“ヒトのチカラ”で動かします
「乗りたいときには、運転できそうな知り合いに電話するんです」
自力でドライブを愉しめないなら、他力でドライブを満喫する。それが“エリー流”なのだ。
「でも、乗るたびにいろいろ“事件”が起きるんですよ。屋根を開けて乗ったときには、風圧のせいか幌が閉められなくて、ずーっと『閉まらない~!』と叫びながら、手で押さえて走ったりとか。高速だったんで、停められなくて、幌を持ったまま疾走して、ずっとモモンガみたいなことになってました。印象的だったのは、『生きるコント』でも書いた、“2JAF”(ニジャフ)事件。海に行きたくなって、友だちに電話したら『わかった、今からそっちいくから、とりあえずお前は俺が着くまでにJAF呼んどけ』って(笑)。そこでまずJAFを呼んだんです」
数か月に一度しか乗らず、メンテナンスもしていないのだから、当然バッテリーは上がる。エンジンをかけるには、バッテリーの充電が必要。いざJAFの登場と相成った。
「おかげで無事エンジンもかかり、『よーし、海だー!』とか騒ぎながら鎌倉に向かったんですが、途中横浜でアイスクリームを食べようと、ちょっと駐車したらまた動かなくなっちゃったんです。そこで今度は横浜でJAFを呼ぶ羽目に。あれ、管轄違うんですね。違うJAFの方がいらっしゃって。1日に2回もJAFにお世話になることに。てことで2JAFです」
「2JAF」って、通貨の単位じゃないんですから……。
「しかも、2回目のJAFの人は、『海なんか行かずにまっすぐ帰ってください。エンジン止めたら、多分また動かなくなるから気をつけてくださいね』って。とりあえずバッテリーを交換しようと近くのオートバックスに向かいましたけど、もうドキドキでした。それこそ『止まったら爆発するから、とにかく踏んで!』みたいな、地獄のハイウェイナイトでした!」
あれ? JAFのサービスマンからの指令は、「エンジンを切るな」で「停車するな」ではなかったのでは……。
「えっ!? 停まっただけだと爆発しないの?」
……。エンジンを切ったとしても動かなくなるだけで、爆発するわけではありません。



