リリー・アレン
『イッツ・ノット・ミー、イッツ・ユー』
まったく侮れないお嬢さんである。ワガママで毒舌な生まれつきのセレブで、パパラッチたちの獲物でもある彼女の2ndアルバムは、全世界で250万枚を売ったというデビュー作が単なるまぐれではなかったこと、彼女がありがちな"プロデューサーの玩具"とはむしろ真逆の存在であることを生意気に証明している。
マイスペースから人気に火がついた事実などが象徴的過ぎるゆえに"現代っ子たちの代表選手"みたいな印象も強いが、実は彼女が代弁しているのは、ほぼすべての"あなた"の心情だったりする。
「私じゃなく、あなた」という表題も、そんなことを意味しているんじゃないだろうか。
しかも「ファック・ユー」なんて超ストレートなタイトルの曲があったりするのと同時に、実にきめこまやかで多面的なポップ作品として完成されていたりもする。
きらめきと毒の双方を持った快作である。






