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どんなに寄っても継ぎ目がわからない

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「この幅がコブラキットの分」と恩田さんが説明してくれるが、どう見てもオリジナルラインにしか見えない。もはやこちらがオリジナルなのではと思いこんでしまいそうな美しい仕上げだ
「グラマラスなラインが好き」という恩田さんは、当初からコブラ仕様のコルベットを選ぶか、自らコブラ加工にするつもりだったという。そもそも“コークボトル”といわれるグラマラスなボディラインを持つC3だが、コブラ仕様となるとそのラインはさらに強調される。だが、ベースとなるボディラインに手を加えるだけに、仕上がりには差があることも。

「だから三重まで見に行ったんですよ。そうしたら、オリジナルラインに見えるほど、継ぎ目が全然わからない。フロントのサイドをカットして、コブラ用のキットを取りつけるんですが、継ぎ目のところにもファイバーの繊維を丁寧に張っていくんです。しかもふくよかになるフロントとリアのサイドの幅も細かく調整してくれる。ちなみにこれは10cmです」

「タンカーのように舳先までが長い」ボディだからこそ、サイドの美しいラインがいきてくる。

「いわゆる正統派の美しいラインが好きなのかも知れませんね。例えば、僕の記憶にある『サーキットの狼』のコルベットって、コブラに近いんですよ。もちろん実車は、走りを犠牲にするわけにはいかないだろうけど、やっぱり美しい形にしたかったんです」

こだわりの美しさはボディラインにだけ反映されているわけではない。ホイールは18インチのワイドタイヤで、車高は走りに支障が出ない程度に低くする。

「美しさはもちろんですが、やっぱりきちんと走れないと意味がありませんよね。となると、結局自分で手を入れるよりも、信頼できるプロにイメージを伝えた方がいい」

実際チューニングの際も「クルマに優しく、乗り手に優しく、走りを楽しめて、快適に走れるような乗り味で。首都高の道路の継ぎ目でガツンと来ない程度に」とオーダーするのだとか。

「かなり無理な注文をしてるのはわかってるんですが(笑)、それでも折り合いをつけた仕上がりにしていただけるのは、ありがたい限りです」

こうして恩田さんのコルベット・コブラは美しいラインと快適な走りを両立したのだ。
文・松浦達也 text/MATSUURA Tatsuya
写真・佐々木朋広 Photos/SASAKI Tomohiro
恩田快人 シボレー・コルベット C3
  • profile
  • 恩田快人 シボレー・コルベット C3
  • 1987年PRESENCEでデビュー。その後、JACKS’N’ JOKERを経て、1992年に結成したJUDY AND MARYではメガヒットを連発。 現在、’80年代アメリカンハードロックのカヴァーバンド、HOT ROD CRUEでリーダーをつとめるかたわら、若手アーティストのプロデュース等も行う。
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