レブリミットまでビュンビュン吹け上がるシャープさが、もう最高! 前回のつづき…
HONDACBR600RR
なんだか中途半端な排気量にも思える600ccレーサーレプリカ。
兄貴分CBR1000RRの小型車版と思いきやこれが予想外のオモシロさ
■4-2-1エキゾーストシステムはRC211Vのスタイルを継承したセンターアップ方式
■リアカウルから突き出すシングルエキゾーストパイプは空気の乱れを防いで空力特性を向上させるらしい
■フロントブレーキキャリパーはRC211V同様のラジアルマウント式。フロントは対向ピストン4ポットキャリパー310mmダブルディスク、リアはシングルポットキャリパー220mmディスクを装備。共に焼結パッドを採用
■エンジンやフューエルタンクを抱え込むように、大きく湾曲した形状を持つアルミツインチューブフレームも兄貴譲りだ
前回のつづき…
エンジンのパワーフィールがとにかく良い。
レッドゾーンが15000回転からというワクワクするメーター表記も単なる飾りではない。
スロットルを開けるとシュンシュンと吹け上がるエンジンはとても気持ちがよい。
しかもレスポンスが良いだけではなく、エンジン回転の伸びとリニアにパワーが伸びてくる感触が頼もしい。
とにかくパワー不足はまったく感じなかった。
CBR1000RRよりも10kg以上軽い乾燥重量は強い武器で、しかもホイールベースが15mmほど短いというコンパクトさが扱いやすさにつながっている。
ちなみにシート高は825mmで両車とも同じである。
外観はもちろんアシ周りの機構やセンターアップ式のエキゾーストシステムなど、どれもが本格レーサーRC211V譲り。
約30万円の価格差を考えればこのCBR600RRは本当に“買い”である。
レブリミットまでビュンビュン吹け上がるシャープさが、もう最高!
HONDACBR600RR
なんだか中途半端な排気量にも思える600ccレーサーレプリカ。
兄貴分CBR1000RRの小型車版と思いきやこれが予想外のオモシロさ
SPECIFICATIONS
TRANSMISSION:5-SPEED//LENGTH:2010mm//WIDTH:690mm
HEIGHT:1115mm//WEIGHT:166kg//WHEELBASE:1395mm
ENGINE:INLINE4 DOHC//DISPLACEMENT:599cc
POWER:51kW(69ps)/11500rpm//TORQUE:51Nm(5.2kg-m)/7500rpm
TIRES:F:120/70ZR17 R:180/55ZR17
人は見掛けによらないというが、クルマやバイクは見掛けこそが大事だと思っている。
その次に大切なのは触れたとき乗ったときの感覚。
しっくりくるとか、何かチグハグだという表現はフィーリングによるもので数値的な根拠を伴わないケースも多く、時にスペックとは異なる印象を与えてくれることもある。
このCBR600RRに乗ったときのインプレッションが正にそれだった。
以前CBR1000RR試乗では国内仕様のアンダーパワー感が残念とリポートしている。
だからそのスケールダウンにも見える600ccバージョンには正直なところ乗る前からあまり期待してはいなかった。
CBR1000RRとCBR600RRのスペックを比べると、まずパワーは94ps/10000rpm:69ps/11500rpm、最大トルクは8.8kg-m/6000rpm:5.2kg-m/7500rpm。
エンジンの力比べではCBR1000RRの勝ち。
重量は177kg:166kgと、これはCBR600RRのほうがやや軽い。
このスペックだけで判断するとどう考えても圧倒的なパフォーマンスの差があってもおかしくないはず。
しかし同時に乗り比べたわけではないが、感覚的にはむしろCBR600RRのほうが闊達なほどだった。
次回につづく…
ベースモデルからクールさを取り去った大人のクルーザー 前回のつづき…
セミアップハンドルにフットボードを採用。
すごく完成度が高いのだが、あまりにもクルーザー然とし過ぎたトライアンフってどうなのだろう?
■燃料点火系には電子制御ユニットが組み込まれており、走行スピードやギヤポジションに応じた微細なコントロールが試されている。そのため200Nmという自動車並みのビッグトルクの9割以上をたったの2000rpmで発生させるというフレキシビリティにより、結果としてひんぱんなギアチェンジはそもそも必要がない
■ベース車との大きな外観上の違いはツートーンカラー、テーパードされたマフラー形状、そしてシートデザインなど
■フットボードは正にアメリカン。アップハンドルとの組み合わせは好みの分かれるところだ
前回のつづき…
スポーツバイク譲りの倒立フロントサスペンションとオーソドックスなスプリング調整式リアサスの組み合わせはとても素直であり快適な乗り心地を生み出す。
320㎏という躯体を支えるストッピングパワーも頼もしい。
フロントは320㎜フローティングダブルディスクに4ピストンキャリパー。
リアはブレンボ製ツインピストンに316㎜という装備は耐久レーサー並の贅沢なスペックだ。
ただ丸一日ほど走り回ってみて盲目的に好きだったロケットⅢのイメージが、残念ながら変わりつつあることに驚いた。
要因はクラシックのリラックスしたポジション。
これだけのビックボディにもかかわらずワインディングから超高速巡航までガンガン攻めていけるのがロケットⅢの特長でありトライアンフらしさのはず。
他のバイクでも楽しめるゆったりライディングは僕には必要ない。
ハンドルは低く!
ステップは前過ぎず!
トラはやっぱり戦闘的でなくちゃね。
ベースモデルからクールさを取り去った大人のクルーザー
セミアップハンドルにフットボードを採用。
すごく完成度が高いのだが、あまりにもクルーザー然とし過ぎたトライアンフってどうなのだろう?
SPECIFICATIONS
TRANSMISSION:5-SPEED
LENGTH:2500mm
WIDTH:970mm
HEIGHT:1165mm
WEIGHT:320kg
WHEELBASE:1695mm
ENGINE:INLINE3 DOHC
DISPLACEMENT:2294cc
POWER:104kW(142ps)/6000rpm
TORQUE:200Nm(20.4kg-m)/2500rpm
TIRES:F:150/80R17 R:240/50R16
ちょうど1年前にベース車であるロケットⅢを取材した。
2300 ㏄という量産バイク最大のエンジンとギョロっとした2眼式ヘッドライトがとてつもない迫力。
はじめて見たときにはかなりのプレッシャーを受けたものだが、一旦走り出してしまえば誰にでも乗りこなせそうな軽快さをもち合わせており、その不思議なアンマッチさが妙に強い印象として残っている。
ロケットⅢクラシックはそのベース車両を人間工学的な観点で見直したクルーザーモデルだ。
高く手前に引き上げられたセミアップハンドルと、ちょうど脚を伸ばしたところに配置された大きなフットボードはまるでアメリカンバイク。
タンデムシートはクッションのデザイン変更により快適性を大きく向上させている。
軽めのクラッチを握りギアを1速に蹴り入れて走りはじめる。
重心の低さからくる安定感はベース車と変わらず。
5速ギアのままでも超低速まで粘るトルクフルなエンジン特性のおかげで、都内でのストップ&ゴーもわずらわしくない。
停車時に軽くアクセルを捻ると縦置きエンジンらしい揺らぎが発生するものの、走行中はシャフトドライブのクセも少なく驚くほどスムーズだ。
次回につづく…
デザインスケッチをそのまま具現化したような未来感覚 前回のつづき…
Vツインなのに果てしなく回るエンジンは98馬力を発揮。半乾燥重量184kgでどこまでの走り続ける力強さが身上!
■リアのWP製ショックアブソーバーはスイングアームにフロートで
■フロントには320mmダブル、リアは240mmシングルのディスクブレーキ。キャリパーは前後ともにブレンボ製をおごる
■メーターパネルはボディカラーと同系色のオレンジ色に。ハンドルバー1つにも軽量化へのこだわりがあり、ここにはインサル製アルミテーパーを採用している。ポリアミド製燃料タンクの容量は15リットル
■フューエルインジェクションをもつ水冷999ccV型2気筒。低速が弱いというわけではないが4000rpmからがバツグンにおもしろくなる
強いてこのKTMの一番の武器を挙げるとすればズバリ“軽さ” である。
フューエルインジェクションシステムをもちながら、タイミングチェーン、ウォーターポンプ、バランサーまでを1本のシャフトで駆動するマルチファンクションシャフトの採用によりエンジンそのものをコンパクトに。結果として水冷Vツイン・エンジン単体重量はわずか58kgを達成している。
またクロモリ鋼管スペースフレームのフレームも9kgを下回る軽量さ。剛性の低さを感じることなどまったくない。
キャスター角の立った倒立フロントフォークでコーナーは攻め甲斐があり、しかも135mm のストロークにより多少荒れたアスファルトでも安定感がある。
しかもリアのモノショックはスイングアームにリンクレスで装着しているのでしなやかに路面を追従していくのだ。めちゃくちゃ高いシート高は必然的に押さえつけるようなライディングポジションを要求する。
突き出たサイレンサーや大径320mmブレーキには挑戦的なオレンジカラーが最高に似合う。
格闘技に近い楽しみ。これはいい。
デザインスケッチをそのまま具現化したような未来感覚
Vツインなのに果てしなく回るエンジンは98馬力を発揮。半乾燥重量184kgでどこまでの走り続ける力強さが身上!
SPECIFICATIONS
TRANSMISSION:6-SPEED
LENGTH:2110mm
WIDTH:840mm
HEIGHT:1070mm
WEIGHT:179kg
WHEELBASE:1438mm
ENGINE:V TWIN DOHC
DISPLACEMENT:999cc
POWER:72kW(98ps)/7000rpm
TORQUE:100Nm(10.2kg-m)/6500rpm
TIRES:F:120/70ZR17 R:180/55ZR17
ストリートバイクとかビッグネイキッドなんて類でひとまとめには出来ない、何とも喩えようのないスゴいバイクである。
見て、乗って、そして耳で聞いてみても、他のどのバイクにも似ていない。
パワーがあるだけとか速いだけなんていうバイクはいくらでもあるのだが、このKTMスーパーデュークはそれらのポテンシャルをすべて包含しながら、それぞれのファクトが激しく昂りあっている。
そもそも開発の段階から適当なところでバランスを取ろうなんて考えはなかったのだろう。
何と言えばいいのか。
そう、一言で表現しようとすれば、とにかく“猛烈”なのだ。
KTMの認知はまだ日本では高くないので簡単に説明したい。
KTMはオーストリアで誕生したバイクメーカーであり既に創業してから半世紀を越える老舗だが、そもそもはモータースポーツ志向の企業だった。
1953年に創業、2 年後の1955年にロードレース初参戦している。
競技の技術を市販車にフィードバックするスタイルは顕在。
現在のモトGPにおける活躍も納得が出来る。
次回につづく…
作りこみの良さと知的なデザイン。しかも速いからさらにおもしろい! 前回のつづき…
BMWミドルクラスに新カテゴリーが追加された。 乗りやすさに振ったセッティングらしいが、どんなパフォーマンスを見せてくれるのか
■ グリップヒーターとセットオプションになるABS付ブレーキ。装着モデルは119万2000円になるが、ABSの完成度の高さを考えると是非こちらをチョイスしたい
■ステンレス製左側1本出しマフラーのサウンドは適度に抑えられたジェントルなもの。パラレルツインらしさは高回転粋で一変する
■容量16rの燃料タンクの給油口はシート右サイドに位置する。給油時にタンクバックをいちいち外す必要がなく何よりもスタイリッシュだ
■アナログ式メーターが配されたメーターパネルには燃料残量、使用中のギア、冷却水温度、平均速度、平均燃費、瞬間燃費、燃料タンク内に残った燃料で走行可能な航続距離、外気温度、ストップウォッチ機能などの情報が表示される
乾燥重量182Kgという軽さもグッド。
満タン状態でも204Kgという軽量さは、オールアルミ製のフレームやシングル・スイング・アームに因るところが大きい。
駆動方式はすでに定評のあるベルト・ドライブを採用。
6速ミッションとの組み合わせでフリクションのないスムーズな走りが可能だ。
デザイン的にはエンジンが剥き出しの完全なネイキッド仕様。ライダーの視点ではフロントフェンダーからリアにかけてマット・ブラックのセンターラインが真っ直ぐに入っているようで、ボディのシャープさを強調していて見事だ。
ボンテージ風のイラストで女性ライダーを想起させる広告クリエイティブを目にした読者も多いと思うが、F800Sは乗りやすさだけを志向した女性向け安楽バイクでは、決してない。
スポーツに移動にとマルチに応えながら幅広いカスタマーを受け入れる度量がある。
ただこれだけスタイリッシュなデザインを取り入れているので、願わくばライダーはそれなりのギアでキメてほしいものだ。
作りこみの良さと知的なデザイン。しかも速いからさらにおもしろい!
BMWミドルクラスに新カテゴリーが追加された。 乗りやすさに振ったセッティングらしいが、どんなパフォーマンスを見せてくれるのか
SPECIFICATIONS
TRANSMISSION:6-SPEED//LENGTH:2082mm//WIDTH:738mm
HEIGHT:1160mm//WEIGHT:182kg//WHEELBASE:1466mm
ENGINE:INLINE2 DOHC//DISPLACEMENT:798cc
POWER:63kW(85ps)/8000rpm//TORQUE:86Nm(8.7kg-m)/5800rpm
TIRES:F:120/70ZR17 R:180/55ZR17
今回はスポーティ仕様のSに試乗してみたのだが、これは実にいいバイクだった。
オプション抜きで104万5000円というプライスも、この仕上がりなら素晴らしく納得度が高い。
F800は単気筒F650シリーズと水平対向シリーズの狭間を埋めるモデルで、慣性質量バランスに優れたパラレル・ツインが新しい。
このエンジン、乗りやすさを主眼に置いたチューンを施しているものの、ひと度アクセルをひねるとキャラクターがいきなり豹変するから愉快だ。
85psという最高出力もさることながら、どの速度域からもグイグイ引っ張り上げる図太いトルクが魅力。
0-100 ㎞/hを3.5secで走り抜けるパワフルさも、低速域の乗りやすさをまったく犠牲にしていないのでますます嬉しい。
次回につづく…
趣味人にはたまらない刺激的なプロポーション。万人向けではないけれど… 前回のつづき…
名門トライアンフのクラシックカフェレーサーをベースに、こだわりの装備をまとったシクスティ・エイト仕様に緊急試乗。
■アルミニウムサイドカバーもオプション。オリジナルはブラックまたはイエローで前後フェンダー、燃料タンク、サイドカバー、リアシートストッパーまで単色となる
■カムカバーに色を付けると何故かクラシカルな雰囲気に。またタンクカバーやギアスプロケットにアクリル製カバーを掛けることでレーシーに見えてくるから不思議だ
■シートストッパーを外せばリアシートがあらわれてタンデムも可能だ
黄色いカムカバーやアクリル製タンクロゴ、スプロケットカバーなど60年代の雰囲気が伝わるような装飾を随所に施してある。 この仕様はスラクストンとボンネビルに用意されたもので、他にもフロントフォークゲートルやマッドガード、ユニオンジャックのタンクカバーなど、オーナー好みで容易にドレスアップが図れる代物だ。
さて、Sixty8の魅力を云々する前にスラクストンというバイクそのものがどうなのか。同じクラシカルな雰囲気をもつライバルとしてはドゥカティ・スポーツなどが挙げられるが味付けはかなり異なる。
他ブランドが現代風な要素をどんどん盛り込んでいくのに対して、トライアンフのスラクストンはあくまでも当時のテイストを色濃く残しているのだ。
唯一と言っても過言ではない現代風なアレンジはブレーキだ。フロント320mmのフローティングディスクはツインピストンキャリパーとの組み合わせで十分にパワフル。軽量なフロント周りとの相性もよくコントロール性に優れる。
旧車人気が高まっているバイクマーケットにおいて、“本物”を新車でゲットできるチャンスは他にない。
タイムスリップを楽しめ!
趣味人にはたまらない刺激的なプロポーション。万人向けではないけれど…
TRIUMPH THRUXTON
名門トライアンフのクラシックカフェレーサーをベースに、こだわりの装備をまとったシクスティ・エイト仕様に緊急試乗。
SPECIFICATIONS・TRANSMISSION:5-SPEED
LENGTH:2150mm・WIDTH:695mm・HEIGHT:1095mm
WEIGHT:205kg・WHEELBASE:1490mm・ENGINE:INLINE2 DOHC
DISPLACEMENT:865cc・POWER:51kW(70ps)/7200rpm
TORQUE:72Nm(7.3kg-m)/6400rpm・TIRES:F:100/90ZR18 R:130/80ZR17
バイクの名門トライアンフにおけるモダンクラシックに位置するスラクストン。
そのイメージは60年代に隆盛を迎えたカフェレーサーを髣髴とさせていて、当時のレーシングトライアンフの名称を正しく受け継いでいる。
865ccの空冷2気筒DOHCエンジンは最大出力70馬力、最大トルク72Nmを発揮。
ベースを兄弟車ボンネビルと共通にしながらも、吸排気弁の動作タイミングや圧縮比、マフラーのチューニング等により、トライアンフ2気筒エンジンの中で最もパワフルなモデルに仕上がっている。
シャシーはオーソドックスなスチール製クレードルタイプ。
リアスイングアームも同じくスチール製両持ち仕様と、これまた正統派の組み合わせだが信頼性の高さはバツグン。
1490mmという短めのホイールベースと18インチフロントホイールにより軽快な走りを狙っている。
40年も前のシルエットをモチーフしているのは、そのクラシカルさが魅力と判断してのこと。
ぐっとぶら下がるようなクリップオンハンドルや短いフロントオフェンダー、蜂のお腹のようなシートストッパーはクラシックバイクの見本とも呼べるもの。
今回テストしたスラクストンは、そのクラシカルさを更に磨いたSixty8(シクスティ・エイト)仕様。
次回につづく…

