まるでコンセプトモデルVT1300CX
細く流麗なデザインのハイネックスタイルに1300cc大排気量Vツインを合わせた最新ビッグクルーザー
SPECIFICATIONS(VT1300CX)
TRANSMISSION:5-SPEED
LENGTH:2575mm
WIDTH:900mm
HEIGHT:1150mm
WEIGHT:307kg
WHEELBASE:1805mm
SEAT HEIGHT:680mm
ENGINE:V TWIN water-cooled
DISPLACEMENT:1312cc
POWER:54ps/4250rpm
TORQUE:103Nm/2750rpm
TIRES:F:90/90-21 M/C 54H R:200/50R 18M/C 76H
PRICE:1,354,500~1,428,000yen(ABS)
堀江史朗の見解
スタイルは抜群にかっこいい。これはもう、吊るしの市販車には絶対に見えない斬新なデザインである。絞り切ったスリムなタンクと、そこから流れるように連なるボトムシートの組み合わせは、アメリカのショーにでも展示されそうな麗しさと言える。ひと昔前の日本のお役所なら、まず認可は下りないと思えるほど、VT1300のフォルムは前衛的だ。写真で見る限り、うっとりするほどのインパクトがあった。
乗り心地を云々するバイクではないが、実は乗っても十分に面白い。排気量の大きさから期待するほど暴力的なトルクがあるわけではないが、低回転から高めのギアを選んで乱暴にスロットルをひねると、ドコンドコンと本格的Vツインの鼓動を響かせながら力強く加速してゆく。高速での安定感もしっかりしており、意外にコーナーを深く攻めることが出来て驚いてしまった。プルバッグ型の異形ハンドルは自然なポジションを可能にしてくれるものの、さすがにハンドルを切ると小柄なライダーには腕が伸びきってしまうかもしれない。
さて、久々の独創的なホンダの挑戦に、「最高!」の評価を授けたかったのだが、プラスチックパーツが多く、ややゲンナリした。前後フェンダー、エンジンカバーほか、普段触れる可能性がある部分は、せめて金属を用いてほしかった。こういった装飾品のようなプロダクトは磨き上げる楽しみを何よりも大事にしなければならない。デザインに関して、これほどまで有機的に統一感をもって仕上げたのだから、ぜひフィニッシュにも気を使ってほしい。
トライアンフ・サンダーバード
世界最大の1600㏄並列2気筒 TRIUMPH Thunderbird
自社のトレードマークであるバーチカルツインエンジンを搭載することを前提に設計された水冷1600㏄クルーザー。純正アクセサリーは100種類以上用意される
新設計1597㏄のパワーユニットにはスポーツモデルと共通する学習機能付きインジェクションを採用。最適なエンジン特性を発揮する。その他、初のベルトドライブ機構やABSを標準装備
堀江
どっしりとしたライディングポジション、座りのいいシートとしなやかなサスペンションがもたらす乗り心地、そしてディテールの作り込みの美しさ。この価格ならば満足度は抜群に高い。さすがにワインディングをヒラリというわけにはいかないものの、スペック以上にエンジンフィールはパワフル。高速クルーザーとしては敵無しである
金山
加速時の滑らかなタッチとどこまでも伸びてゆくパワフルさが◎。270°位相クランク&バーチカルツインの織り成す鼓動感は、力強さだけでなくどこかに上品さを感じるテイスト。足付き性は急停車時に多少気を配ればさほど気にならない。脱着可能のフェアリングを付けて長距離ツーリングに行きたい一台
SPECIFICATIONS(Thunderbird ABS)
TRANSMISSION:6-SPEED
LENGTH:2340mm
WIDTH:880mm
HEIGHT:1120mm
WEIGHT:308kg
WHEELBASE:1615mm
SEAT HEIGHT:700mm
ENGINE:2-cylinder 270°crank
DISPLACEMENT:1597cc
POWER:86ps/4850rpm
TORQUE:146.1Nm/2750rpm
TIRES:F:120/70R19 R:200/50R17
PRICE:1,953,000~1,984,500yen
ハーレーダビッドソン・ダイナワイドグライド
3年ぶりのカムバック HARLEY-DAVIDSON DYNA Family FXDWG Dyna Wide Glide
3年ぶりに復活したダイナファミリー唯一のフォアードコントロールモデル。チョッパースタイルに加え、ブラック塗装のリムとチョップドフェンダーがワイルドな雰囲気を醸し出す
特徴となる足回りには21インチFタイヤ&レイク角34度のFフォークを採用。その他、スパルト型のLEDテールライトやブラックワイヤーシーシーバーなど独自のパーツを多数装備する
堀江
軽い! とにかく軽い! アクセルを軽くグリップするだけで心地よいGを体全体に感じさせてくれる。ダイナシリーズは大排気量ハーレー固有のイメージとはまったく異なり、すべての操作がラクなのだ。仕上げの良し悪しとか細かいことは言うべきじゃない。スタイルがいい!雰囲気がいい! 本物のVツインの鼓動はすべてに勝る!
金山
初代のテイストを踏襲しながら、今なおしっくりとカッコイイまとまり感はさすがキング・オブ・アメリカン。吊るしで乗っても街中の注目を集められるはず。見かけの迫力とは裏腹、取り回しは予想よりもずっと楽。街中を2速でぐるぐる走っているだけでもこれほどファンがあるバイクは珍しいのでは。実はUターンも得意なバイク
SPECIFICATIONS(DYNA Family FXDWGダイナワイドグライド)
TRANSMISSION:6-SPEED
LENGTH:2436mm
WIDTH:918mm
HEIGHT:1180mm
WEIGHT:310kg
WHEELBASE:1740mm
SEAT HEIGHT:680mm
ENGINE:V TWIN
DISPLACEMENT:1584cc
POWER:---ps/---rpm
TORQUE:113Nm/3000rpm
TIRES:F:80/90-21 R:180/60 B17
PRICE:2,000,000yen
乗りたいのはどっち!?
今回は、アメリカンの定番ハーレーとトライアンフ発の量産最大1600cc並列2気筒クルーザーを試乗ジャッジ
堀江:低重心のチョッパースタイルもタンクのフレームパターンもキマッてるし、皆が欲しがる一つのカタチだよね。それと軽いのがイイ! 足付き性もいいし、気負わず引っ張り出して乗れるハーレーだと思う。前輪が細くてすんなり動かせるからスペックにある車重310kgよりも全然軽く感じる。
金山:そうですね。ダイナファミリー唯一のフォワードコントロールも手足を前に投げ出すポジションに慣れてくれば開放的な気分にさえなってきますし(笑)。
堀江:スロットルが軽いのもいいね。ハンドルを切った時の動きが素直だし。レイク角34度のFフォーク&21インチ大径ホイールで直進安定性が優れているし、スピードを上げて行った時、サンダーバードとはまた違う安定感がある。グーッとリアに荷重が移動していってさらにトルクもリアタイヤに集中していく感じ。
金山:ふむ。でも、クルーザーという同じくくりにあって大きさ的にも迷いそうな2台ですが、乗り味も乗りたくなるシーンも全く別モノですね。実はクルーザーにはあまり興味がなかったのですが、このダイナのデザインと何よりスピードを出さなくても楽しい乗り心地は予想以上にアリですね。でも、週末は比較的遠出をするという人には圧倒的にサンダーバードがお勧めです。フェアリングさえあれば全く疲れないし独特のパルス感を楽しみながら500kmくらい余裕で走れちゃいそう。
堀江:そうだね。どちらにしても、しゃかりきになって走らなくて楽しいのがクルーザーの素晴らしいとろころだね。免許にも優しい(笑)。
乗りたいのはどっち!?
今回は、アメリカンの定番ハーレーとトライアンフ発の量産最大1600cc並列2気筒クルーザーを試乗ジャッジ
クルーザーはお好みの鼓動感で
金山:今日は、ガツンと存在感ある2台でのツーリングでしたね。ハーレーのダイナワイドグライドは初代が1980年登場の歴史あるモデルで、08年にラインナップから姿を消して以来3年ぶりに復活したモデル。もう1台のトライアンフ・サンダーバードは、量産最大の並列2気筒エンジンを搭載したニューモデルですよね。
堀江:サンダーバードも歴史のある車名なんだよ。初代がスポーツモデルとして50年代に登場、2代目は3気筒モデルで90年代に登場。で、今回の3代目がビッグなボディにこだわりの並列2気筒エンジンを搭載したクルーザーというわけだ。
金山:なるほど。実は、取り回せるかなと試乗前は構えていましたが、想像よりも扱いやすかったです。ストップ&ゴ―の多い都内での減速時などは少し気を使いますが、走り出してしまえば粘りのある接地感と安定した加速感にだいぶ信頼をおけますよね。
堀江:そうだね。スペック表には86Lとあるけど、体感値では最低100Lはあるだろうっていうパワーを感じる。高い速度域でもスロットルを開けた分グイグイ伸びていくし。あと、このクルーザーはしっかり前荷重ができるからコーナー中でのおっとっと感がなくグーっと力強くコーナリングができる。何よりも他のクルーザーと差別化をはたすためにこだわりを貫いて搭載した直立・並列2気筒の最新水冷エンジンがこのバイクのアドバンテージだよね。
金山:270度のクランク位相もこだわりポイントですよね。不等間隔爆発だからVツインとは違う、もう少しキメが細かい独特な鼓動感! 水冷だからメンテナンスに対する不安感も少ないですしね。じゃあ、空冷Vツインのダイナはどうでしたか?
過激で特別 HP2 Megamoto
BMWが世に送り出すハイスペックHPシリーズの第2弾。
所有感くすぐる外観と徹底的にこだわった足回りが織りなす走りをジャーナリスト松井と編集長堀江の2つの視点からジャッジした
堀江史朗の見解
F1パイロットが滑り込むモノコックシートを眺めてみると、もう完全に身体とフィットするようにピッタリと成形されていることに気が付く。あのスピードで強烈なGを支えるためには当然であるが、市販4輪のアジャスト機能の重要性に関しても再確認させられた次第。
でも、もっと言えば剥き身で跨る2輪の場合は、4輪以上にライダーとバイクとのフィット感が大事になってくる。アフターパーツでハイト調整シートや各種レバーが出回っているのもそのためである。できればメーカーにもさらなる調整機能追加を求めたくなるが、それにも限界がある。ならば自分の体形にジャストなバイクを探した方が早いだろう。
前置きが長くなったが、このメガモトは僕にはジャストフィットであった。身長は185cm、足の長さはそれなり。体重はだいぶ多めといった感じだが、まずライディングポジションが抜群に楽である。さすがにシート高は890mmもあるので停止時はつま先立ちになるものの、走り出せば膝が自由に動かせて荷重移動も楽しい。そして179kgという車重の軽さも大きな魅力だ。フラットツインで重心が低いので、傾けていったときの安定感が素晴らしい。
少し驚いたのは高速巡航でのイージーさだ。ビキニカウルなので風圧はもちろん相当なものだが、太いトルクのおかげで余裕ある走りが可能。たぶん一般的なツーリングバイクよりも快適かもしれない。
シンプルなフレームと逞しい足回り。眺めているだけでも満足できるユニークなバイクだ。
過激で特別 HP2 Megamoto
BMWが世に送り出すハイスペックHPシリーズの第2弾。
所有感くすぐる外観と徹底的にこだわった足回りが織りなす走りをジャーナリスト松井と編集長堀江の2つの視点からジャッジした
■SPECIFICATIONS(HP2 Megamoto)TRANSMISSION:6-SPEED /// LENGTH:2350mm
WIDTH:922mm /// HEIGHT:1420mm /// WEIGHT:179kg
WHEELBASE:1610mm /// SEAT HEIGHT:890mm
ENGINE:INLINE2 DOHC /// DISPLACEMENT:1170cc
POWER:110ps/7500rpm /// TORQUE:115Nm/6000rpm
TIRES:F:120/70ZR17 R:180/55ZR17
PRICE:2,525,000yen
05年に発表されたHP2エンデューロをベースに作られたHP2メガモトは、プレミアムな現代版カフェバイクである。ダートランの汚れや小キズにまで配慮した結果、価格の割にチープだったエンデューロの外装とは異なり、メガモトは細部までデザインやフィニッシュを引き上げている。そこにパワフルなモタードルックを見事に溶かし込んでいるのだ。
エンジンはバランサーを持たないレスポンス重視のエンデューロ用ではなく、R1200RT用を選んでいる。やや性能的後退にも思えたが、RTより60㎏軽い車体に低中速トルクに富むユニットの組み合わせで、加速はワイルドの一言。トップエンドまで使わずとも3000.5500rpmの加速感こそ真骨頂だ。それでいて低回転域で街中を流せる二面性を持つ。
ワインディングでは低めの回転から右手を大きく捻れば、ぶ厚いトルクが装着されるメッツラーのスポーテックM3の潜在能力を引き出し、リアを外に振り出すかのように旋回する。モタード系によくある前輪の切れ込み感や手応えの薄い旋回に終始するという感触がない。ロードバイクとしてしっかりと調教されている。強力かつコントロールしやすいフロントブレーキも、こうした場面でのライダーの意思通りに働いてくれる。1610mmの長大なホイールベースがウソのような一体感だ。
市街地へ、峠へ。メガモトはBMW流ファンムーバーである。HP(ハイパフォーマンス)の看板に偽り無し、である。
水上でも バイク遊びを しませんか
バイクを操るフィールドに水上という選択肢を加えてみてはいかがでしょう
猛暑が去り、ようやく暑さが和らいで過ごしやすくなってきました。
この時期、バイクを引っ張りだす機会が増えた方は多いのではないでしょうか?
文月、葉月と気の遠くなるような真夏の炎天下、無意識のうちにヘルメットを
被ることを拒否してしまっていたことを誰も責めることはできません。
ええ。かく言うワタシもそんな一人…。
そして、焼けつくようなアスファルトと向き合うことを避け切った残暑、見つけてしまいました。夏に活躍するもう一つのバイクを。
そう、水上バイクです!バイクは陸の上のものだけではないのです。日本には四
季があり、蒸し暑いアジア特有の夏があるのだから、バイクも適宜スマートに乗り分
ければ良いのです。真夏は涼しげに水面の上を流すべし。それが大人というもの。
そして思い立ったら即アクション!というわけでヤマハボート免許教室を受講。
でも、ここで注意点が一つ。既に一級ないし二級小型船舶を持ち、大海原へと繰
り出しているオトナ上級者がそのまま水上バイクを操れるかというと答えはノー。
水上バイクは特殊小型船舶というジャンルに属し、専用の免許が必要なのです。
今回、ワタシが実技講習の中で操船した水上バイクは定員3名の1100㏄4ストロークモデル。浮力が強く、ひっくり返ることはまずないというのは心強い限り。操縦感覚はというと陸のバイクとは全くの別モノ。バイクほどコーナー前でしっかり減速する必要はなく、また、コーナリングの肝は体重移動よりもゆっくりと行うハンドル操作にあり。
水上バイクでの夜間走行は禁じられていますが、春はお花見ツーリング、夏はバカンス先でのレンタルバイクと気軽に遊べること間違いなし。
マイバイクも200万円前後でトップモデルの新艇が手に入ります。寒くなる前に、水上での免許もゲットしてみませんか?
水上でも バイク遊びを しませんか
3気筒は大人ライダーを飽きさせない!?
中型バイクを乗り回していたあの頃から20年…本誌スタッフが新世代トライアンフの3気筒モデル5台で試乗ツーリングを敢行
多田:オレも「スプリントST」だなぁ。毎日片道60kmをポルシェで通勤している身としては、その代わりになるのはこれしかない。思ったよりも重くなく、ポジションも◎。
藤野:トライアンフの3気筒エンジンって、低回転では2気筒のようなパルス感と高回転では4回転のような伸びが味わえて、どのモデルも飽きがこないですね。外観に最近のトライアンフらしさを求めるならば、1050ccのネイキッドモデル「スピードトリプル」がいいかな。
丸山:「スピードトリプル」はボクも大好きですよ。クラッチを使わなくてもウィリーできるあの中速域のトルク特性はたまらないですね。
一同:ウィリーできませんから!
────それにしても、売れ筋の675ccモデルに人気が集中するかと思っていましたが、意外と皆さん、1050ccモデルを選びましたね。
多田:いや、クルマと切り離して考えれば、「デイトナ675」で峠道をスパルタンに走るのもいいなぁ。
藤野:高回転域でイイ音しますよね。
向後:ボクも街乗りメインの乗り方をするならば「ストリートトリプルR」を選びます。675ccなので恐怖感なくしっかり高回転域まで回せますし、167kgという軽快さもイイ! マットのカラーリングもアラフォー世代にはグッときますね(笑)。
藤野:オフロードレース経験ありの向後さんは外観の好み的にもタイガーにいくと思っていました。
向後:うーん。「タイガー」は「スプリントST」と同じ1050ccエンジンなのに全然感覚が違うんですよ。エンジンの回り方が滑らかで上品にまとまっている。ボクの好みはワイルドなフィーリングの「ST」! 多田さんの通勤用空冷ポルシェみたいに。
多田:あれはまとまってるんです!
一同:…(苦笑)。
────一概に3気筒と言ってもそれぞれこんなに味付けが違うのがにくいところですよね。帰り道、バイクの取り合いにならないといいけれど…。










