エンジン音こそ最高のBGM
「僕は純粋に運転が好き。だからドライブ中は音楽をかけません。とにかく運転に集中して、風の音とエンジン音を楽しむんです」
端から見るとストイックに思えてしまうが、BGM無しのピュアなドライビングは、まことさんにとって快楽以外の何物でもない。
「最近のクルマは驚くほど快適だし、エンジンの存在を感じさせないほど静かだけど、運転する楽しさは失われつつある。その点、このポルシェのエンジン音からは、まるで生き物のようなリズム感を感じられる。人間ってドキドキすると心臓の鼓動が速くなるでしょ。それといっしょで、ポルシェには生き物のような“波”や“ゆらぎ”がある。だから『自分が運転しているんだ』という実感が強烈に味わえるんです。それに、空冷エンジンが奏でるドロロロロロロ……という独特のサウンドは、ドラマーにとって最高にリズム感のあるビートなんです」
ポルシェのリアエンジンから発せられるエンジン音に、ドラムのビートを重ね合わせるなど、普通のクルマ好きには思いも寄らないこと。第一線で活躍するミュージシャンならではの発想である。
次回からは、911タルガに施されたドレスアップ&チューニングのEDGEに触れていく。
写真・相川大助 Photos/AIKAWA Daisuke




