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ハンドルを握らなくなった日

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青山光司 ベントレー・アズール メルセデス・ベンツ CLK DTM
最近、自らハンドルを握る機会が再び増えているという。それはこのベントレー・アズールとメルセデス・ベンツCLK DTMの走りが魅力的だからでもある
「実は、少し前に公道でハンドルを握るのをやめていたことがあるんです」という青山社長。筋金入りの車好きに、いったい何が起きたのだろうか。

「僕の自宅近くは住宅街ということもあって、子どもが飛び出すような光景を目にすることもある。事故を起こすということは、僕の立場では会社にも迷惑をかけることにもなる……。そんな風にいろいろなことを考えてしまったんです。万が一にも事故を起こしてはならないという気持ちが強かったのかもしれません」

しかしハンドルを握らなくなるということは、それだけ“カン”が鈍るということにもつながる。「以前、普通にできていたことができなくなった」。私有地内での遊び程度とはいえ、小中学校時代から車のハンドルを握って約30年という青山社長ですら、ブランクによる“衰え”から逃れることはできなかったというのだ。

「痛感したのが、運転時の『確認』ですね。それまでは、直接目視、ルームミラー、サイドミラーなどでの確認作業が、意識するともなく一瞬でできていたんです。ところが、数カ月ハンドルを握らなかったら、当然のようにできるはずのことが怪しくなる。脳からの要求に、身体が戸惑うような違和感を覚えた。以来、元の感覚を取り戻すためにも、無闇に運転から遠ざかるのはやめにしました」

鋭敏な感覚のアンテナ。それは経営者に欠かせない素養のひとつである。
文・大谷寛 Text/Hiroshi Ohtani
写真・佐々木朋広 Photos/SASAKI Tomohiro
青山光司
  • 青山光司

  • 1972年生まれ。建設現場におけるくさび式足場の販売・リース・レンタル・施工を主業務とするKRH & CO., LTD.代表取締役社長。レースチームをサポートするほか自身もレースに参加するなど、モータースポーツ事業も積極的に行っている。

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