YAMAHA最強V4モデルV MAX
「誰も全開にした者はいない」誕生とともにそんな逸話を残した初代登場から24年排気量を1.2ℓから1.7ℓに拡大し確実な進化を遂げた第2世代をジャーナリスト丸山と編集長堀江の2つの視点からジャッジした
タコメーター右上にはシフトタイミングランプ。それが必要なほどフル加速は強烈なのだ
(右)V角を5度狭角化させ、旧1.2ℓエンジン並みのサイズを実現した1.7ℓV4エンジン
(右)ゆったりとしたシート下にはガソリン給油口を配置。タンク容量は15ℓとやや小さめ
堀江史朗の見解
ボリュームある4穴出しマフラーと、それと見紛うようなフロントに突き出たエアインテークが大迫力の新型V MAX。引き締まった腹筋を思わせるシートと力強い前後ホイールが頼もしい。
初期型は継続生産23年という記録的な超ロングセラーだっただけに、新型開発は相応の覚悟をもって当ったはずだが、今回はベースコンセプトだけを守って、機能クオリティ共に完全なフルモデルチェンジを敢行している。
走りの感覚をたとえるとすれば、「若く元気な馬と遊んでいる」印象。御者が一生懸命にいさめようとしても、育ち盛りの馬は無邪気にどんどん走り込んでいくようなイメージ。
乗馬では馬が興奮して走り続けるような状態を「掛かった」と表現するが、そんなときに無理に止めようとすると馬はさらに奮い立ってしまうので、気の済むまで走り続けさせるのが常套。このV MAXに跨っていると、まるでそれと同じような共感を覚えたのだ。
ハイトの低いシートは足つき性も悪くないが両サイドにも飛び出たエアインテークの主張が強く、放っておいても両膝がしっかりとボディをグリップする。
バーハンドルは短く、取り回しはさすがに重いが、走り出すと一転、軽快な操舵が可能になる。以前のV MAXはどうしても「直線番長」の印象が強かったが、新型はまったく別で、適度なコーナーなら十分楽しめるポテンシャルを有している。
海外専用モデルには200馬力仕様もあるが、低回転域でのトルクも十分ありパワー不足を感じることは皆無であった。





