紙にプリントされた<緊縛(KIMBAKU)>と自宅バルコニーから撮影された<空(KU)>。巨大なモノクロプリントにアラーキー渾身のペインティングを施した作品に込められているのは、アラーキー自身がテーマとする「生」と「性」でもある。

辞書によれば「好色」という言葉は次のような意味となる。まずひとつめは「異性に対してともすればみだらな気持ちを抱くこと」、そしてふたつめには「美しい容色。また、美女」ともある(大辞林)。

荒木経惟という写真家はこれまでも、「色淫」、「緊縛色淫」、「色淫女」など、“色”と女性をテーマとした作品を数多く発表してきた。そこにある独特の解釈は、辞書に記載されている「好色」という言葉の範疇にはとどまらない。アラーキー自身も「アラキは5人いる」と語るように、物事や言葉の意味は単一とは限らない。

目撃したアートをただ感じるだけでは物足りない。そこに自分なりの解釈を加え、自分の世界を広げていく。それは何かを発信する側だけでなく、受信する側にも必要なスタンスである。


文/三上真治 text/MIKAMI Shinji