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「運転している」実感を求めて

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時計回りの方向に動くスピードメーターと、逆方向にふれるタコメーター。両メーターの動きは、シンメトリーのようでいて実は違うという不可思議な世界がある。ハンドル周りのパドルシフトも、「運転している実感」を演出する。
『007』シリーズでは、初代ボンドカーのアストンマーティン以降、トヨタ2000GT、ロータス・エスプリ、BMW Z3など、その時々の先端のクルマがボンドカーとして選ばれたが、21世紀になり、ボンドカーの座はアストンマーティンに戻ってくることになった。

「やはり僕にとってのボンドカーといえば、アストンマーティン。1977年に公開された『私を愛したスパイ』当時は『海に潜るロータス・エスプリもいいな』と浮気心を刺激されたり、1995年の『ゴールデン・アイ』では『BMWがボンドカーはちょっと?』とかいろいろ思ったものですが、20作目の『ダイ・アナザー・デイ』でボンドカーがアストンのヴァンキッシュになるという話を聞いたときには、『やっぱり、ボンドカーはアストンマーティンだよなぁ』とうれしくなりましたね」

高松さんは、ボンドカーについて語り始めると止まらないほどの熱烈なボンドフリークであり、アストンマーティンフリーク。ただし、気鋭のクリエイターとして、常に最前線を走っているだけに、多忙な毎日を送っている。念願のアストンマーティンDB9を手に入れたものの、現在なかなか乗る機会がないのが悩ましいともいう。愛車に乗るのは、自宅から職場までの通勤ルートに終始してしまってるのだとか。

「本当はもっと遠乗りしたり、純粋に走りを楽しみに出かけたいんだけど、なかなか時間が取れないんですよね。でも、DB9だと『運転している』という濃密な実感を得ることができる。片道数kmという道のりですが、わずかな時間だからこそなおさら運転している実感がほしいんです」

濃密な時間をともに過ごすことができるパートナー。高松さんにとってのアストンマーティンDB9とはそういう相手なのだ。
文・松浦達也 text/MATSUURA Tatsuya
写真・北野謙 Photos/KITANO Ken
高松聡 アストンマーティン DB9
  • profile
  • 高松聡 アストンマーティン DB9
  • 1963年生まれ。大手広告代理店で営業職を10年以上つとめた後、クリエイティブ分野へ転身。2005年にクリエイティブエージェンシー・ground、並びに宇宙映像制作会社SPACE FILMSを設立。ポカリスエットの“宇宙CM”や、日清カップヌードル「NO BORDER」、「FREEDOM」キャンペーンなどを手がける。

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