その人気はアストンマーティンをも凌ぐ!?
「野田さんからお話を頂いたタイミングも良かったんです。DB9は大好きなんですが、仰々しいルックスをしている上に、ちょっとした段差でもフロントを擦ってしまうほどに車高が低い。つまり身動きがとりにくいクルマなんです。それもあって気軽に乗り回せるクルマがほしかったという面もありますね。ミニとアストンマーティンは、同じ英国という香りを身にまとっていながら、その位置づけは180度違異なります。つまりそれは両極の間にある幅を愉しめるということでもある。もっともさすがにこのペイントは繁華街で乗り降りすると、気恥ずかしくなることもありますけど」
ド派手な配色とペイントのパターン。確かにこのミニを見て、目が止まらない人はいないはずだ。
「ある意味、アストンに乗っているときよりも遙かに注目されますね。DB9に乗っていると外国人やクルマ好きな男の子だけが『あ! DB9かな!?』というような振り向き方をするんですが、ミニはみんなの注目を浴びる。交差点で止まると、小学生からお年寄りまで道行く人がクスッとほほえんだり、時には指を指して笑いながら通り過ぎていく。渋谷あたりのパーキングメーターに停めて買い物から戻ってくると、だいたい女子高生がケータイでパシャパシャ撮影しています(笑)」
そこで颯爽とオーナー登場!? それはなかなかに格好よさそう……。
「いや、ひっそりと物陰から見ています。きっと彼女たちは、かっこいい女性やモデルのような男性が持ち主だと想像しているんじゃないかな。そこに、こんなオッサンが出て行って夢を壊しちゃいけないでしょう。見物人が去ってからこっそり乗り込むことにしています。がっかりされたりするとなんだか悲しいですしね(笑)」
と笑いながら語る高松さん。そこにある繊細な気配りは、徹底的に考え抜かれた末に表現される広告表現というコミュニケーションにも似ている。
写真・北野謙 Photos/KITANO Ken




