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ヒトクセのキモは人間味

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デジタルメーターが採用されている運転席周りだが、「でも、乗っている感覚はアナログ感があって、そこがまたいいんですよ」。
「ニッチなクルマの“味”を理解してこそ“大人”である」。過去にカプチーノやフィガロなど、ヒトクセあるクルマを乗り継いできた石原さんはあたかもそう言っているかのようだ。もっとも、石原さん自身は「いえいえ、そんな大それた意図は……」と笑い飛ばす。

「確かに時折『おやっ?』と思うような現象は発生しますが、動かなくなるような致命的なものはありません。ならば、その『おやっ?』を、人間くささと捉えて楽しんだ方がいいような気がします。例えばガソリン満タンで500kmくらい走るはずなのに、30kmほど走ると推定残り走行距離の表示がいきなり300km台になったりすることもあったり(笑)」

C3プルリエルには、雨天時に水滴を感知して自動的にワイパーが作動する機能がある。雨の量や走行スピードの変化に応じて、ワイパーの速さも変化するという。

「使ったことはないけど、気に入っている機能ですね(笑)。ついつい自分の手でワイパーを操作してしまうということは、本来私には必要ない機能なのかもしれません。確かにコストパフォーマンスを考えたら、もっとお買い得なクルマはあるでしょう。でも、このクルマを選んでしまった自分なりの理由は、それなりにある気がしてるんです」

少しだけフツーではないクルマに乗っていたいし、性能ばかりがクルマの価値ではないことは知っている。かといって、やたらとメンテナンスに手間ヒマのかかるヴィンテージにハマるほどのマニアでもない。人間味あふれる、そんな所有の仕方は意外と誰にでもできるものなのかもしれない。
文・松浦達也 text/MATSUURA Tatsuya
写真・佐々木朋広 Photos/SASAKI Tomohiro
石原壮一郎 シトロエン C3 プルリエル
  • profile
  • 石原壮一郎 Soichiro Ishihara
  • 1963年生まれ。月刊誌の編集者を経て、『大人養成講座』でデビュー。以来、“大人モノ”の第一人者に。著書に『大人力検定DX』(文春文庫PLUS)『大人の解体新書』(河出書房新社)など。現在、『30女という病~アエラを読んでしまう私の悲劇』(講談社)が話題沸騰中
    http://www.otonaryoku.jp/

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