ザ・ファイアーマン
『エレクトリック・アーギュメンツ』
かのポール・マッカートニーとユース(キリング・ジョーク)によるザ・ファイアーマンは、当初は正体を明かさないまま覆面プロジェクトとして始まり、90年代に2枚のアルバムを発表している。本作は約10年ぶりの第3作ということになるのだが、絶対的な違いは、過去の作品で体現されていたのがいわゆるアンビエント系の音楽だったのに対し、今回は13曲の収録曲すべてにポールのヴォーカルがフィーチュアされ、ユースとの共同プロデュースによるポール自身の新作と解釈してもおかしくない成り立ちをしている点だろう。
しかもレコーディング期間はたったの13日。
1日1曲というペースで、即興性を重んじながら作られていたりするのだ。そして実際、聴こえてくるのは、意外なくらいロック的なサウンド。楽曲も充実している。
これは単なるマニア向け作品と侮ることのできない1枚だ。







