ジョーン・アズ・ポリス・ウーマン
『トゥ・サヴァイヴ』
歌姫という言葉にはどこかラスヴェガス的なショウビズ臭が伴いがちなものだが、敢えて言うならこの人は「地下のディーヴァ」だと思う。そもそもはヴァイオリン奏者としてその手腕を認められてきたジョーン・ワッサーによる、シンガーとしての活動フォーマットでの第2作。
芝居がかった大仰な上手さとは無縁ながら、知的で文学的で都会的な歌声には、吸い込まれるような奥行きの深さがある。
かねてから親交のあったルーファス・ウェインライトとのデュエット曲をはじめ、かのデヴィッド・シルヴィアンがゲスト参加している楽曲も。
ゆっくりと時間をかけて観てまわりたい美術館とか庭園のような空気感をもったアルバムだ。
しかも華やかさではなく、むしろアンダーグラウンドな薫りがする。
これはもう浸るしかない。



