2010年2月18日 佐藤琢磨記者会見全文【5/5】インディカーシリーズ参戦決定!
Q 去年、インディ500に行ったときに興味が高まったと仰いましたが、きっかけとなったようなアドバイスや近い方からの後押しのようなものはあったんでしょうか。
佐藤 まずはインディのチームからの強い、なんて言うんですかね、おすすめというか(笑)。「百聞は一見に如かず」じゃないですけども、「とにかく、見てくれ」と。そういう意味では僕もHondaさんを通してですが、F1マシンと、インディカーでの混走でオーバルを少し走った経験がありまして、もともと興味はありました。ただ、インディカーのシリーズ――それもインディ500という、決勝日当日だけで40万人以上の人が集まるという単日開催のイベントとしては世界最大のスポーツイベントを肌で感じてみたかった。それもデモ走行ではなくて、シリーズの一戦で、チームが本気で走るシーンというのを見てみたかったんです。初めてインディ500に行ったときには、度肝を抜かされたじゃないですけれど、本当に驚きました。オーバルを走る難しさというのは、外から見ていてもよくわかる。僕は1コーナーの内側から見たんですけども、いわゆる「全開で入る」といっても、簡単な全開ではなくて、本当に車がスライドしている。ドライバーによっては370kmで車がスライドしているところを押えつけて走っている。あれはドライバーから見ても、ものすごい驚きで、ショックを受けました。こんなに凄い世界なのかと。その後でどういう風に予選、あるいはプラクティスを進めていくのかといったエンジニアリングサイドを見せていただいて、これは凄いシリーズだなと非常に驚いた。そういう意味では、インディ500を観に行ったときに、興味というのが一気に高まったと思います。
Q インディ500というのはインディカーシリーズのなかでも、極めて特殊な意味を持っている。ドライバーによっては、シリーズチャンピオンをとる以上に価値があると思っている人も多いと思うんですが、琢磨選手ご自身にとって、インディ500というのはどのくらい特別な存在で、レース人生のなかでどう位置づけられるチャレンジになるのでしょうか。インディ500への個人的な思いとか、そういったものを伺えれば。
佐藤 そうですね。「インディ500」という名前は自分も子どもの頃から知っているぐらい、あまりにも有名で、日本でもある意味ではシリーズ戦よりもメジャーと言えるかもしれませんよね。僕自身インディカーシリーズの前に、インディ500っていうものを知っていたので非常に興味深い。日本でやっていたテレビ中継も、子どもの頃見た記憶があるし。ただ、今回、インディカーシリーズに開幕戦から参戦するにあたって、まずは一戦一戦しっかりと走っていこうと考えています。インディ500は確かに特別なイベントですが、そのうちの一戦という風に今は考えています。いまのところ、特別にインディ500だけをどういう風に走ろうというのはないですね。それよりもまず、24日~25日の合同テストをどうやってね、チームとともに走っていくか。いかにして車を自分のものにしていくか、いかにしてチーム全員と同じ方向を向いていくかというところに自分のエネルギーを割きたい。そこからブラジル・サンパウロでの開幕戦、第二戦、フロリダでの市街地レースを含めて、一戦一戦をまずは集中していきたいです。僕の中で4戦消化した後に、初めて来るオーバルレースが一戦あって、そのオーバルレース第二戦目がインディ500なので、そこで自分がいきなりトップ争いをしてということはまず、難しいかもしれない。そんなに簡単な世界ではないでしょう。もちろんやるからには精一杯走りますけれども、いきなり優勝争いを約束するとか、そういうことではないと思います。ただ、ジミーも今、言っていた通り、しっかりとした環境を整えて、一歩ずつ進めばそこに近づく。それが可能なのがインディカーシリーズの最大の魅力。ですからそれに向けて最高の走りを目指して、一戦一戦走りたいです。僕の中で一番大きなイベントになるのはやっぱりインディ・ジャパンでしょう。9月にもてぎでファンの前でまた走れる日が来たことを、これ以上の興奮はない。まずは3月に始まるブラジルから一戦一戦をしっかり戦って、9月のインディ・ジャパンでファンのみなさんの前、それから今日来ていただいているみなさんの前で、しっかりと力を出し切れるようなレースをしたい。そんなレースがインディ・ジャパンでできるように、これからしっかりと勉強していきたいと思っています。
――質疑応答終了――
ジミー・ヴァッサ アメリカで若いドライバーにとっては、インディ500というのはナンバーワンのレースです。だけどもTAKUが言ったとおり、全部のレースでチャンピオンシップは構成されています。インディ・ジャパンのレースが彼にとっては非常に大切なレースだと思っていますし、そこでは我々が勝てるんじゃないかとも思っています。今年、TAKUがインディ500に出場したとき、今まで経験してこなかったようなことを経験するでしょう。それは言葉で言うのは難しい。実際に走ってみればわかることなんじゃないか。とにかく琢磨をチームに迎え入れることができて本当に嬉しい。チーム全体がとても興奮している。テストをしていい結果を得たので、これからはレースに向けて頑張っていきたい。スポンサーにも感謝している(笑)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
雑感
・最後、スクリーン内のジミーが「行く TAKU」というパネルを掲げる
・恐らく「Go! TAKU」という意味だとは思いつつ、誰も突っ込まず。いや突っ込めず
・そんなスクリーン内の様子には、佐藤琢磨本人も苦笑いするのみ
Creative Director ま(BaBaKiKaKu)






