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Motorcycle

BRITISH NORTON REVIVAL ~ノートン完全復活~

Hatenaブックマークに追加 この記事をクリップ! 2011/01/04

BRITISH NORTON REVIVAL ~ノートン完全復活~

ノートンが創業の地イギリスに戻った。
あれから2年ハードワークの末、送り出した復帰作こそコマンド961なのである。
記念すべき一台の先に広がる未来に、新生ノートンの本当の戦略が見えてきた


バイク

(左)8000rpmまで軽快かつよどみなく回るOHV2バルブユニットを操る時、乗り手とバイクの対話がこの盤面を通じて始まる。速度計の下には多機能表示のパネルも備えている

(右)新生コマンドは懐古趣味ではない。世界限定200台で生産されるコマンド961SEはカーボンホイールを履く。その軽さを活かせるシャシーを持つ。ブレーキ回りはブレンボ

バイク

(下)リアのツインショックは車高まで含めてフルアジャスタブルのオーリンズ製ショックを備える。低速ではやや硬いが50㎞/h以上でバランスし、ワインディングでは最高の仕事をする



SPECIFICATIONS (ノートン コマンド961SE)
TRANSMISSION:5-SPEED
LENGTH:2076mm
WIDTH:874mm
HEIGHT:1251mm WEIGHT:188kg
WHEELBASE:1420mm
SEAT HEIGHT:813mm
ENGINE:INLINE2
DISPLACEMENT:961cc
POWER:80ps/6500rpm
TORQUE:90Nm/5200rpm
TIRES:F:120/70 17 R:180/55 17
PRICE:2,992,500yen

本籍はサーキットノートンのこれらを訊く

70年代、一様に斜陽に照らされたイギリス自動車業界は、この20年の間に数々の復活劇を演じてみせた。ここに紹介するノートンの復活も後々一編の物語になるにちがいない。

19世紀末に自転車用チェーンメーカーとして創業したノートンは、ほどなくモーターサイクル製造を始め、1907年に初開催されたマン島TTレースに参戦し、勝利を収める。その後も数々の伝説とサブカルチャーを牽引し突き進む。が、経営的には数々の荒波に曝され、企業として離合集散を重ねる。そしてノートンはアメリカの投資家の手に渡る。5年ほど前にノートンは、アメリカでコマンドのプロトタイプを作り上げ、メーカー復興を模索する。しかし2007年にはそのプロジェクトも資金難に陥り、休眠状態に。そこにリーマンショックである。2008年10月、投資家オーリー・カームズは現ノートンCEO、スチュワート・ガーナーにノートン買収を電話で打診する。ノートンロータリーに関わってきたガーナーは常々ノートンはイギリスに戻るべきと考えていただけに、僅か4日で複雑な交渉と未来のビジョンを描き、イギリスにノートンを戻すことに成功する。

あれから2年。アメリカで作られたプロトタイプをベースに、コマンド961を作り出す。2輪レーサーのフレームコンストラクターであるイギリスのスポンドンが設計に関わったフレームと、F1エンジンも製作するMCTによって鍛えられたエンジン。この組み合わせは、スペックやルックスからは想像できない走りの良さを生み出す。加速感、曲がりざまを心に刻める乗り味だ。構成部品の80%をイギリス製としている点もコマンドの魅力だ。

今後の戦略を訊いて驚いた。「ノートンは創業当時からレーシングブランドで、これからも変わらない。我々がドニントンパークサーキットに本拠を構えたのもそれが理由だ。我々は2012年からモトGPに参戦する。大規模生産メーカーになるつもりがないので、量産車で戦うスーパーバイクよりもフォーミュラたるモトGPのほうが身近なのだ。モダンなスポーツバイクの設計も進めているところだ」

ガーナーは本気だ。彼自身、スポンドンのオーナーである。F1チームを経験した者や他メーカーから移籍したデザイナーなどノートンには駒は揃っている。どうやら2年前に描いたビジョンは着実に進んでいるようである。

(後編へ続く)

BRITISH NORTON REVIVAL ~ノートン完全復活~《Next Model & History》

Hatenaブックマークに追加 この記事をクリップ! 2011/01/04

BRITISH NORTON REVIVAL ~ノートン完全復活~《Next Model & History》

ノートンが創業の地イギリスに戻った。
あれから2年ハードワークの末、送り出した復帰作こそコマンド961なのである。
記念すべき一台の先に広がる未来に、新生ノートンの本当の戦略が見えてきた。


Next Models

バイクCommando961 Café Racer
PRICE:2,520,000yen

■クリップオンハンドルとメーター上のショートバイザーが雰囲気を醸し出すカフェレーサー。オーリンズ製倒立フロントフォークを標準装備する。SE、スポーツとはタンク回りのグラフィックが異なり独自の個性を打ち出している。

バイク Commando961 Sport
PRICE:2,257,500yen

■身近に新生ノートンコマンド961を楽しめるのがこのスポーツ。前後ホイールはカフェレーサー同様スポークリムになるが、エンジン、前後サスペンションなどSEと共通で魅力が凝縮された一台だ。

History of Norton

バイク

1907年。ノートンは初開催のマン島TTで勝者となった。レム・フォウラーの手によって得られた勝利は、その後、イギリス国内外でのレースでの活躍という宿命を負うも、ノートンの十八番となり、性能と信頼性を証明し続けた。

バイク

1950にノートンが生産を開始したフェザーベッド(羽布団のベッド)と呼ばれるフレームは、その名のとおり軽く強かった。マン島のTTコースに有利に働き、ノートンの名を不動のものにする。写真はその名もマンクス・ノートン。

バイク

70年代中期に僅かな期間に200台ほど作られたジョン・プレーヤー・ノートン。ファクトリースポンサーの名を冠したこのモデルはパワフルなエンジンを搭載したスポーツモデル。大型のカウルには2灯ライトを備える。

バイク

1992年、スティーブ・ヒスロップは、ヤマハに乗るカール・フォガティを下しマン島シニアTTを制する。イギリスのブランドによる制覇は実にほぼ30年ぶりということもあり、大いに盛り上がる。レースとの関わりが深さを感じる。

Honda VFR1200F Dual Clutch Transmission クラッチがないのに…

Hatenaブックマークに追加 この記事をクリップ! 2010/11/09

Honda VFR1200F Dual Clutch Transmission クラッチがないのに…

オートバイとして世界初となるデュアルクラッチトランスミッションを搭載したVFR1200F。
シフトチェンジをすることのないオートバイのマニュアル感とはいったいどれほどのドライバビリティを
感じられるものなのだろうか!?


バイク

Honda VFR1200F Dual Clutch Transmission


(左上)片持ち式スイングアームに、静粛性と耐久性に優れたシャフトドライブシステムを内蔵。軽量化を図りながら剛性を高めている。
(右上)直4に比べよりコンパクトな配置が可能なV4エンジンをバンク角76°で搭載。一次振動を最大限抑えた乗り心地を実現している。
(左下) MTモード」では、左手の人差し指で操作するシフトアップスイッチと親指で操作するシフトダウンスイッチにより変速が可能。
(右下) ハンドル右手元のスイッチで「ATモード」または「MTモード」を選択。「ATモード」にはさらにD、Sのモードが用意される。


カラーバリエーション
(左)Candy prominence red (右)Pearl sunbeam white


SPECIFICATIONS(Honda VFR1200F Dual Clutch Transmission)
TRANSMISSION:6-SPEED
LENGTH:2250mm
WIDTH:740mm
HEIGHT:1220mm
WEIGHT:278kg
WHEELBASE:1545mm
SEAT HEIGHT:790mm
ENGINE:V4 OHC
DISPLACEMENT:1236cc
POWER:111ps/8500rpm
TORQUE:111Nm/6000rpm
TIRES:F:120/70ZR17R:190/55ZR17
PRICE:1,680,000yen

堀江史朗の見解

ツーリングの帰り道に左手に力が入らなくなったことや、コーナーの手前でシフトダウンに失敗したことは少なくない。クラッチ操作から解放されればどんなに快適になるか。バイク乗りならば一度は考えたことのあるテーマである。一方でスクーターのようにスロットル操作だけではスポーツ感覚に欠けて味気ない。そんな贅沢な要望に応えてくれるのがデュアルクラッチである。

ホンダが「世界初」として有段式自動変速機を搭載したのはスポーツツアラーとして定評のあるVFR1200F。エンジン出力や懸架機構はそのままに、左サイドにあったクラッチレバーとシフトペダルを取り外し、代わりにシフトチェンジスイッチを加えている。重量増はジャスト10kgだ。

デュアルクラッチは4輪ではすでに市販化されているが、この技術をバイクに持ち込むことは容易な開発ではなかったはず。2輪はエンジンとトランスミッションが一体式なので一からやり直しになるし、タイヤが少なく不安定な分だけ制御プログラムには緻密さを求められるからだ。

ベースのVFRはサーキット走行から高速巡航までをこなすマルチなバイクである。その魅力を削ぐことなくどこまで走りの楽しみを維持することができたかが評価の焦点になるが、はたして手応えは十分であった。

フルオートでは一般走行に適した「Dモード」とスポーツ走行を意識した「Sモード」の2種類が用意され、またマニュアル感覚を楽しみたければ「MTモード」を選ぶことができる。走り始めてまず印象的だったことはシフトショックの少なさ。電気的にバルブ開度を制御するスロットル・バイ・ワイヤと電子燃料制御機構により、スムーズな走行を体感できる。特に「Sモード」においてはほぼ思いのままのタイミングでシフト操作が行われており、ハンドル操作に集中することができた。また「MTモード」にはギア比こそ違えノーマルと同じ6段変速がおごられており、複合的なワインディングにおいても余裕をもって攻め込むことができた。

ただし「Dモード」の緩慢さを何とかしたいところ。燃費重視は悪くないが、このモードをメインで使うと面白みが半減してしまう。欲を言えばさらにスポーティな「SSモード」の新設を望みたい。また「ガチャンッ」というシフトチェンジ音も改良を望む。操作を伴わないときのサウンドは思いのほか気になるし、バイク全体のクオリティも関係してくる。

とは言え結論としてこの新しい感覚はビギナーからリターンライダーまでオススメしたい。これで10万円アップは安いぞ。

FOUR BIKES IN ONE -- 4役をこなすオールラウンダー DUCATI MULTISTRADA 1200S≪前編≫

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アーバン・スポーツ・ツーリング・エンデューロ。
4つの異なるテイストを一台に収めたという新型ムルチストラーダ1200S。
バイクはそのような変化を遂げられるものなのか…

|EDGE
■ TOURING
|EDGE
■ SPORT

一台4役は一瞬で感じられました!

金山:今回、堀江編集長にはこの連載をお休みしてもらい、ワタシが最新ドゥカティ北海道ツーリングを満喫してきました♪指南役でお付き合いいただいたのは、オフロードバイクに造詣の深い2輪ジャーナリスト松井勉さんです。

早速ですが、今回試乗したムルティストラーダ1200Sは、一台のバイクが4役をこなすという今までにないコンセプトの話題の新型車ですよね。

松井:そうです。今回のムルティストラーダが凄いのは、エンジン特性を変化させる電子制御スロットルとあわせ電子制御サスペンションが採用されていること。

アクセル開度をセンサーが拾い、CPUに渡ったデータから送られる信号がスロットルバルブを開けるという前者の電子制御スロットルシステムはすでに出回っていますが、後者の電子サスシステムはムルティストラーダに採用されるのが初めて。ボタン操作一つで、アーバン・スポーツ・ツーリング・エンデューロの4つのモードを楽しむことができるのです。

金山:従来のマップ変更だけでなく、サスの設定も自動でググッと変わるから一瞬で違うバイクに乗っているような感覚になりますよね! しかも走行中でもアクセルを戻せばモード変更が可能なのには驚きました。

アーバンは一番足付き性が良く柔らかい印象で、スポーツは足回りが締まり力強いスロットルレスポンスに。ツーリングはスポーツよりもまったりと乗り心地が良くなり、エンデューロは林道もこなす走破性を発揮。各モードで、スーパーバイクシリーズ譲りのドゥカティ・トラクション・コントロール(DTC)も最適化されているんですよね?

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松井:そう。DTCとはフロントとリアのホイールスピードをモニターし、加速時のリアホイールスピンを検知。電子的にエンジンパワーを抑えてリアタイヤのグリップを回復させるというもの。システム介入が最も大きいのがレベル8で最小限がレベル1。手動で設定を変えることも可能だけどエンデューロモードでは自動的に介入度は2に。

このDTCのお陰でいきなりリアが滑ってパニックを起こすようなことはほぼ抑えられるし、バイク自体が走行モードに適したトラクションレベルに切り換えてくれるのだから本当に便利。ドゥカティらしさが気になるスポーツモードも、ハンドルは十分切れ、低回転時のスカスカ感もなく相当イイ感じだったよ。

(後編に続く)

SPECIFICATIONS(DUCATI MULTISTRADA 1200S)
TRANSMISSION:6-SPEED
LENGTH:2150mm
HEIGHT:1400mm
WEIGHT:192kg
WHEELBASE:1530mm
SEAT HEIGHT:825mm
ENGINE:L2
DISPLACEMENT:1198.4cc
POWER:102ps/6000rpm
TORQUE:111.7Nm/6000rpm
TIRES:F:120/70ZR17 R:190/55ZR17
PRICE:2,190,000 yen

FOUR BIKES IN ONE -- 4役をこなすオールラウンダー DUCATI MULTISTRADA 1200S≪後編≫

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アーバン・スポーツ・ツーリング・エンデューロ。
4つの異なるテイストを一台に収めたという新型ムルチストラーダ1200S。
バイクはそのような変化を遂げられるものなのか…

バイク

スポーツとツーリン、2つのエディションを同価格で用意。前者にはカーボンパーツ、後者には写真のサイドパニアを装備する

■1.5m以内で反応するスマートキー。給油時は手動で(左上)
■視認性の良い液晶パネル。右下の丸窓に4つの走行モードなどを記す
(右上)
■オーリンズ製ドゥカティエレクトロニックサスペンションをフロント、リア共に搭載。ボッシュ-ブレンボ製ABS ブレーキシステムも標準設定(左下)
■カラーバリエーションは、ダイヤモンドブラック/レッド/アークティックホワイトの3色(右下)

金山:高速道路で大雨に見舞われた時も直進安定性が良く怖くなかったです。すべてが新しい新型ムルティですが、スーパーバイクシリーズ1198譲りの新設計エンジンも特筆すべきポイントですよね。

松井:搭載されるテスタストレッタ11度エンジンはカムのオーバーラップ角度を変更することで燃費の向上とトルクフルな走りを実現しているんだよ。

金山:1198の41度エンジンを11度にすることで何が変わるんですか?

松井:オーバーラップとは燃焼サイクルの排気行程が終わる過程で吸気行程が始まる、その間隔を意味しているんだよ。このアングルを狭くすることで、吸気の流れが排気ガスによって損なわれることが少なくなり、効率の良い燃焼をもたらして燃費の向上を実現させる。カムが空いている時間が長いと低い回転で力が出ないから、スーパースポーツ系のバイクは3500回転以上回さないとギクシャクしてしまうものだけど、このムルティはスーパーバイクのエンジンながら2000回転も回せばスムーズに走らせることができるんだ。

金山:なるほど。高速運航時の燃費が20km/Lというスペックもこのエンジン故なんですね。もう一つ驚いたのがタイヤです! 絶妙なDTC介入は理解しましたが、到底オフロードは走りそうもないこのタイヤが悪路をこなしてしまうのが不思議。

松井:これは開発段階からピレリが加わったムルティ1200Sのための専用開発タイヤなんだよ。正直、ボクも一台で4役なんてどこか中途半端さが出てしまうと想像していたのだけど、このタイヤを含め192㎏という軽量ボディに先進技術がバランス良く収まっていて、キャッチコピーそのままのバイクを実現している。

金山:車のようなキーレスエントリーシステムも先進的で、オーナーじゃないと動かし方が分からないスタートキーにも作り込みを感じますよね。4台分飽きがこないバイクかいろんな人に乗ってほしいです。

【試乗 JUDGE】DUCATI MULTISTRADA 1200S

松井:ダートは通れる程度でしょ。最初クロスオーバールックのロードバイクを想定してました(有り体な)。ドゥカティですから。それが乗り込めば乗り込むほどオン/オフで見せる切れ味。電子制御に人の温もり。スゴイ。ドカのスーパーバイク信者の皆さんゴメンね。ムルティのほうがMOTO GP直系のテクノロジーを色濃く感じます。ボクは。

金山:走行中、ギュギュッとサスが硬くなるんですよ。いつの間にかシート高も変わり、スロットルのレスポンスも変化する。正直、こんなにダイレクトに変わるものだと思いませんでした。電子制御サスすごい。DTCの介入も絶妙。なんだか自分専用マシンを持った気分に。おまけに機体がこんなにカッコよかったら文句ナシ。

乗りたいのはどっち!? PARTⅡ【前編】

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蘇ったHondaの代名詞『Honda CB1100』VS スポーツするV4『Honda VFR1200F』

50年以上の歴史を持ちHondaの代名詞として知られるCBの最新モデルCB1100。
レーシングマシンからはじまったV4エンジンを搭載するスポーツツアラーVFR1200F。
同時期に進化して蘇った2つの伝統的モデルのそれぞれの乗り味とは…


バイク

Honda CB1100
750㏄並みのボディに新設計空冷直4エンジンを搭載した最新CBモデル。アップライトなポジションのTypeⅠとスポーティなポジションのTypeIIを用意

(左上)深いグリーンをあしらった2眼メーターは往年のCBを思わせる
(右上)中低速域のトルク感を大事にした1140㏄空冷直4エンジン
(下) フロント110㎜、リア140㎜のタイヤが軽快で安定感のある走りを実現している

SPECIFICATIONS(Honda CB1100 TypeII ABS) TRANSMISSION:5-SPEED /// LENGTH:2205mm /// WIDTH:795mm /// HEIGHT:1100mm /// WEIGHT:247kg WHEELBASE:1490mm /// SEAT HEIGHT:765mm /// ENGINE:INLINE4 DOHC DISPLACEMENT:1140cc /// POWER:88ps/7500rpm /// TORQUE:92N·m/5000rpm TIRES:F:110/80R18 R:140/70R18 /// PRICE:1,071,000yen

今年の一推しと言っても過言でないCBの秀逸さ

金山:今回は、今春発売されたホンダ肝入りの2台のオートバイを用意しました。伝統の空冷4気筒エンジンのCB1100と先進技術を盛り込んだV4エンジン搭載のVFR1200F。ある意味、対極のキャラクターの2台が同時期にデビューしたわけですが、如何でした?

堀江:最近、特にCB1100は週末の高速道路なんかでよく見かけるよね。CBシリーズは50年以上の歴史を持っていて、1969年発売のCB750FOURは日本中の男子を魅了した一台。
今回のCBも馴染みやすいイメージのまま何気なく乗ったんだけど、実際に乗ってみて正直驚いた! 一見、復刻版のようなレトロなイメージが強かったのだけど、オートバイの純粋な楽しさを追求して生まれた本物志向とでも言うべきか…。
例えば、軽やかな走行感を損なわないように、いたずらに太くされていないタイヤ。どんなバンク角でも一定のグリップで走れる面厚にとすごくよく研究されているんだよ。それとあわせてとりわけ素晴らしいのが、ハンドリングの味付け。そこの部分の開発は、オフロードレースの選手でもある人が担当していて、とにかく軽快で扱い易いハンドリングにこだわったみたいだよ。試乗中、高速道路のわだちをすっと抜けられた安定感にも安心できたしね。。

金山:堀江さんやけに詳しいですね。あんまり気に入ったから直接お話し伺ったとみた(笑)。でも、想像以上の扱い易さに私も驚きました。750㏄モデル並みのコンパクトなボディに、適度にしなるダブルクレードルフレーム、それにニーグリップのおさまりの良さ。身長168㎝の私と185㎝の堀江さんがポジションに満足しているってすごいことかも。

堀江:そうだね。あと、特に目新しさを感じないように言ってしまったフォルムだけど、前後フェンダーのクローム加工や、ステー回りの金属処理の丁寧さなど大人の乗り物としての雰囲気がちゃんと出ているところが実は、結構気に入ってるんだよ。

金山:ここ最近、一番の褒めっぷり。 (後編に続く)

【試乗 JUDGE】Honda CB1100

堀江:ただのレトロバイクではなくデザインから走りまで微細に計算されたまとまり方は最上。走行感覚の味付けに関しては、フレームのしなやかさからタイヤの選び方、パワーのスムースな押し出し方まで完全にバランスが取れている。スチール製クロームパーツを多用するなど質感にも不満はない。イチオシだ。

金山:低回転域からゆっくりと立ち上がってくるエンジン特性はとにかく扱い易く、ストレスなくゆったりと乗れます。それでいて、1140㏄空冷直4エンジンには十分な加速感とパワーも伴っているので、エントリーユーザーからベテランまでオートバイを操る楽しさを存分に感じられるとっても優秀な一台。

乗りたいのはどっち!? PARTⅡ【後編】

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蘇ったHondaの代名詞『Honda CB1100』VS スポーツするV4『Honda VFR1200F』

バイク

Honda VFR1200F
スポーツ性能とツーリング性能を高次元で融合した最新スポーツツアラーモデル。前衛的なフルカウルボディに先進技術を注いだV4エンジンを搭載する

(左上)中央に大型アナログタコメーターを配したデザイン性の高いインストルメントパネル
(右上)マスの集中化に貢献するショートタイプの1本出しマフラー
(下) ホンダ独自の前・後輪連動コンバインドABSを標準装備

SPECIFICATIONS(Honda VFR1200F) TRANSMISSION:6-SPEED /// LENGTH:2250mm /// WIDTH:755mm /// HEIGHT:1220mm /// WEIGHT:268kg WHEELBASE:1545mm /// SEAT HEIGHT:790mm /// ENGINE:V4 OHC DISPLACEMENT:1236cc /// POWER:111ps/8500rpm /// TORQUE:111N·m/6000rpm TIRES:F:120/70ZR17R:190/55ZR17 /// PRICE:1,575,000yen

金山:もう一台のVFR1200Fもかなりインパクトがある一台ですよね。スポーツツアラーという方向性での登場ですが、まずエッジの効いた独特のフォルムが未来カーみたいで印象的です。

堀江:多くはツアラー用途として扱われることを考えると少し前衛的すぎる気もするけど、マスの集中が図られた安定感のあるボディは好印象だし、乗り味もヒラヒラ感と地面を噛む粘りの両方が感じられて、すごくよくできているよ。CB同様、乗り心地に文句はないし、こんなエッジの効いたフォルムにも関わらずタンデムも快適にこなせる設計なのもいいね。

金山:前衛的な外観とは裏腹、すごく滑らかで扱い易いですよね。新設計V4エンジンには左右対称シリンダーが採用されていて、ピストンの往復運動から生じる左右方向の振動が抑えられて、結果V4の鼓動がよりダイレクトに感じられるというか。それと、フロントには6POTキャリパー、リアにはフットブレーキ操作で前・後輪が連動するコンビブレーキシステムに、前・後輪のロックを回避するABS機能を組み合わせたコンバインドABSを標準装備しているのも安心できるポイント。
今秋には、デュアルクラッチ採用のATモデルも追加されるので目が離せないですね。

堀江:ボクはCBが一推しだけど、提案型の良いバイク2台が登場したことは間違いないね!

【試乗 JUDGE】Honda VFR1200F

堀江:まったくもってよくできたバイクだけに、もっとパワーが欲しくなってしまうのは仕方のないところか。VFRシリーズ本来のコンセプトはスーパースポーツだが、街乗りからロングツーリングまでこなせるオールラウンドモデルに仕上がっている。尖がった個性派ライバルが多いカテゴリーなだけに、さらに強い「主張」が欲しい。

金山:エッジの効いた大胆なフェアリングに、独特な形状のショートマフラーが迫力たっぷりの前衛的なツアラー。新設計V4エンジンは、不必要な振動がキレイに抑えられていて重ったるさのないスマートな加速感を味わえる。新設計V4エンジンをはじめコンバインドABSなど盛り込まれる性能は価格に対してお得感を感じられるはず。

乗りたいのはどっち!? PARTⅠ【前編】

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新設計ミドルモタード『DUCATI HYPERMOTARD796』VS ドゥカティを身近にした一台『DUCATI MONSTER696+ABS』

共通のベースエンジンと近しいパワースペックを持ったドゥカティのミドルクラス2台。
ABSを装着したモンスター末弟とハイパーモデルの新設計ニューモデル試してみたくなるのはどちらのバイクでしょう


バイク

DUCATI MONSTER696+ABS
一昨年デビューし、ドゥカティユーザーの裾野を広げた一台。リアシートカウル&ビキニカウルのカスタムキットとともにABSを装備、安全性を向上させた

(左上)時計、外気温、無給油走行可能距離計などを備える多機能メーター
(右上)グリップ付け根とタンクの当たる部分に作られたエアダクト
(下) タイヤの完全ロックを防ぎ、パニックブレーキ時に効力を発揮するABS

SPECIFICATIONS(DUCATI MONSTER696+ABS) /// TRANSMISSION:6-SPEED /// LENGTH:2058mm /// HEIGHT:1060mm /// WEIGHT:161kg ///WHEELBASE:1450mm/// SEAT HEIGHT:770mm /// ENGINE:L2 /// DISPLACEMENT:696cc/// POWER:80ps/9000rpm/// TORQUE:69Nm/7750rpm ///
TIRES:F:120/60ZR17 /// R:160/60ZR17///
PRICE:1,090,000yen

堀江:いやー、久しぶりのドゥカティツーリングだったね! それにしてもこのモンスター696薄紫色だよ!?今はこんなカ ラー設定もあるんだ。

金山:何言ってるんですか、堀江さん! モンスターは、昨年から「カラーセラピー」という新たな試みを取り入れていてレッドを中心とした通常色に加えて、 今回試乗しているリックグラマーという色やオレンジ、イエロー、さらにはマン島TTをはじめレースを彷彿とさせるカラーリングも多数設定されているんですよ。これらは、タンクカバー、シートカウル、フロントフェンダー、マイクロビキニカウルの4点セットキットとして購入できるんです。ちなみに今回のカラーのキットは7万9840円。手軽に車体色を変えられるし、立ちごけしてタンクを傷付けた際の対策にもなりますよね。(笑)

堀江:ほう。確かに新しい試みのようだね。さて、肝心な乗り味は、正直身長185㎝の僕の体格にはバイク自体が小さすぎたけど想像以上にパワーはある。5000回転以上回した上でさらに伸びてくるからオォッと。金山:一昨年にデビューして、大型バイク初心者や背の低い女性にドゥカティを身近にした一台モデルといえど性能面でもかなり頑張っているんですよ。(後編に続く)

【試乗 JUDGE】ドゥカティ モンスター696+ABS

堀江:パッと見の可愛らしさとは裏腹に、走り込んでいくとドゥカティらしい勇ましさがスクッと顔を出してくるからおもしろい。低回転域ではちょいとパンチが足りないように感じる排気量ではあるが5000回転を超えたあたりから一気に暴力的なパワーがあふれ出てくる。全体的にコンパクトなデザインなので、リターンライダーにもおすすめだ。

金山:オプションの着せ替えキットが充実して色とりどりの選択が広がるモンスター。私のように飽きっぽい人にはもってこい(笑)。高速走行時には、素直な乗り味の中に中~高回転域での想像以上のパワーを感じられます。ファーストバイクにももってこいの扱い易さなので、ぜひ、小柄なライダーを中心に試してもらいたい一台モデルといえど性能面でもかなり頑張っているんですよ。

乗りたいのはどっち!? PARTⅠ【後編】

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新設計ミドルモタード『DUCATI HYPERMOTARD796』VS ドゥカティを身近にした一台『DUCATI MONSTER696+ABS』

796は男子!696は女子!そんな印象。この2台に乗ってるカップルは相当カッコイイ!


バイク

DUCATI HYPERMOTARD796
2005年デビューし、アグレッシブなデザインで話題を呼んだハイパーモタードシリーズのミドルモデル。パワーユニット、フレームともに新設計された期待の一台

(左上)ラップタイム、A/Bトリップメーター、ハイビームなどの表示機能を備える 
(右上)696をベースにした新設計パワーユニット。696より19㎏も軽い
(下) リア回りのデザインを引き立てる片持ちスイングアーム

SPECIFICATIONS(DUCATI HYPERMOTARD796) /// TRANSMISSION:6-SPEED /// LENGTH:2120mm /// HEIGHT:1155mm /// WEIGHT:167kg /// WHEELBASE:1455mm /// SEAT HEIGHT:825mm /// ENGINE:L2 DISPLACEMENT:803cc /// POWER:81ps/8000rpm /// TORQUE:75.5Nm/6250rpm /// TIRES:F:120/70ZR17R:180/55ZR17 ///
PRICE:1,150,000yen(RED:1,190,000yen)

796のコストパフォーマンスに拍手!

堀江:従来のモンスターシリーズが苦手としていたハンドルの切れの浅さもデザインを崩さずにエアダクトで解消しているし、 モンスター末弟として相当イイ線だと思うよ。でも、今回はデザインも走りもハイパーモタードシリーズの新モデル796がダントツでイイね!

金山: ひとことでカッコイイですよね。あえて白か黒のボディを選びたいクールな感じ。

堀江:エンジンは696をベースにしているのにフィーリングは別モノで、馬力が1ps違いとは思えないくらいもっとパワーを感じる。パワーユニットはなんと696よりも1.9㎏軽量化されていて車重は167㎏という軽さ。フレームも新設計だし、これで115万円ってすごいコストパフォーマンスだよ。

金山:696も796もサーキットラップなどの計測が可能なDDAシステムの設定もできるんですよね。796はサーキットでも楽しめそうですか?

堀江:街中も高速道路もサーキットも楽しめると思うよ。タイトコーナーでは前方に座って膝をグッといれるイメージで、ツーリング時には椅子に座るような感じで後方に座って、と乗り方もアレンジ可能。タンデムにも向いてるし。

金山:確かに、十分満足できる走行性能が与えられた上で従来の1100モデルよりもシート高が20㎜低くなっているとこもイイですね。身長170㎝弱あれば足付きで諦めてほしくない一台です。1100モデルの価格は149万円から179万円…。796は本当にコストパフォーマンス抜群! これからバイクデビューする人、特に女性には696はお勧めですが、今回は796の印象が圧倒的に強かったですね。

【試乗 JUDGE】ドゥカティ ハイパーモタード796

堀江:ハイトのあるボディライン、前衛的なフロント回り、ケージのようなフレームなど、すべてのデザインがとにかくカッコいい。誰にでも簡単に乗りこなせるバイクではないが、一旦馴染むと間違いなく珠玉の一台となる。コストパフォーマンスも抜群にいい。モタードは振り回してナンボ。1100までいらないというアクティブ派にぴったりだ。

金山:まず、夜の都会でも日中の山でも映えそうな外観デザインで全て文句ナシといったカッコイイ良さがGOOD。体感パワーは81ps以上でトルクも十分。1100モデル同様外観のアイコンになっているバーエンドミラーは、すり抜け時には気を遣うポイントですが、LEDライトもクールでミラーの視認性は他モデルよりも断然上。

彼に乗ってほしいバイクNo.1

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『トライアンフ ストリートトリプルR』

バイク

TRIUMPH STREET TRIPLE R

学生の頃、友達のカレが大型インポートバイクに乗っていて、いつも自慢の愛車で友達を迎えに来るのがとても微笑ましく、どこか羨ましかった記憶がある。今、自分もオートバイに乗るようになって当時よりか幾分知識も増えた。そこでカレが乗っていたらちょっと鼻が高いオートバイは何だろうとふと考えた答えがトライアンフだ。

世界最古のオートバイで、英国製のこだわりがたっぷりで、マン島をはじめレースでの活躍も華々しく…と褒め出せば切りがないのだが、そんなうんちくは抜きにしてもトライアンフの3気筒モデルはとにかく気持ちがイイ。無駄を感じさせないエンジンフィーリングが癖になるのだ。

遅咲きのライダーデビューではハードルが高そう? 乗れば皆はまってしまうのがトライアンフ。女子ライダーのアドバイスをぜひご参考までに。

TRANSMISSION:6-SPEED /// LENGTH:2030mm /// WIDTH:755mm /// HEIGHT:1110mm /// WEIGHT:189kg /// WHEELBASE:1385mm ///
SEAT HEIGHT:805mm/// ENGINE:3-cylinder DOHC /// DISPLACEMENT:675cc /// POWER:106ps/11700rpm /// TORQUE:68Nm/9200rpm /// TIRES:F:120/70ZR17 R:180/55ZR17 /// PRICE:1,144,500yen

金山史佳
  • 金山史佳

  • ひょんなことからEDGE編集部に迷い込み、気がつくと4輪AT限定解除、2輪中型大型免許を取得。現在、主にEDGE本誌でバイクの特集・連載の編集として奮闘中。
    愛車歴4輪:M・ベンツ「C200コンプレッサー」、ポルシェ「ボクスター」2輪:BMW「F800S」、BUELL「XB12Scg」

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