陸上を駆る新しいカタチ
陸上を駆る新しいカタチ
SPECIFICATIONS(SPYDER Roadster RS)
TRANSMISSION:5-SPEED with R
LENGTH:2667mm
WIDTH:1506mm
HEIGHT:1145mm
WEIGHT:316kg
WHEELBASE:1727mm
SEAT HEIGHT:737mm
ENGINE:V TWIN DOHC
DISPLACEMENT:998cc
POWER:106ps/8500rpm
TORQUE:104.3Nm/6250rpm
TIRES:F:165/65R14 R:225/50R15
PRICE:2,300,000yen(MT)/2,500,000yen(AT)
堀江史朗の見解
3輪バイクをよく見掛けるようになった。はじめは交差点で足を地面に降ろすことなく信号待ちをする風景に違和感を覚えたが、慣れれば自然に見えるようになるものだ。ところで従来の前輪2輪バイクは、基本的にスクーターボディをベースにしており、バイクと同じようにコーナーリング時には乗車する部分がリーンする構造になっている。だがこのBRP社のcan.amスパイダーは、そういった他の3輪モデルとは異なる新しい感覚の乗り物だ。パラダイムシフトと呼ばれるスタイルでは旋回時でもシート部分が傾くことはない。向かう方向に身体を寄せながらフロントにしっかりと荷重し、捩じ伏せるように曲がる。この操舵感はバイクというよりはスノーモビルに近いと直感したが、それもそのはずで、実はBRP社はスノーモビルを発明し世界で初めて商品化した革新的なメーカー。また座り乗り型の水上オートバイをいち早く開発したメーカーとしても知られており、そもそも2輪とは発想の起点が異なるのだ。
正式車名はcan.amスパイダー・ロードスター。バイクとオープンカーの特徴をあわせ持つことに由来する。前輪のサスペンションはダブルウイッシュボーンで、ステアリングにはパワーアシストが装備される。エンジンはRotax社製V型2気筒
998ccDOHCで106馬力を発揮。組み合わされるトランスミッションは、5速マニュアルのほか電子制御セミオートマチックも選べる。もちろんどちらにもリバースギアが搭載されており、ガレージに収めるときも問題はない。
今回試乗したのはマニュアル仕様。普通のバイクと操作方法はほぼ同じ。唯一戸惑ったのは右グリップに前輪ブレーキレバーがなく右足で前後ブレーキを統括制御するくらいだが、これは慣れの問題。それよりも驚いたのは街中での注目度の高さ。踏ん張ったフロント2輪が相当の迫力のようで視線が痛い。道交法でヘルメット着用義務のない乗り物だが、安全面も含めて被るべきと確信した。さて、肝心の走りはユニークの一言。加速は鋭いしストッピングパワーも十分。カーブを抜けるときは身体全体を使って勢いよく乗り越えるように走り切る。高速巡航でもスタビリティが効いていて安定感もある。マシンと一体になるスポーツ感覚を楽しみたい方には、ぜひ乗ってみてもらいたい1台だ。











