クリエイティブなクルマ選び。その条件
「広告業界で言うクリエイティブ職、つまりコピーライターやCMのプランナーという職業の人は、純粋培養された人が多い。入社以来毎日「CMプラン10本」、「コピー100本」というトレーニングを積んでいる専門職なんです。ところが、僕の場合はまったく逆で、10年以上営業職としてキャリアを積んだ後に、クリエイティブに転身した。だからこそ、専門職の人とは違う発想ができるのかもしれませんが、その一方でそうした伝統的な手法、純粋な手法への憧れも強い。自分にはないものへのコンプレックスなのかもしれません。だからこそ、アストンマーティンやレンジローバーのようなひとつの世界観を大切にずっと磨き続けているクルマに魅力を感じるのかもしれませんね」
イギリス車に憧れる高松さん。斬新なアイディアを次々に実現するそのアンテナは全方位的に高感度である。時には、最新のテクノロジーを詰め込んだGT-Rや、ラグジュアリーな快適さを追求したLEXUSのようなクルマに惹かれることもあるという。
「ただし、実際に手に入れるところまで行くクルマとなると、やはりイギリスの香りがするものが多い。多分、自分なりに条件があるんでしょうね。例えば、長きにわたる歴史のなかでそのクルマらしさが確立されていること。そして際だった特徴があること……。そうなるとどうしてもイギリス車に惹かれてしまう。実は最近、もう1台普段使いしているのもイギリスらしいクルマなんです。もっとも、ペイントを見ると英国トラディショナルというより、アバンギャルドという方がしっくり来るクルマなんですが(笑)」
それは、友人でもある野田凪さんから譲り受けた「3年落ちなのに、新車同然だったクルマ」。なんと名義変更時の走行距離は100kmにも満たなかったという。
写真・北野謙 Photos/KITANO Ken



