華麗なるカーライフに秘められた思い
足回りや内装がチューンされたBRABUS仕様のスマートとともに。「若い頃は『周囲に見せびらかしたい』という邪な気持ちでフェラーリを乗り回したこともあった」と青山社長は昔を振り返るが、今は違う。もっとピュアな気持ちでクルマと向き合い、運転そのものを楽しめるようになったと同時に、「ビジネスシーンで自分がどう見られるかを、常に意識して」クルマを選ぶという経営者の視点も加わった。
ロールス・ロイス、フェラーリ、マセラティ、AMG……青山社長のガレージに収まるクルマはハイパワーのモンスターマシンばかりなのだが、1台だけ、まったく毛色の違うクルマがある。それはメルセデスが開発した超小型車、スマートだ。
「スマートは、ホントにいいクルマだと思います。コンパクトで小回りが効くし、運転していてもすごく楽しい。近所のコンビニにふらっと行ったりとか、自転車代わりのちょっとした移動手段として重宝しています。ただ、個人的には、モデルチェンジされる前の型のほうが好きかな……。新型は少し大きくなってしまいましたよね。スマートは小さいところが魅力だと思いますから」
ロールス・ロイスのような最高級サルーンも、フェラーリのようなスポーツカーも、スマートのようなコンパクトカーも、すべて同じ目線で語り、分け隔てなく愛を注ぐ。そして“既製品”に満足することなく、常に自分らしくカスタマイズを施す。また時には、レーサーとして、自らステアリングを握りサーキットを疾走する。そんな華麗なるカーライフの背景に、クルマに対する純粋な「愛」が存在するのは確かだ。しかし一方で、その裏には、経営者としての計算高いビジョンも秘められている。
「うちの会社が扱う足場資材は一般的にはニッチなものですし、認知度はそれほど高くありません。僕がレースに出たり、メディアに露出したりするのも、うちの社名を少しでも広めていきたいから。それが結果として、顧客のネットワーク拡大につながればと思っているんです」
単なる道楽ではなく、会社の将来を見据えながら、自分の好きなことを続ける。それを実現することは容易いことではないが、だからこそやりがいもあり、実現したときの達成感も大きい。青山社長の飽くなき挑戦はこれからも続く。
「スマートは、ホントにいいクルマだと思います。コンパクトで小回りが効くし、運転していてもすごく楽しい。近所のコンビニにふらっと行ったりとか、自転車代わりのちょっとした移動手段として重宝しています。ただ、個人的には、モデルチェンジされる前の型のほうが好きかな……。新型は少し大きくなってしまいましたよね。スマートは小さいところが魅力だと思いますから」
ロールス・ロイスのような最高級サルーンも、フェラーリのようなスポーツカーも、スマートのようなコンパクトカーも、すべて同じ目線で語り、分け隔てなく愛を注ぐ。そして“既製品”に満足することなく、常に自分らしくカスタマイズを施す。また時には、レーサーとして、自らステアリングを握りサーキットを疾走する。そんな華麗なるカーライフの背景に、クルマに対する純粋な「愛」が存在するのは確かだ。しかし一方で、その裏には、経営者としての計算高いビジョンも秘められている。
「うちの会社が扱う足場資材は一般的にはニッチなものですし、認知度はそれほど高くありません。僕がレースに出たり、メディアに露出したりするのも、うちの社名を少しでも広めていきたいから。それが結果として、顧客のネットワーク拡大につながればと思っているんです」
単なる道楽ではなく、会社の将来を見据えながら、自分の好きなことを続ける。それを実現することは容易いことではないが、だからこそやりがいもあり、実現したときの達成感も大きい。青山社長の飽くなき挑戦はこれからも続く。
文・榎本一生 text/ENOMOTO Issey
写真・清水健吾(STUH) Photos/SHIMIZU Kengo(STUH)
写真・清水健吾(STUH) Photos/SHIMIZU Kengo(STUH)
自分仕様ここに極まれり、AMG CLK DTM&G55XXL
青山社長が一貫してこだわり続ける“自分らしさ”。それが究極のかたちで実を結んだのが、AMGへのパーソナルオーダーだ。AMGはメルセデスの専門チューナーとして有名だが、実は一部の限られた顧客にだけ、個々の望みに応じたカスタムオーダーを受けることがあるという。実際、青山社長も過去にCTK DTMとG55XXLをオーダーし、徹底的に自分仕様にカスタマイズしている。
「G55は、全長を通常のロングよりも長くしたり、内装にキルティングを取り入れたり、リアシートを2シートのセパレートにしたり。CLK DTMは、フロントグリルをマットブラックにしたり、シートの色をベージュに変えたり……。本当に細かいところまで指定させてもらいました。そのために、ドイツのシュトゥットガルトにあるAMG本社まで何度も足を運んで、打ち合わせを重ねました」
お金を払えば誰でも買える、単に高級なだけのクルマでは、決して満足することはできない。価格の高低や希少性の有無も、大した問題ではない。青山社長のクルマに対する根源的な欲求は、実はとてもシンプルなものだったりする。
「世界に1台しかない、自分だけのクルマが欲しいんです」
「G55は、全長を通常のロングよりも長くしたり、内装にキルティングを取り入れたり、リアシートを2シートのセパレートにしたり。CLK DTMは、フロントグリルをマットブラックにしたり、シートの色をベージュに変えたり……。本当に細かいところまで指定させてもらいました。そのために、ドイツのシュトゥットガルトにあるAMG本社まで何度も足を運んで、打ち合わせを重ねました」
お金を払えば誰でも買える、単に高級なだけのクルマでは、決して満足することはできない。価格の高低や希少性の有無も、大した問題ではない。青山社長のクルマに対する根源的な欲求は、実はとてもシンプルなものだったりする。
「世界に1台しかない、自分だけのクルマが欲しいんです」
世界限定12台! マセラティMC12コルサ
フェラーリ以外にも、青山社長は数多くの名車を所有している。このマセラティMC12コルサもそのひとつ。車高が極端に低く、ただならぬ雰囲気を漂わせているこのクルマは、エンツォをベースに開発されたコンペティションモデルである。
「MC12コルサは、同じくエンツォがベースのフェラーリFXXとほぼ同格のポテンシャルを秘めているとされています。でも、実際乗り比べてみると、走りの面ではこっちのほうが圧倒的に格上。操縦しやすいうえに加速も凄まじく、富士スピードウェイでは5秒くらいのタイム差が出てしまいました」
ただしこのMC12コルサは、その仕様上、日本の公道では走ることができない。ゆえにサーキットでしかその走りを堪能することはできないのだが、にも関わらず、その外装と内装に対して、青山社長は並々ならぬこだわりを注ぎ込んだ。
「このクルマのボディカラーは、基本的にネイビーしかないんです。でも僕は、ネイビーってあまり好きな色ではなくて。そこで『シルバーじゃなきゃ欲しくないんだけど』ってディーラーさんに相談したら、僕のためのシルバーのボディで1台だけ用意してくれました。内装のレザーも、本来はネイビーしかないですが、特別にボルドーに変えてもらっています」
青山社長がクルマ選びで何よりも大切にしているのは、自分らしいか、どうか。それは普段乗るクルマのみならず、サーキットにおいても徹底的に貫かれているのだ。
「MC12コルサは、同じくエンツォがベースのフェラーリFXXとほぼ同格のポテンシャルを秘めているとされています。でも、実際乗り比べてみると、走りの面ではこっちのほうが圧倒的に格上。操縦しやすいうえに加速も凄まじく、富士スピードウェイでは5秒くらいのタイム差が出てしまいました」
ただしこのMC12コルサは、その仕様上、日本の公道では走ることができない。ゆえにサーキットでしかその走りを堪能することはできないのだが、にも関わらず、その外装と内装に対して、青山社長は並々ならぬこだわりを注ぎ込んだ。
「このクルマのボディカラーは、基本的にネイビーしかないんです。でも僕は、ネイビーってあまり好きな色ではなくて。そこで『シルバーじゃなきゃ欲しくないんだけど』ってディーラーさんに相談したら、僕のためのシルバーのボディで1台だけ用意してくれました。内装のレザーも、本来はネイビーしかないですが、特別にボルドーに変えてもらっています」
青山社長がクルマ選びで何よりも大切にしているのは、自分らしいか、どうか。それは普段乗るクルマのみならず、サーキットにおいても徹底的に貫かれているのだ。
実物を見て一目惚れ! フェラーリ F1
ゼッケン1番に、ボディにはシューマッハの文字。そう、このF1カーは、かのミハエル・シューマッハが乗っていたマシンそのものだ。それを所有していること自体が驚きだが、青山社長曰く、「海外にはフェラーリのF1カーのオーナーズクラブがあって、今後は世界中のオーナーの方々とも交流していきたい」とのこと。世界は広い……。
「僕はフォーミュラよりも、いわゆるハコ車のレースが好き。去年はルマンチャレンジに参戦したのですが、そのためにフェラーリの333SPを探していたんです。そんな中、とあるディーラーさんから『だったらコレがありますよ』と紹介されたのが、このフェラーリのF1。いや、そうじゃなくて333SPが欲しいんだけど……と最初は思っていたのに、実物を見たら、一目惚れ(笑)」
というわけで、なんと本物のF1カーを手に入れてしまった青山社長。さらにここからが驚きなのだが、実際にサーキットに持ち込み、自ら運転してしまったというのだ!
「普通のクルマだと8000回転か9000回転あたりで耳が慣れてしまっていて、そこでアクセルを踏むのをやめてしまいますよね。でも、F1は、そこからの伸びがすごい。9000回転を超えても、アクセルを踏み込むとグングン伸びていくんです。あまりにも次元が違いすぎて、最初は怖かったけど、2周、3周と周回を重ねていくうちに徐々に慣れてきて……」
そのドライビングの様子を語る青山社長はとても楽しそうであり、時に子供のような無邪気な表情を浮かべる。F1の実車のコクピットに収まり、自らステアリングを握ることなど常人には夢のまた夢だが、青山社長はそれを実現してもなおフェラーリに対して熱烈な愛を注ぎ続ける。それほどフェラーリには、人を惹きつけてやまない何かがあるということなのだろう。
というわけで、なんと本物のF1カーを手に入れてしまった青山社長。さらにここからが驚きなのだが、実際にサーキットに持ち込み、自ら運転してしまったというのだ!
「普通のクルマだと8000回転か9000回転あたりで耳が慣れてしまっていて、そこでアクセルを踏むのをやめてしまいますよね。でも、F1は、そこからの伸びがすごい。9000回転を超えても、アクセルを踏み込むとグングン伸びていくんです。あまりにも次元が違いすぎて、最初は怖かったけど、2周、3周と周回を重ねていくうちに徐々に慣れてきて……」
そのドライビングの様子を語る青山社長はとても楽しそうであり、時に子供のような無邪気な表情を浮かべる。F1の実車のコクピットに収まり、自らステアリングを握ることなど常人には夢のまた夢だが、青山社長はそれを実現してもなおフェラーリに対して熱烈な愛を注ぎ続ける。それほどフェラーリには、人を惹きつけてやまない何かがあるということなのだろう。
文・榎本一生 text/ENOMOTO Issey
写真・清水健吾(STUH) Photos/SHIMIZU Kengo(STUH)
写真・清水健吾(STUH) Photos/SHIMIZU Kengo(STUH)
圧倒的な運動性能、F50&エンツォ
F40に次ぐベストフェラーリとして青山社長が挙げたのは、その後継車種であるF50とエンツォ。どちらもミュージアム級のレア・フェラーリである。
「F40の運動性能も凄まじいのですが、F50とエンツォはそれをはるかに凌ぎます。代を追うごとに、その時その時の最新技術が搭載されていて、着実な進化を遂げていることがわかるんですよ。ただ、どちらもあまりにもスゴ過ぎて、街中で走るにはふさわしくないかも。驚異的なパワーが手に余るというのはもちろんですが、目立ち度も尋常じゃないので(笑)」
青山社長が所有するフェラーリに共通しているのは、深紅のボディカラーを選んでいないこと。F40とエンツォはシルバー、F50はホワイトをチョイスしている。
「赤だと“いかにもフェラーリ”って感じで、好きになれないんです。だから僕はいつも他の色を選んでいます。F50に関しては、手に入れた当初は赤だったのですが、イマイチ気に食わず、結局ホワイトに塗り替えてしまいました。それと近々、最新モデルのスクーデリアが納車される予定で、そっちはあえてブラックをチョイスしました」
ところが、実は1台だけ、「深紅のフェラーリ」を所有している。それは……なんと、本物のF1カー!
「F40の運動性能も凄まじいのですが、F50とエンツォはそれをはるかに凌ぎます。代を追うごとに、その時その時の最新技術が搭載されていて、着実な進化を遂げていることがわかるんですよ。ただ、どちらもあまりにもスゴ過ぎて、街中で走るにはふさわしくないかも。驚異的なパワーが手に余るというのはもちろんですが、目立ち度も尋常じゃないので(笑)」
青山社長が所有するフェラーリに共通しているのは、深紅のボディカラーを選んでいないこと。F40とエンツォはシルバー、F50はホワイトをチョイスしている。
「赤だと“いかにもフェラーリ”って感じで、好きになれないんです。だから僕はいつも他の色を選んでいます。F50に関しては、手に入れた当初は赤だったのですが、イマイチ気に食わず、結局ホワイトに塗り替えてしまいました。それと近々、最新モデルのスクーデリアが納車される予定で、そっちはあえてブラックをチョイスしました」
ところが、実は1台だけ、「深紅のフェラーリ」を所有している。それは……なんと、本物のF1カー!
文・榎本一生 text/ENOMOTO Issey
写真・清水健吾(STUH) Photos/SHIMIZU Kengo(STUH)
写真・清水健吾(STUH) Photos/SHIMIZU Kengo(STUH)
マイベストフェラーリ、F40
「今まで乗ってきたフェラーリの中で、あえてベスト1を挙げるとすると?」と青山社長に問い掛けると、即座に「F40」という答えが返ってきた。
「1980年代後半、最初に登場したときの衝撃は半端じゃなかったですね。しかも、今こうして見ても、まったく古さを感じさせないのがF40のスゴイところ。運動性能もケタ違いで、今の最新のクルマにだって決して負けないと思えるほどです。20年前に、よくこれだけ完成度の高いクルマを作れたなと感心してしまいます。今でも一番好きなクルマだし、これからもずっと持ち続けたいですね」
青山社長の自宅ガレージに収まるF40は、ルマン仕様にチューンナップされたもの。そのデザインは惚れ惚れするほど美しいのだが、単に眺めて楽しんでいるわけではなく、これで公道も走るし、レースに出ることもあるという。
「実は過去に別のF40を1台、事故で全損したことがあって……。F40って操縦が難しいクルマのひとつなんです。でも、このルマン仕様は高速安定性が高く、コントロールもしやすくなっています。ちなみに今、もう1台のF40を持っていて、そっちはノーマルのまま。できればもう1台くらい手元に置いておきたいのですが、そもそもタマ数が少なく、市場での価格も下がらないので、なかなか……」
青山社長のF40を愛する気持ちは果てしがない。
「1980年代後半、最初に登場したときの衝撃は半端じゃなかったですね。しかも、今こうして見ても、まったく古さを感じさせないのがF40のスゴイところ。運動性能もケタ違いで、今の最新のクルマにだって決して負けないと思えるほどです。20年前に、よくこれだけ完成度の高いクルマを作れたなと感心してしまいます。今でも一番好きなクルマだし、これからもずっと持ち続けたいですね」
青山社長の自宅ガレージに収まるF40は、ルマン仕様にチューンナップされたもの。そのデザインは惚れ惚れするほど美しいのだが、単に眺めて楽しんでいるわけではなく、これで公道も走るし、レースに出ることもあるという。
「実は過去に別のF40を1台、事故で全損したことがあって……。F40って操縦が難しいクルマのひとつなんです。でも、このルマン仕様は高速安定性が高く、コントロールもしやすくなっています。ちなみに今、もう1台のF40を持っていて、そっちはノーマルのまま。できればもう1台くらい手元に置いておきたいのですが、そもそもタマ数が少なく、市場での価格も下がらないので、なかなか……」
青山社長のF40を愛する気持ちは果てしがない。
快適な日常の足、フェラーリ612スカリエッティ
19歳で購入したケーニッヒのテスタロッサを皮切りに、「歴代のフェラーリはほぼすべて乗り継いできた」というほどフェラーリを愛してやまない青山社長。現在、日常の足としてもっとも気に入っているのが、4シーターのGTカーとして知られる612スカリエッティだ。
「最近はスポーツジムに行くときなどは、このクルマで出掛けることが多いですね。612スカリエッティはフェラーリの中では乗り味がマイルドで、空間も広くて快適。4シーターなので実用性も優秀です。とはいえ、フェラーリはフェラーリ。速いことには違いないのですが(笑)」
実は青山社長にとって、612スカリエッティはこれが2台目。1台目は発表当初に購入したノーマル仕様で、この2台目はコーンズ30周年を記念して発売された限定車だ。
「初期型からエンジンまわりもインテリアも改良されていて、同じクルマでも確実に進化を遂げていることがわかります。ただ、ひとつ気に入らないのが、スポーツマフラーが入っていること。街乗りに使うには、音がうるさすぎるんですよ。もうちょっと静かに走れると最高なんですが……」
ともあれ、612スカリエッティは、青山社長にとって「日常の足」に過ぎない。そこに愛はあるが、道具としての観点も少なからず存在する。そんなことを一切抜きにして、青山社長が強烈な愛を注いでいるモデルがある。それがフェラーリのアニバーサリーモデル「F40」「F50」「エンツォ」の3台だ。
「最近はスポーツジムに行くときなどは、このクルマで出掛けることが多いですね。612スカリエッティはフェラーリの中では乗り味がマイルドで、空間も広くて快適。4シーターなので実用性も優秀です。とはいえ、フェラーリはフェラーリ。速いことには違いないのですが(笑)」
実は青山社長にとって、612スカリエッティはこれが2台目。1台目は発表当初に購入したノーマル仕様で、この2台目はコーンズ30周年を記念して発売された限定車だ。
「初期型からエンジンまわりもインテリアも改良されていて、同じクルマでも確実に進化を遂げていることがわかります。ただ、ひとつ気に入らないのが、スポーツマフラーが入っていること。街乗りに使うには、音がうるさすぎるんですよ。もうちょっと静かに走れると最高なんですが……」
ともあれ、612スカリエッティは、青山社長にとって「日常の足」に過ぎない。そこに愛はあるが、道具としての観点も少なからず存在する。そんなことを一切抜きにして、青山社長が強烈な愛を注いでいるモデルがある。それがフェラーリのアニバーサリーモデル「F40」「F50」「エンツォ」の3台だ。
究極の安全性、ロールス・ロイス ファントム
青山社長はビジネスの移動において、自らステアリングを握ることは滅多にない。運転は運転手に任せ、自らは後部座席に収まり、移動中もビジネスに没頭するためだ。企業の経営者として、それは当然の選択かもしれない。しかし、生粋のクルマ好きである青山社長が、単なる「移動のための道具」としてのクルマで満足できるはずがない。徹底したこだわりを持って、自らのビジネスシーンにふさわしい1台を吟味している。そこで下された選択が、ロールス・ロイスのファントムだ。
「最近、仕事での移動は、もっぱらこれですね。安全性やセキュリティの面で、このクルマはやはり別格です。車体が大きいので万が一のときも安心だし、威風堂々たるルックスのせいで、これに乗っていると、他のクルマがまったく近寄ってこない(笑)。そんな意味でも安全なクルマと言えるかもしれませんね」
たしかに、自分が運転中にこのクルマが視界に入ったら、ちょっと距離を置きたくなってしまいそう……。
「ちなみに、このパールホワイトのファントムは僕が特注したもので、世界でこれ1台しかないんですよ。どうしてもこの色が欲しくて、ロールス・ロイスにオーダーしたんです。カラーサンプルを送ってもらって5回ほどやり取りしましたが、それでも納得がいかなくて、最後はイギリスにあるロールス・ロイスの本社を訪れて……」
……どこまでもこだわりの人である。
「最近、仕事での移動は、もっぱらこれですね。安全性やセキュリティの面で、このクルマはやはり別格です。車体が大きいので万が一のときも安心だし、威風堂々たるルックスのせいで、これに乗っていると、他のクルマがまったく近寄ってこない(笑)。そんな意味でも安全なクルマと言えるかもしれませんね」
たしかに、自分が運転中にこのクルマが視界に入ったら、ちょっと距離を置きたくなってしまいそう……。
「ちなみに、このパールホワイトのファントムは僕が特注したもので、世界でこれ1台しかないんですよ。どうしてもこの色が欲しくて、ロールス・ロイスにオーダーしたんです。カラーサンプルを送ってもらって5回ほどやり取りしましたが、それでも納得がいかなくて、最後はイギリスにあるロールス・ロイスの本社を訪れて……」
……どこまでもこだわりの人である。
文・榎本一生 text/ENOMOTO Issey
写真・清水健吾(STUH) Photos/SHIMIZU Kengo(STUH)
写真・清水健吾(STUH) Photos/SHIMIZU Kengo(STUH)
数々の名車を乗り継いだ先に見えてきたもの
ウン千万円級の名車がズラリと並ぶ、青山社長の自宅ガレージ。これらは単に高級車だからという理由でそこにあるわけではない。数々の名車を乗り継いできた青山社長ならではの明確なポリシーが反映された、珠玉のセレクションでもあるのだ。
KRH の青山社長は、筋金入りのクルマ好きである。しかもその度合いは、普通のクルマ好きとはまるで次元が違う。まずは手始めに、その華麗なるクルマ遍歴をご開帳。
「初めて買ったクルマは、ケーニッヒのテスタロッサ。19歳のときですね。それ以来フェラーリを中心に、ランボルギーニ、ポルシェ、ロールス・ロイス、アストンマーティン、ベントレーなど、本当にいろいろなクルマに乗ってきました。えっ、全部で何台かって? うーん、どれくらいだろう、自分でも数えきれないくらい(笑)」
ところが、「その中でも、心の底から好きになれたクルマは、あまり多くない」と青山社長は続ける。
「ものによっては、納車後1週間で手放してしまったこともあります。世の中には、いわゆる“いいクルマ”はたくさん存在しますが、本当に“好きなクルマ”に出会えることって、実はそんなにないんですよ。値段が高いクルマが、必ずしも自分にとっていいクルマとは限りませんし」
現在、東京・世田谷区の閑静な住宅街にある自宅のガレージは、クルマ好きなら卒倒してしまいそうな超ド級の名車たちで埋め尽くされている。フェラーリだけでもエンツォ、F50、F40、612スカリエッティ、そして本物のF1カー(!)、ほかにもマセラティMC12コルサにロールス・ロイス ファントム、意外なところではBRABUSのスマートも。その様子はまるで輸入車のショールームのようだが、「いま手元に残っているのは、本当に自分が好きだと思えるクルマだけ」と青山社長は言い切る。数々の名車を乗り継いだうえでの結論、それが青山社長のガレージに収まる現在のラインナップというわけだ。
次回からは、青山社長の琴線に触れたEDGEな名車たちを、じっくりと見ていこう。
「初めて買ったクルマは、ケーニッヒのテスタロッサ。19歳のときですね。それ以来フェラーリを中心に、ランボルギーニ、ポルシェ、ロールス・ロイス、アストンマーティン、ベントレーなど、本当にいろいろなクルマに乗ってきました。えっ、全部で何台かって? うーん、どれくらいだろう、自分でも数えきれないくらい(笑)」
ところが、「その中でも、心の底から好きになれたクルマは、あまり多くない」と青山社長は続ける。
「ものによっては、納車後1週間で手放してしまったこともあります。世の中には、いわゆる“いいクルマ”はたくさん存在しますが、本当に“好きなクルマ”に出会えることって、実はそんなにないんですよ。値段が高いクルマが、必ずしも自分にとっていいクルマとは限りませんし」
現在、東京・世田谷区の閑静な住宅街にある自宅のガレージは、クルマ好きなら卒倒してしまいそうな超ド級の名車たちで埋め尽くされている。フェラーリだけでもエンツォ、F50、F40、612スカリエッティ、そして本物のF1カー(!)、ほかにもマセラティMC12コルサにロールス・ロイス ファントム、意外なところではBRABUSのスマートも。その様子はまるで輸入車のショールームのようだが、「いま手元に残っているのは、本当に自分が好きだと思えるクルマだけ」と青山社長は言い切る。数々の名車を乗り継いだうえでの結論、それが青山社長のガレージに収まる現在のラインナップというわけだ。
次回からは、青山社長の琴線に触れたEDGEな名車たちを、じっくりと見ていこう。
文・榎本一生 text/ENOMOTO Issey
写真・清水健吾(STUH) Photos/SHIMIZU Kengo(STUH)
写真・清水健吾(STUH) Photos/SHIMIZU Kengo(STUH)













