プロディジー
『インヴェイダーズ・マスト・ダイ』
5年ぶりの通算第5作。これはもしかしてプロディジー史上最高傑作かも。
パンクでヒップホップでレイヴ。
そんな生来の持ち味を存分に発揮しながら、しかも自己のスタイルに埋没していない。
これは単純にすごいことだと思う。
なにしろどこを切り取ってみてもプロディジー然としているのに、安心感以上にスリルを味わわせてくれるということなのだから。
しかも重要なのは、きわめて凶暴なたたずまいをしたこの音楽が、聴き手のココロを暗雲で埋め尽くすような性質のものではなく、むしろ、何に逃げても解消されないモヤモヤをすべて解消してくれるようなアッパーさを持ち合わせているということ。
猫なで声で"大丈夫だよ"と無責任に背中を押してくれる励ましソングには吐き気がするが、この作品は逆に、遠慮のない強烈なパンチで目を覚まさせてくれる。
猪木のビンタみたいなものか。


