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DUCATI SportClassic Sport1000

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懐古趣味ではなく本物志向! 眺めて走って、満足度120%

DUCATI SportClassic Sport1000

PRICES : 1,627,000yen
SPECIFICATIONS
TRANSMISSON : 6MT
SEATHEIGHT : 825mm
WHEELBASE : 1425mm
RAKE&TRAIL : 24°
WEIGHT : 179kg
ENGINE : L2 DISPLACEMENT : 992cc
POWER : 67.7kW(92hp)/8000rpm
TORQUE : 91.1Nm/6000rpm
FUEL CAPACITY : 15リットル(includes 3.5リットル reserve)
TIRES : F:120/70R17 R:180/55R17

15リットルのヒューエルタンクはニーグリップ部分がシェイプされていてバランスがいい。2眼メーターはシンプルで視認性が高い。100km/hで約3200回転程度。巡航走行では振動が少ない。L字型2気筒エンジンは冷却性に優れるレイアウト。車幅もスリムにできる。179kgの軽量ボディで取り回しも簡単だ。

右二本出し排気マフラー。グリップエンドにミラーを装着。低速でもブレが少ない。

デザインの復刻版ブームはバイクの世界にも波及しつつある
ただし単なる「昔の名前で出ています」ではないところがスゴい

スポーツクラシック。その名の通り復刻版である。オリジナルは1971年デビューの750スポーツ。ボリュームのある燃料タンクからテールカウルまでを貫く太いレーシングストライプが渋い。

まだ日本でアップハンドルしか許されていなかったときに、暴走族とは異なる本当の「走り屋」が志向した改造に【カフェレーサー】があった。これは ヨーロッパの珈琲ショップに集まるライダーが好むチューンナップの模倣。手首にグッと力の入るセパレートハンドル(クリップオンとも言った)にシングルシート。そして後方高くセットされたバックステップでバンク角をかせぐ。バイクがガキの乗り物だった日本において、マジになって走る欧州の大人は実にかっこよく映った。カフェレーサーを紹介している雑誌を読み漁り、なんとか真似を試みた時代。その規範となる欧州バイクはやっぱりイタリアンバイク、特にドゥカティだった。

さて、このスポーツ1000。すべてが本物のパーツで構成されていて妥協を感じさせないところが魅力。たとえばフロント周り。サスペンションはマルゾッキ製43mm倒立フォーク、ブレーキはブレンボ。それだけでも美しいのにフロントフェンダーをグルっと取り巻くアルミのステーのデザインが、これまたカッコいいのである。リアは楕円断面60mmパイプの非対称スイングアームを採用。ただしリアサスペンションは左側一本だけのシングルショックなのだ。しかもショックアブソーバーは伸び側・縮み側のダンピング調整が可能なザックス製となる。

最近のネイキッドバイクの乗りやすさに慣らされていたせいか、前傾ポジションがひどくきつく感じたが走り始めると印象は一転。積極的に走り込んでいくと重心は腰と膝の間にきっちりと収まる。バランスがいいのでウイリーさえも軽くキマることに驚いた。手元に置きたいオーセンティックな1台だ。

Paul Smart 1000E

スポーツクラシックがベースなとるポールスマート1000は生産台数2000台でステータスが高められている。往年のレーサー、スマート氏が戦った当時のカラーリングとフェアリングセンターに「Limited」の刻印。フロントおよびリアのショックアブソーバーはオーリンズ製になり、特にフロントはゴールドに色付けられる。安定性向上のためフロントにステアリングダンパーも装備される。重量増は2kg。価格は189万円

文/堀江史朗 写真/桜井健雄
text/HORIE Shiro photos/SAKURAI Tatsuo

BMW K 1200 R

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サイボーグのような精悍さ 走りはその期待を裏切ることはない

BMW K 1200 R

PRICES : 1,995,000yen (ABS+CAT)
LENGTH : 2228mm
WIDTH : 856mm
HEIGHT : 785mm
WEIGHT : 250kg
WHEELBASE : 1571mm
SEAT HEIGHT : 790mm
TRANSMISSION : 6-SPEED
DISPLACEMENT : 1156cc
FUEL TANK : 19ℓ
TIRES : F : 120/70ZR17 R : 180/55ZR17

人間工学的に考えられたシートはしっとりとしている。シートハイトは790㎜。19リットルのガソリンタンクはニーグリップがえぐられていて足付き性もよい。直列4気筒1156cc16バルブエンジンは163馬力を発揮する。メーターやトップブリッジの形状はオリジナリティあふれるデザイン。

異型ツインヘッドライトは正にサイボーグ的だ。シャフトドライブのクセは極力抑えられている。高速コーナーでも不自然な動きは一切ない。フロントデュオレバーサスペンションはオプションで電子制御方式も選べる。フロント320㎜フローティングダブルの4ポッド、リアはシングル265㎜の2ポッドだ。

機械的で冷徹にも感じられるデザインの奥に機能としてこだわりを強く感じさせる。走りも、そうだ!

通常は戦闘ロボットのようなカタチをしていて、 手足や頭部をガシャッガシャッと引き伸ばしていく とクルマやバイクに変身する玩具を見たことはない だろうか?このBMW K1200R の第一印象は、ま ったくもってそんなイメージだった。

大昔にスズキがカタナ(刀)という大型バイクを発表したとき、単車に興味のない人たちさえもが、その斬新なデザインに溜め息をついた。カタナの意 匠は今でも現役として十分通用するものだが、あれはグラフィックデザイナーであるハンス・ムートが バイクにおける【デザインのいたずら】の限界について、徹底的に計算して創り出された逸傑だった。

確かにK1200R もかなり思い切ったエクステリアを身に付けているものの、残念ながらカタナまでのポテンシャルは感じられない。ただしひとたび跨って走り出してしまうと、あえてサイボーグのような カタチを選んだBMW の策略にすっかり嵌まってしまっていることに気づく。

心理学における信頼とは「第一印象がずっと変わ らないこと」を意味するらしいが、K1200Rの走りは 外観から受けるアグレッシブで未来的なイメージそのものであり、そういった意味ではメチャクチャ信頼できるバイクである。強くたくましく、でも「おもてなし感」もあるのだ。

横置き直列4気筒エンジンはとてもコンパクトだ。バンク角をかせぐためにシリンダーを寝かせてフレームの高い位置にエンジンを収めているので余計に小さく見える。しかもパワーは底なし。どのスピード域からでもアクセルをひねるだけでモーターのように力強い加速を開始するのがこのエンジンの特徴。 たとえば100 ㎞/h 巡航時のエンジン回転数は6速 3800rpm 程度。この速度域での定速走行は実にスムーズで快適であるが、そんな状態から横着に右手だけに力を入れてみれば低く太い排気音を轟かせて一気にどこまでも加速していく。この扱いやすさは正にサイボーグ的だ。

BMW のバイクは全般的に高速ツアラーというキャラクターが強い。でもK1200R はせっかくのネイキッドでもある。試しにコーナーを楽しんでみたと ころ、これが存外に楽しかった。重心がとても低くて倒しこんでいっても不安は少ない。それは決してダルというわけではない。ニュートラル付近ではシ ャープだが、ある程度以上バイクを寝かしていって も、粘り気のあるハンドリングはキープ。正に絶妙 なセッティングなのだ。

BMW 伝統の水平対句ボクサーツインとはまったく座格の異なるバイクではある。ある意味BMWらしくないのだが、これはこれでEDGEな乗り物だ。

BMW K 1200 S

単にK1200Rにカウルを付けただけと思ったら大間違いだ。ギア比や排気系の取り回しも異なっており、最 高出力は167馬力とわずか4馬力だがパワーアップを施されている。F1ほかBMWモータースポーツの粋を集めたスポーツモデル。0~100㎞/hはなんと2.8 秒!昨年はいろいろなメディアでとても高い評価を独り占めにしていた。ツアラー的にも使えるのがミソ。気になる価格は220万5000円(ABS+CAT)。

文/堀江史朗 写真/桜井健雄
text/HORIE Shiro photos/SAKURAI Tatsuo

MOTO GUZZI V11COPPA ITALIA

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ダイレクトに響く振動と排気音 生きた動物に跨っているみたい

MOTO GUZZI V11 COPPA ITALIA

PRICES : 1,764,000yen
LENGTH : 2150mm
WIDTH : 810mm
HEIGHT : 1200mm
WHEELBASE : 1490mm
TRANSMISSION : 5-SPEED
ENGINE : OHV V2 DISPLACEMENT : 1064cc
MAX POWER : 67Kw/8200rpm
MAX TORQUE : 94Nm/5400rpm
WEIGHT : 226kg
TIRES : F : 120/70 ZR17 R : 180/55 ZR17

容量20.7リットルのタンクはボリュームがあり、またエンジンヘッドは左右に大きく迫り出しているが足付き性は悪くない。駆動方式はドライブシャフト。ブレンボ製ブレーキを装備。フロントは320mmフローティングダブルの4ポッド、リアはシングル282mm 2ポッドだ。

フロントカウルはシンプルなデザイン。点灯時に光が内部にこぼれるのは眩しい。ツインメーターのデザインもいたってシンプル。試乗車に準備されていたサイドバッグ。バックルとチャックでしっかりと保護されており使い勝手もいい。グリップはMOMOデザイン。

ネイキッドらしさを思い切り残した暴力的なデザイン
色もカタチもイタリア好きにはたまらないカッコ良さだ

イタリア最古参のメーカーであるモトグッツィ。古典的にさえ見えるOHV縦置きVツインエンジンを、とても大事に成熟させてきた長い歴史をもつ。このV11シリーズは1999年にデビューしたモデルだが、次世代V1100への移行が決定しており生産自体は2005年前半で終了している。

ではV11は既に過去のバイクなのか?答えはもちろんNoである。

イタリアのバイクはどれも挑戦的だ。色使いやボディデザインなど、他のライバルにはない[何か]を必ず具すようにしている。ときどき「そこまでリキまないでも」と感じられることもあるほどで、一言で言えばとっても派手なのである。

V11コッパイタリアを間近で見たとき、一番はじめに目に飛び込んできたのは、ステップを取り付けている左右のボードであった。何でここをメタルっぽい赤色で大胆にも飾る必要があるのだろうか。機能的には普通のアルミでももちろん構わないわけだが、そこはまったくイタリアン。「こっちのほうがカッコいいから」そうしたに決まっているのだ。

そう考えるとどのデザインにも確信犯的な迫力が感じられるようになってきた。フロントの倒立サスのゴールドも、アメ色のエキゾーストパイプも、ふくよかな2トーンカラーのタンクも、2トーンのグリップでさえも、どれもみんなとにかくカッコいい。跨って軽くブリッピング。左サイドへと傾く、軽い揺れで縦置きエンジンであることを再確認する。少し大きめのメカニカルノイズを楽しみながらギアをローに入れて走り始める。この瞬間に「あぁ、やっぱりモトグッツィだな」と、また再確認。縦置きVツインエンジンの独特さは、他のどのバイクにも似ていないのだ。

エンジン特性はどうか?確かにトルクは厚いけれど決して吹け上がりがいいわけでもない。ただしハーレーのような「ドッドッドッ」というイメージではなくて、もう少し軽い「トクットクットクッ」という感覚だ。軽妙でありリズミカル。音や振動、そしてその伝わり方など、モトグッツィに股がっていると、バイクというよりも大きな動物を手懐けているような、そんな不思議な錯覚を起こすのだ。

一方、思い切り高速で飛ばしてもストレスはない。ブン回せば国産マルチシリンダーとも互角に戦えるポテンシャルはある。左右で異なるコーナーリング特性は縦置きVツインのクセなのだろうが、これも慣れるとおもしろい。

そう、何でもかんでもクセだらけなのがモトグッツィ。他人と違うことを最優先に考える本当の大人には、正にぴったりなファッションアイテムである。

BREVA V1100

V11の生産が終了して次の世代を担うのが、このブレ ヴァV1100だ。左側にまとめられたエグゾーストや、 むき出しになった右側のドライブシャフト回り。エンジンさえも覆うようなタンク形状やストロークの長そうなフロントサスペンションなど、斬新で未来的なデザインが散りばめられている。最高出力61.8kW、最 大トルク86.5Nmと若干パワーは控えめ。タンク容量 は24リットルと長距離ツーリングにも好適。163万8000円

文/堀江史朗 写真/桜井健雄
text/HORIE Shiro photos/SAKURAI Tatsuo

Triumph Bonneville T100

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眺めて楽しいクラシックバイク 走るともっと楽しいのがミソ!

Triumph Bonneville T100

トライアンフ ボンネビル T100
PRICE : 1,228,500yen
SPECIFICATIONS
LENGTH : 2230mm
WIDTH : 840mm
HEIGHT : 1100mm
WHEELBASE : 1500mm
TRANSMISSION : 5-SPEED
ENGINE : DOHC Vertical Twin
DISPLACEMENT : 865cc
MAX POWER : 67ps/7200rpm
MAX TORQUE : 70.5Nm/6000rpm
WEIGHT : 205kg
TIRES : F : 100/90 19 R : 130/80 17

タンクから大きく浮き上がったエンブレムがなんともレトロだが、その金属の感触が実にやわらかく心地よい。メッキパーツの質感は高く、エンジンハウスやマフラーなど使い込むほどに色合いが変わっていくことを楽しめそうだ

67馬力というスペックに大きな意味はない。ツインカム2気筒のスムーズさこそ身上。リアブレーキはドラムではなく、前後とも2ピストンのディスクブレーキを装備する。ツインマフラーは十分に静か。破裂音も少なくエンジンとのマッチングがいい。アルミ削りだしのハンドルクリップが美しいメーター回り。

「レトロな雰囲気を演出するならここまでやってほしい」
そんなクラシックバイクの規範になるべき本格ブランド

シンプルであることと美しさの両方を追求していくと、結果的にこんなバイクになるのか。そんなことを考えさせてくれたのが、このトライアンフボンネビルT100だった。

直立したシリンダーとクロームメッキされたエンジンハウスカバーの組み合わせは造形そのものが芸術的でさえある。タンクの2トーン塗装には手書きのラインが縁取られて、適度なボリューム感を打ち出している。両サイドに取り付けられたラバー製のニーパッドは、ノスタルジックなイメージを演出するだけではなく実用性も考慮されている。たぶん複数の製造工程を経て作り込まれているであろう、前後のスチール製フェンダーやツインマフラーはクラフトマンシップを感じさせてくれる。

正直なところレトロバイクはあまり得意ではなかった。60年代や70年代のバイクは、セコハンではあったがリアルに見てきた経験があり、中途半端で雰囲気重視の「なんちゃってクラシック」には反感さえ覚えたりする。いくつかのパーツにメッキを施しただけで細部にこだわっていないデザインとか、手に触れやすい部分にもかかわらずプラスティック丸出しの神経の無さにはがっかりさせられることが多かったからだ。趣味性の高い乗り物だけに、こういった手抜きは僕にとって許しがたいものだった。

トライアンフは最古のバイクメーカーである。その歴史の中で、およそ最もトライアンフという名前を有名にしたのは映画【大脱走】においてスティーブマックイーンが跨った'64年式ボンネビルだろう。いくつかの世代を経たもののボンネビルはトライアンフとして超ロングラン・ブランドとして今も残る。これほど年季の入ったバイクはまず見当たらない。

ではボンネビルはただ旧いだけのバイクなのか。

これがまったくそうではなかったことが、僕にとってうれしい発見であった。

スムーズにクラッチをつないで走り出すと、エンジンの心地よいパワーにまずは驚いた。アクセルをひねったぶんだけ、きちんと前に進む。どの回転域でも大きな振動はなくて、それどころかマルチシリンダーのようなフラットな盛り上がりが感じられた。何の変哲もないライディングポジションに余裕があるせいか、街乗りはもちろん、攻め込んだ走りでも正しい操縦を自然に助けてくれるのだ。速いかどうかと問われるとNOである。ただ、この素直な走りは本当に予想外であった。

どの老舗ブランドにも定番商品は存在して、それが永く愛される理由はきちんと説明することができる。バイクにおいてボンネビルほどわかりやすい定番はない。乗ってよし愛でてよしの正に優れものだ。

スクランブラー

新しく追加されたスクランブラーは「ストリート生まれのクールさ」がコンセプト。ボンネビルと同排気量ながら最高出力は55馬力に抑えられている。そのぶんトルクは厚めでパンチのある加速が楽しめそうだ。右側にまとめられたツインエキゾースト。すっきりとした一眼式メーターとハンドフィニッシュのペイントは、より本格的なレトロさをかもし出す。価格はボンネビルと同じ。

文/堀江史朗 写真/桜井健雄
text/HORIE Shiro photos/SAKURAI Tatsuo

APRILIA RS50

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38万9000円で手に入れる 精巧な作りの1/1ゼロハンスポーツ

APRILIA RS50

アプリリアRS50
PRICE : 389,000yen
SPECIFICATIONS
LENGTH : 1920mm
WIDTH : 675mm
HEIGHT : 1155mm
WHEELBASE : 1280mm
FRAME : ALMINIUM
TRANSMISSION : 6-SPEED RETURN
ENGINE : 2STROKE SINGLE
DISPLACEMENT : 49.75cc
FUEL TANK : 13.0ℓ
TIRES : F : 90/80 17 46P R : 110/80 17 57P

メーター回りやヘッドライトレンズのカッティング、ディスクブレーキなど、 ひとつひとつのパーツは上級バイクと比べてもまったく遜色のないクオリティだ。

黒いカウルにはカーボン調のステッカーが飾られ、また黒と赤というカラーリングはレーサーらしい精悍さが感じられる。マフラーの根元がぐっと細くなった形状はチャンバーといい2ストロークエンジンの見極めポイントだ。大柄なシートはタンデム用にも見えるが、日本では原付の二人乗りは禁止されている。

トルクピークに回転数を合わせてクラッチをしっかりミートさせる
楽しむべきは2トロークエンジンの小気味よさだ

普通自動車免許を取得すると原動機付自転車を運転することができる。いわゆる原付は50cc以下の自動二輪のことで、僕がまだ若者だった時代にはバイクに興味をもった若者が必ず通るべき登竜門だった。当時の原付は先輩から後輩へと代々引継れていくことが多く、やがて小型、中型へとステップアップしていくための最初の1台という存在でもあった。装備は簡潔ながらコンパクトなボディのバランスはあくまでも本格的で、走る技術の基本を徹底的に身体に馴染ませてくれた。やがて原付にも上質な装備やカラーリングを施した本物志向のバイクが現われはじめ、サイズも大きくなり、趣味性の高い高級アクセサリー的なカテゴリーを確立していく。

今回紹介するアプリリアRS50は、そんなイメージをほうふつとさせるもの。価格も38万9000円と、カスタマーに期待をもたせるには十分に高価だ。

さて、いまどきの高級原付にはどんな楽しみがあるのか早速テストをしてみることになったのだが、まずセルボタンを押したときに拍子抜けするようなやわらかい始動音に驚いた。

何だ、これは?回っているのか本当に?

答えはエンジン。2ストロークなのだ。白煙を吐きながらバランバランという破裂音を撒き散らす、2ストにはそんな印象があるが、いまどきはまったく違っていて、白煙もなければエグゾーストサウンドも低く軽い。細いチャンバーが唯一の証となる。

でも走り出せばそこは50ccの2ストローク。低回転域のトルクはまったく期待できないので、常に回転計をにらみながらクラッチをつなぐことに。

アイドリングは1500回転程度。レッドゾーンは11000回転だが、グッと前に進む勢いを感じるのは7000回転以上と高回転型。それ以下ではアクセルワークに対して何の挙動も返ってこない。ちなみに原付の制限速度である30km/hで走行するには3速5500回転付近をキープすることになるが、その回転域では何のドラマも起こらずあまりに退屈だ。このエンジンを思いっきり楽しむためには常に9000回転以上を保ちながら、クラッチを軽く握り、スパっスパっとシフトをつなぐ必要がある。そうすれば大排気量バイクでは絶対に味わえない、レーサーらしいピーキーな走りを楽しめるのだ。

ボディサイズは成人男性が楽しむに十分な大きさ。ニーグリップがぐっとえぐられた大きなタンクの容量は13ℓもある。そのガソリンタンク右側にはモトGPワールドチャンピオンのManuel Poggialiのサインが輝き、本物志向の所有欲を一層刺激してくれる。実物大1/1スケールのレーサーがこの値段で手に入れば安いもの。いいぞ、いいぞ!1台どうですか?

RSV 1000R '05

アンチバイブレーション・ダブル・カウンターを装備した60度V型2気筒998ccエンジンを搭載する。もちろんこちらは4ストロークだ。全長は2025mmとコンパクトだが、パワーは102kw/9500rpmもあり、そのパフォーマンスは想像に難くない。価格は180万円(税込み)と比較的リーズナブル。このほかファクトリーモデルなど3つのグレードが用意される

文/堀江史朗 写真/桜井健雄
text/HORIE Shiro photos/SAKURAI Tatsuo

HARLEY-DAVIDSON FLHX Street Glide

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クルマで言えばチョップドトップのローライダー FLH系の超クールなストリートバージョン

HARLEY-DAVIDSON FLHX Street Glide

ハーレーダビッドソン FLHX ストリートグライド
PRICES : 2,549,000yen
SPECIFICATIONS
LENGTH : 2440mm
WIDTH : 976mm
HEIGHT : 1320mm
WEIGHT : 356kg
WHEELBASE : 1592mm
SEAT HEIGHT : 663mm
TRANSMISSION : 5-SPEED CONSTANT MESH
DISPLACEMENT : 1449cc
FUEL TANK : 18.9ℓ
TIRES : F : MT90B16 R : MU85B16

サイドバッグからフェンダー周りま でを一体感あるシンプルなデザインでまとめている。18.9 ℓも入る燃料タンク。ロゴマークもストリートグライド専用デザインだ。

前後のアルミホイールも新しいデザインだ。クルマで言えばローダウン仕様のような迫力がある。6連メーターはちょっとカッコいい。マフラーはシンプルなデザイン。出来ればもう少し刺激的なサウンドが欲しいところだ。

小さなスクリーンは 濃いスモークが掛かっていてほとんど真っ黒に見えるが、フェアリング効果は十分で高速での疲労度はかなり軽減される。標準装備のサドルバッグは実用的。キー ロック付きなので貴重品等の保管にも適している。

ハーレーには大きなフェアリング(風防)とサイドバッグが似合う
一番ハーレーらしいスタイルを今風にいじるとこんなにクールに!

マンガ「ドーベルマン刑事」の主人公である加納 錠治(すみません、古くて!)が乗っていた古典的なハーレーと見紛うようなスタイルだが、このFLHX ストリートグライドはまったくのニューモデルだ。ではどこが一体あたらしいのか?

まずフェアリング。フォグランプがなくヘッドライトだけのシンプルなデザインながら、低く、しかもカラードされたスクリーンがスポーティだ。

フロントフォークに直に付けられた砲弾型の小型ウインカーもカスタム。サイドミラーはハンドルバーからではなくフェアリング左右エンドにラバー マウントされている。

また最近のスクーター族が必須としているオーディオも標準装備。MP3にも対応するFM/AMラジオ&CDプレーヤーと防滴型2スピーカーが用意されていて、グリップ左右のスイッチでボリュームやチャネルほかを操作できるのだ。走行スピードに応じてボリュームを自動的にコントロールするアクチュエーター機能もうれしい。走行時は快適なサウンドも交差点で停止したときはノイズになるが、それを未然に防いでくれるのだ。前後フェンダーのクロームが省かれたあたりもクール。ゴテゴテ大好きのおじさんハーレー族とは異なる、スマートな若年層の取込みを狙っているのだろう。

跨ってみればいつものハーレーだ。フェアリング内側に並ぶ小ぶりの6連メーターはメカニカしくて可愛い。ハンドルロックも兼ねたイグニッションスイッチをひねり、セル・スタートを押すだけで1450ccのビッグツインは素直に目覚めてくれる。キャブレター仕様ながら冬の寒い朝でもまったく手間いらずであった。356kgという巨漢も低い重心で安定感があり、取り回しに困るということはない。ひとたび走り出してしまえばハンドリングも極めて 軽快。低速でのターンでグラッとくるようなこともなかった。

新しいタイプのマフラーは低音をきれいに抑えてくれている。ただしVツインらしい破裂音はほとんど感じられず、そのためか何となくトルクも薄く なっているような錯覚を覚えた。バイクにとって静かさは時代の要請だとは理解するものの、バイク乗りがハーレーに期待するポイントの一つにVツインサウンドがあるはず。スタイルがとてもクールな だけに、もう少し元気のいいエグゾーストノートが欲しいと思うのは僕だけではないだろう。

ソフテイル系やスポーツスターを検討しているな らば、一度このストリートグライドに試乗してみるべきだ。長く続くスタイルにはそれなりの理由がある。ハーレーらしいハーレーもまた楽しいものだ。

FLHT CUI  ウルトラクラシック・エレクトラグライド・インジェクション

ツーリングシリーズの最高峰。前後4スピーカーの高級オーディオ。タンデムでも会話が可能なインターコムを標準で装備する。高速巡航をさらに快適にするためのオートクルーズ機構や、足元への風の流入を調節できるロアフェアリングも装着している。ある意味ストリートグライドの対極にあるフル装備バイク。重量は385kg。価格は300万8000円と300万円の大台を超えている!

文/堀江史朗 写真/桜井健雄
text/HORIE Shiro photos/SAKURAI Tatsuo

BUELL XB9SX

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せっかくタイヤが二つなんだから 曲がって気持ちいいほうが絶対に楽しい

BUELL XB9SX

ビューエル ライトニング シティX XB9SX
PRICES : 1,276,000yen
SPECIFICATIONS
LENGTH : 1950mm
WIDTH : 820mm
HEIGHT : 1075mm
WEIGHT : 177kg
WHEELBASE : 1320mm
SEAT HEIGHT : 816mm
TRANSMISSION : 5-SPEED CONSTANT MESH
ENGINE : V-TWIN OHV
DISPLACEMENT : 985cc
FUEL TANK : 14.5ℓ
TIRES : F: 120/70ZR17 R: 180/55ZR17

フリスビーのように大きなブレーキディスク。レバータッチが自然なフィールだ。振動隔離システムをもつアルミニウム製ユニプランナーシステムというフレーム。

スケルトン調のダミータンクとの間には空冷エンジンのリアサイド冷却を補助するエアーファンを装備している。シンプルなエキゾーストパイプはエンジン直下の大きなマフラーにまとめられる。メーターパネルはシンプルだがカラフルなデザイン。レッドゾーンまで一気に拭け上がるレスポンスの良さがその魅力だ。

4輪と2輪の最大の違いは停止していて(普通は)自立できないこと
そこんとこ、思い切り楽しまなければ2輪に乗る必要なんてないよね

太いセンターフレームと極端に短いホイールベー ス。フロントディスクはホイール径に近いほど大きく、圧倒的な加速を約束するようなエンジン直下のマフラーも太く力強い。どこから眺めても他のバイクと見紛うことのない迫力のスタイリング、これがビューエルシリーズに共通する特徴だ。これらのデザインは(1)マスの集中化、(2)高剛性シャシー、そして(3)バネ下重量の軽減という2輪車に必須な要素を大切に守り抜いた結果である。

エリック・ビューエル氏がビューエル・モーターサイクルカンパニーを設立したのは1986年のこと。翌1987年にはハーレーダビッドソン製V型ツインエンジンを搭載するRRバトルツインを世に送り出した。エンジンをシャシー構造の一部とするユニプランナーシステムで特許を取得したビューエルは、それ以来このスタイリングをずっと踏襲してきている。

このXB9SXはシリーズの中でシンプルかつ軽快なライトニングというシリーズから、さらに一切の贅肉を省いたストリートファイターという位置付け。どことなくだが、研ぎ澄まされたナイフのような鋭さを感じさせてくれる。CityXと呼ばれるこの仕様はダミータンクがスケルトンであり、濃いブルーの向こうにエアクリーナーが透けて見え、とても前衛的なイメージに仕上がっている。

さて跨ってみよう。816mmと高いハイトのシートから、グッと前かがみになるライディングポジションはいきなり戦闘的だ。でも他のネイキッドバイクと大きく異なる光景がそこにあった。フロントタイヤがライダーの視界にまったく入ってこないのだ。キャスター角がわずか21度という切り立ったフロントフォークのおかげで、体重をある程度任せた両腕の向こう側には直接路面があるような、そんな不思議な感覚を楽しむことになる。

このキャスター角でホイールベースが短いとくれば、直進安定性はかなり損なわれているだろうと想像してしまうものだが、それは杞憂であった。確かに視線をやるだけで深いバンク角を思い切り楽しめるポテンシャルはあるのだが、そのスポーティさのベースにはジャイロトップのようなバツグンの安定感が備わっているのだ。1ℓのOHV2気筒エンジ ンに5速ミッションだからといって、その走りを侮

っては絶対にいけない。加速は文句なしにいい。ブレーキもしっかりと利く。177kgの車重を思い切り振り回せる楽しさは、なかなか他のバイクでは味わえない感覚だった。

プロダクトとしての完成度はここ数年で大きく進化してきたビューエル。チューニングの世界をはるかに凌ぐ、いわば哲学の領域に近くなってきている。

ファイアーボルト XB12R

ホイールベースやキャスター角度などボディの骨格はXB9SXと同じながら、より低く構えたレーシングマシ ン。エンジンは同じくV型2気筒OHVながら1202ccを搭載。より太いトルクがウリだ。シートハイトは775mmと決して低くはないものの、レプリカらしいポジションはさすがの作り。重量は179kg! プライスは145万円だ

文/堀江史朗 写真/桜井健雄
text/HORIE Shiro photos/SAKURAI Tatsuo

SUZUKI GSX-R1000

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格闘技を習得する感覚で乗りたい 超本格派レーサーレプリカ

SUZUKI GSX-R1000

PRICES : 1,386,000yen
SPECIFICATIONS
LENGTH : 2030mm
WIDTH : 710mm
HEIGHT : 1130mm
WEIGHT : 166kg
WHEELBASE : 1405mm
SEAT HEIGHT : 810mm
TRANSMISSION : 6-SPEED CONSTANT MESH
ENGINE : INLINE4 DOHC Liquid-Cooled
DISPLACEMENT : 999cc
FUEL TANK : 18ℓ
TIRES : F : 120/70ZR17 R : 190/50ZR17

スズキ・アドバンスト・エキゾースト・システと呼ばれる大型のマフラーが特徴的。排気音は低くなく軽くなく耳に心地よい。

フロントの倒立フロントサスと310mmに大型化されたディスクと4ポッドキャリパー。アナログ式タコメーターとデジタルの速度計およびオイル圧や燃料計も装備。ちなみに1速のまま100km/hオーバーが可能。リアスイングアームは鋳造と溶接付けの複雑な構造。フットペグは高すぎず快適な走行が可能だ。

2輪レース世界における日本のポジションはとてつもなく甚大!
もっとレーサーレプリカが街中で見掛けてもいいのになぁ

GSX-Rシリーズの歴史は古く初代GSX-R750は1985年の発表。他メーカーのレーサーレプリカとは一線を画して本格的な軽量化を図ったオーセンテ ィックさがウリだった。翌年には1100が追加されて しばらくは2 車種構成が続いたが、1999年に隼という1300ccモデルがデビューし、同時に1100が消滅。その後2001年に750ccをベースにしたハイパワーバージョンとしてGSX-R1000が登場して今に至っている。この2001 年モデルは160馬力で170kg。パワーウエイトレシオが1.063kg/ps という市販車最強のスペックを誇っていた。残念ながらこの2005年モデルでは馬力やトルクなどが公表されていないが、データ的にはそれを上回るだろう。

さて試乗である。「なんてコンパクトなバイクだ」。これが最初の印象だった。サイズだけで考えれば 400ccクラスと言われてもわからない。旧型GSX-Rに比べて全長で40mm短縮、ウインドウスクリーンから地面までは45mm低くなっている。またシートからハンドルバーまでの距離も40mmも近くなっているそうだ。アルミ合金製フレームはまったくの新開発。剛性を見直すとともにステアリングヘッドやエンジンマウントに鋳造パーツを用いて相乗的な補強を図っている。

また手の込んだ作りのリアスイングアームは、マフラー(正しくはスズキ・アドバンスト・エキゾースト・システム)をより車体に近づけるように複雑な構造をもち、バンク角を稼いでいる。よりコンパクトさにこだわった効果は絶大で、高速コーナーに勢いよく飛び込んでも路面の状況が不安なくフィードバックされてくる。荷重移動にそれほど気を使うことなく次のコーナーへと向かえるのだ。

クロスレシオのシフトフィーリングもスムーズで小気味よい。スパッスパッと決まるシフトの感触は特にシフトダウンにおいて顕著で、バックトルク・リミッター機能はサーキット走行には威力を発揮するだろう。ブレーキのパフォーマンス強化もうれしい。10mm大型化され310mmとなったフロントブレーキにはラジアルマウントされたTOKICO製4ポッドキャリパーが組み合わされている。タッチはこれもスムーズ。リアブレーキとのバランスもいい。扱いやすいがキレもすごい。乗るほどに本気度が引き出されるような感覚である。

このGSX-R1000は逆輸入車。スズキの輸出モデルを扱う伊藤忠オートモビルが輸入元になっている。2005年11月からは新車保障期間を2年に変更。販売網も全国にあり安心だ。

SUZUKI GSX-R1000

2006年モデルにはスペシャルカラーの限定モデルが追 加される。ヨーロッパ限定色として用意されていたバージョンで、ソリッドブラックとメタリックマットブラックの組み合わせとなる。発売は2006年2月中旬の予定だ。標準色のスズキディープブルーとパールもいいが、このブラックも迫力があって興味深い。
http://www.motomap.net/

文/堀江史朗 写真/桜井健雄
text/HORIE Shiro photos/SAKURAI Tatsuo

HONDA CB1300 SUPER FOUR

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完成度の高いスーパーバイク 迷わず、これに乗ってほしい

HONDA CB1300 SUPER FOUR

PRICE : 1,123,500yen
SPECIFICATIONS
LENGTH : 2220mm
WIDTH : 790mm
HEIGHT : 1120mm
WEIGHT : 260kg
WHEELBASE : 1515mm
TRANSMISSION : 5−SPEED RETURN
ENGINE : INLINE4 DOHC WaterCooled
DISPLACEMENT : 1284cc
POWER :74kW(100ps)/7000rpm
TORQUE : 117Nm(11.9kg-m)/5500pmm
TIRES : F : 120/70ZR17 R : 180/55ZR17

水冷エンジンはヘッド回りが特にコンパクトに見える。ABSは前後輪に装着された車速センサーからの情報をもとに自己診断機能付ECUがタイヤのロック状態を常にチェックしている。

今回はABS作動状況を確認できなかったが、そもそものブレーキのタッチはコントローラブル。大型サイレンサーは右出し1本仕様。低く迫力あるサウンドだ。前後サスペンションともにダンパーの微調整が可能。細かいところにもこだわりが

日本の大型バイクの元祖とも言えるCBシリーズ
マルチシリンダーの究極はどこまで進化したか

結論から言うと、CB1300 はとても素晴らしいバイクだった。大型免許を取ったばかりの人や、しばらく2輪から離れていた人など、これからビッグバイクに乗ろうとしているすべてのライダーに薦めたい。このバイクに乗れば大型2輪に必要な感覚を誰でもきちんと身に付けることが出来そうな気がする。

もし他に目当てのバイクがあったとしても、まずはこのCB1300 に乗ってからのほうが正しいバイク乗りになれると思うし、もちろん買い換えずにそのまま乗り続けてもずっと長く楽しめる、そんな奥の深さや完成度の高さを感じたのだ。

CB1300 の開発コンセプトの源流は1992 年に発売されたCB1000 にあった。[PROJECT BIG-1]と呼ばれる、その開発の基本思想のポイントは以下の3つだった。
(1)心臓部には、水冷・4サイクル・DOHC・直列4気筒エンジンを搭載。
(2)その体躯はあくまでもセクシー&ワイルドであること。
(3)走る者の心を魅了する感動性能を有すること。

初代BIG-1 であるCB1000 はとても大柄なバイクだった。「乗れるものなら乗ってみろ」という、 そんな挑戦的なオーラが躯体からみなぎっていた。そのデザインはいま見ても迫力ある美しさを感じさせるが、如何せんやや乗り手を選ぶイメージが強すぎたようだ。その後98 年のフルモデルチェンジで は1300cc に排気量アップ。残念ながら他カスタム系バイクとの共有化が裏目に出たのか、様々なところに理解しづらい中途半端さが散見して、僕にとってはどうにも印象がよくなかった。

今回試乗したCB1300 スーパーフォーは2003 年に2度目のフルモデルチェンジを受けたBIG-1 の3代目。その後ABS 装着車やハーフカウル仕様車の追加など様々な改良が加えられている。新形状のサイドカバーの採用で一段と足付き性がよくなっている。ステップやハンドルバーの位置も自然だ。

点火時期などの変更が行われたエンジンは低速域からのレスポンスがとてもスムーズになっていた。スペック上のパワーはジャスト100馬力。決してハイパワーとはいえないが超低回転からレッドゾーンまで自由に使い切れるパワー特性は何よりの魅力だ。

さらに評価できるのがハンドリングの素直さ。大きなバイクは取り回しが不安という人も多いが、Uターン程度からハイスピードコーナーリングまで、行きたい方向に目をやるだけできれいに走り抜けてくれるのだ。

街乗りから高速までオールマイティなスーパーバイク。毎日乗っても苦にならない。これが最高! 

CB1300 スーパー ボルドール

ボルドールという懐かしいグレード名が復活。高速走行における風圧軽減と走行安定性の向上を狙ったハーフカ ウルを装着。カウルの内側には左右に1ℓ程度の収納スペースを確保しており、高速道路の二人乗りなど長距離走行に適した仕様となっている。これはABSレス仕様に用意されるダークネスブラックメタリック×ヘビーグレーメタリックの2トーンカラー。115万5000円

文/堀江史朗 写真/桜井健雄
text/HORIE Shiro photos/SAKURAI Tatsuo

DUCATI MONSTER 400

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中型限定免許で乗りたいドゥカティ

DUCATI MONSTER 400

フレームまで同色に塗られた赤いボディカラーがとても綺麗だったので、東京タワーのイルミネーションの下で撮影をしてみることに。ディスクブレーキローターのゴールドカラーとのバランスもよく予想以上にクリスマスの雰囲気にマッチしていた。L字型エンジンの真下を通るマフラーの取り回しが巧妙だ。価格は税込みで81万9000円也

L型2気筒398ccエンジンは最高出力32.4kw/10500rpm、最大トルク 34.3Nm/8750rpmを発揮。電子燃料噴射装置もマレッリ製だ。マルゾッキ製のフロント倒立フォークには320mmの ディスクホイールとブレンボ製4ピストンブレーキキャリパーが装着されている。このデザインだけでもマニア垂涎の価値だ。

アルミ製マフラーは2本出し。高域ではピーキーさを抑えたきれいなサウンドを奏でてくれる。レッドゾーン表示のないレブカウンター。結構スムーズに回ってしまうから面白い。エンジン位置が低く低重心さがよくわかる。

憧れのインポートバイク、ドゥカティに日本専用モデルがラインナップ 斬新なデザインはそのままに取り回しの良さが大きな魅力。
その満足度は?

スチールパイプを組み合わせたトレリスフレームを特徴とするモンスターシリーズ。スーパーバイクを起源とするモデルだけに、いかにもネイキッドバイクらしい骨太さを大切にしたデザインが特長の挑戦的なモデルだ。そしてこの400というグレードは日本専用に用意されたモデル。日本ローカルの免許制度を鑑みて、ドゥカティというブランドには憧れるけれど大型は必要ないというユーザーをターゲットにした戦略的なプロダクトといえる。

さて今回の試乗にあたっては事前情報をなるべくインプットしないように心掛けてみた。小さな頃からバイクが大好きだった僕にとって、ドゥカティはブランドパワーがあまりにも強すぎる。中型の、しかも日本専用モデルとなるとなおさらバイアスが掛かりそうな気もするので、感じたままの素のインプ レッションを大事にすべきだと考えたからだ。

またがってみるとポジションはとても自然だ。やや前方にスラントしたシートは適当に安定しており、 やや広めのパイプハンドルはグリップ位置が低めでネイキッドとしてはちょうどよい姿勢が取れる。車重が168kgしかないため、マスをまったく意識する必要がなく不安感はまったくない。

セルボタンを押す。燃料噴射システムのおかげか、L型空冷ツインは何のストレスもなく目覚めてくれた。マニエティマレリ製メーター内の油温インジケーターが数字を示すのを確認して発進。加速はとりあえず紳士的。この排気量なので仕方ないところだが、低速域においてはスロットルの開き方とエンジン回転数の上昇、そしてパワーの出方がリニアに相関していないようなもどかしさが残る。ただ6000回転を超えるあたりから印象がまったく変わり元気が出てきた。ライダーを含めて重心が一箇所に集まっているような軽快さ。ブレンボのブレーキは温まってくると効きやタッチがよくなってきた。あぁやっぱりホンモノのドゥカティだと確信。何より眺めているだけでも楽しめるデザインはうれしいものだ。

DUCATI S2R

空冷803cc2気筒エンジンを搭載するスタイリッシュなモンスターシリーズの代表的な1台。レースを通じて開発された電子制御燃料噴射を採用。ダウンシフト時に働くスリッパーAPTCクラッチがハードライディングでも最大限の安全性を確保する。
110万2500円

DUCATI S4R

L型2気筒燃料噴射デスモクアトロ996ccエンジンのパワー&トルクは強大。117馬力に181kgの重量というバランスは最高だ。カーボン製のマッドガードとラジエターカバーを採用したスタイリングは美しい。リアショックもSHOWA製を採用。
162万7500円

文/堀江史朗 写真/桜井健雄
text/HORIE Shiro photos/SAKURAI Tatsuo