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オーナーに必要な“品”、そして“格”

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気高く、風格あるベントレーが通るだけで、他のクルマが道をあける。そんな風格を乗りこなすには、よほどのオーラがなければ不可能だ。
旧車は「まるで女性のようだ」と中島社長は言う。それは曲線的なラインや愛らしさだけを指すのではない。

「とにかく手がかかるんですよ。故障だけでなく、例えば塗装も古くなるとどうしても、はげてきたりすることもある(笑)。そうなると手を入れなきゃいけない。メンテナンスに手間も時間もかかる。ただ、ベントレーやロールスロイスを雑に乗る人はいない。育ちがよく、知性や教養を身につけてきた人って、雑に扱われることはありませんよね。急にお金を持ったような人がおいそれと手を出せないような雰囲気がある」

“品”や“格”を備えていれば、おのずと誰もが丁寧な対応を心がけるようになる。時には畏敬の念を持って迎えられることすらあるかもしれない。

「ホテルの駐車場で、威張ったような顔をした輸入車がいても、やっぱりロールスロイスが入ってくると、しょぼんとしちゃうような感じってありますよね。本当は勝ち負けなんてないんですけど、勝負の土俵にのぼる前から決着がついているような感じがしますよね」

もちろん、旧車を所有するには、オーナーにもそれなりの覚悟が必要だ。

「ロールスロイスやベントレーは、世間の目を気にしたら乗れなくなるクルマですよね。経済的に余裕があったとしてもそうだし、よほどの雰囲気がなければ似合わない。幸いにして、僕は29歳のお金がないときから30年以上乗り続けてきているから、もうそろそろ何をどれだけ語っても許されるんじゃないかな。アハハハハ」

時間をかけなければ得られないものがある。もちろん、簡単に手に入るものではない。しかし、一度手に入れてしまえば、そうそう本人の手を離れることはない。まさに、“品”や“格”がそうであることと似ている。
文・松浦達也 text/MATSUURA Tatsuya
写真・佐々木朋広 Photos/SASAKI Tomohiro
中島武 ベントレー S1 コンチネンタル ベントレー S2 コンチネンタル クーペ
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  • 中島武 ベントレー S1 コンチネンタル ベントレー S2 コンチネンタル クーペ
  • 1948年生まれ。83年に衣料品輸入卸会社を立ち上げ、90年「際コーポレーション」設立。「紅虎餃子房」「万豚記」などの飲食店に加え、ファッション・雑貨店など、全国に約600店舗を展開。ベントレーをこよなく愛し、ファッションにも造詣の深い趣味人でもある。
    http://www.kiwa-group.co.jp/

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