新旧それぞれの魅力
「乗り心地、快適さで言えば、現行のレンジローバーはホントに素晴らしい。初代とは、まったく比になりませんね。昔のレンジローバーは“四駆のロールスロイス”なんて呼ばれてたけど、今乗ると『どこが?』って思えてしまうほど(笑)」
カーナビは当然のように装備されているし、インテリアは随所に上品なチェリーウッドが配されている。ベージュのレザーシートだってまだまだピカピカ。そんな現行のレンジローバーは、遠出のときはこのうえなく重宝する。長時間乗っていても体への負担も少ない。東京から日光や軽井沢までロングドライブをしても、まったく苦にならない。しかし、その快適さを捨ててまでも、小山さんは初代レンジローバーを普段の足として愛し続ける。
「もちろん、型式が古いから、ダメなところだってたくさんありますよ。燃費は良くないし、ドアやボンネットなどあちこちの立て付けだって悪く、ところどころにガタが来ている。それと、つい最近気づいたけど、なぜか暖房が効かない(笑)。本来、冬に暖房がきかないなんてクルマとしては致命的ですよね。でも、このクルマに限ってはそんなことは問題じゃない。機能を超越した魅力が、初代レンジローバーにはあるんです」
小山さんにとって、クルマとは、自分の生活に密着した良き相棒。その価値は決してスペックや機能では計れない。大切なのは、そのクルマ自体が発信する雰囲気であり、自分の感性やライフスタイルにマッチしているかどうか、だ。
写真・佐々木朋広 Photos/SASAKI Tomohiro



